2005/12/30

 特定区間の運賃計算として、大阪近郊区間では下記のような規定があります。
 これにあわせて山崎から高槻まで7.5キロを延々と旅しました。
 念願の達成です。それにしてもヒマですね〜え。われながら。
大都市近郊区間内のみをご利用になる場合の特例
左図のそれぞれの大都市近郊区間内のみを普通乗車券または回数乗車券でご利用になる場合は、実際にご乗車になる経路にかかわらず、最も安くなる経路で計算した運賃で乗車することができます。
重複しない限り乗車経路は自由に選べますが、途中下車はできません。途中で下車される場合は、実際に乗車された区間の運賃と比較して不足している場合はその差額をいただきます。
 6:21

 阪急水無瀬駅前のコンビニにで朝食のサンドイッチと紅茶を買って、いざ出発。
 6:22

 駅前の電光表示時計は6時22分を指している。何時に帰ってくるのか? ちなみに気温は0度。

 6:28

 阪急の京都行き普通に乗る。さすがに乗客は1両に2人しかいない。
 6:34

 阪急で一駅の大山崎で下車。JR山崎まで3分ほど歩く。
 6:35

 JR山崎駅の料金表。この表のかなりの区間を乗ることに。
 とりあえず1000円のJスルーカードを買って出発。

 6:36

 JR山崎駅は、ホームの西端あたりに京都、大阪の府県境がある。出発は京都側から。
 6:48

 京都線の普通列車がやってくる。まだあたりは暗い。
 【クモハ321系】 JR神戸線・JR京都線・JR宝塚線などで活躍中の201系・205系の後継車両となる321系通勤形電車。2005年12月1日から営業運転を始めたばかり。
 7:00

 乗ったのは初めての新型車両である。通路の上に、駅名などを表示するディスプレーがついている。

 7:03

 京都に着く。乗ってきた電車は折り返し新三田行きとなる。

 7:05

 隣のホームに湖西線の近江今津行きの普通が待っている。
 スキー客などもいて、結構込んでいる。

 
 【117系】新快速として活躍した117系は、2枚扉で乗降に難があり、ラッシュ時などの運用がネックになって東海道線などから引退。現在は湖西線で活躍している。
 7:26

 西大津を過ぎると、夜が明けてくる。曇天で太陽は顔を出してくれない。
 7:53

 北小松を過ぎると、屋根に雪が残っている。
 8:07

 もうすぐ終点の近江今津。ここまでやってくる乗客は、あまり多くない。
 8:11

 福井行きの普通列車が待っている。
 交直両区間を走るためか、特急寝台車を改造したかわった車両である。
 【419系】 「食パン」の愛称がある、寝台電車583系を改造した交直両用電車です。
 8:11

 シートの間隔が広いのは、寝台車だった名残だろう。上部には寝台が格納されている。
 8:35

 近江塩津に着く。福井まで行く列車の窓の下あたりまで、ホームには雪が積もっている。

 8:39

 琵琶湖周歩の旅でもずいぶんと待たされたことを思いだす。
 8:48

 待ち時間はなんと50分。だれもいない待合室には、石油ファンヒーターがひとつ。その前で休ませてもらう。

 9:17

 民芸茶屋風の近江塩津駅。ここには改札口はない。ルール違反だが、退屈しのぎにちょっと外に出てみる。
 9:24

 ホームから見下ろす民家。屋根の雪を下ろしている人も。ああ、たいへん。
 9:25

 北陸線の今庄発米原行きの普通電車がやってくる。

 【475系】 455(475)系は1965(昭和40)年に登場した165系の交直流版急行型電車で、全国の主要交直流の幹線で活躍した。
 9:36

 湖西線の車内とは乗客の様子がまるで違う、暖かい車内。
 
 9:53

 前の客は子どもだったのか。忘れ物が窓際に残っている。
 10:09

 米原に着く。ちょっとお腹が空いた。300円の「きつねそば」を食べる。揚げが小さいのは不満だが、まあ、立ち食いそばの一般的な味である。
 10:13

 ホームに見慣れぬ車両が止まっている。JR東海の三河行き新快速である。

 10:15

 SL北びわこ号は、ことし2月、賤ヶ岳に登った帰り、長浜で遭遇した。
 10:20

 向かいのホームでは、作業員が雪かきに余念がない。
 10:23

 向かいのホームに停車した長浜行き新快速。運転手は「ボク」じゃなっくて、「女性」だった。車掌はアナウンスでわかるが、運転手は初めてお目にかかる。
 10:28

 びわこ線の長浜からきた8両の新快速に、米原仕立ての4両を連結させる。
 【クハ223系】 223系2000番代は、1000番代と同仕様だが、サービスレベルを維持しながらコストダウンに努めた、いわゆる廉価版として1999年 3月に営業運転を開始。東海道本線・山陽本線の新快速に投入され 130km/h運転にあてられている。
 10:33

 彦根城が窓の外に見える。
 11:13

 草津に着く。雪の影響かダイヤが乱れ、10分遅れとなる。それでも草津線の柘植行きにはゆっくり乗り込むことができる。

 売店には駅弁があったが、いつ作ったのという感じ。敬遠するが、これがおおきな誤算となる。
 【クハ111】 クハ111は、それまでのモハ80系の2扉デッキ付では、増え続ける乗客に対応できず、3枚扉にして1962年に登場した。5700番台はその後、110km/hに改造されている。
 11:14

 暖かい日の光が射し込み、眠たくなる。

 11:45

 貴生川からは信楽まで、信楽高原鉄道が走っている。

 11:49

 単線の線路を走る。
 12:05

 柘植に着いたここは三重県だ。海抜203メートルの表示がある。

 12:06

 柘植のホームから見上げる。御在所岳の方向だが、距離が近すぎる。手前の山のようである。

 12:06

 関西線の亀山−加茂間を走るワンマンのディーゼルカー。左の加茂行きに乗る。
 柘植で昼食の駅弁でも買おうかという目論見は破れる。売店などあるわけがない、乗降客はほとんどない田舎の駅である。
 【キハ120】 JR西日本がローカル線区の経営改善とサービスアップのために投入した全長15.8mの小型気動車。
 12:07

 2両編成の車両を運転し、アナウンス(テープ)の操作をし、切符や料金を回収する。当たり前とはいえ、運転手は忙しい。

 12:08

 ちょっとかわったシート配列の列車。新型車で、シートの座り心地も、まあまあ。
 12:27

 伊賀上野では横に近鉄のホームが。見慣れない塗色の電車が止まっている。

 12:46

 鉄橋を渡る。
 12:47

 トンネル(?)をくぐる。

 12:49

 信号は青。もうすぐ月ヶ瀬口である。
 12:59

 加茂に着く。
 
 12:59

 ここは大和路線の終点にんっている。
 13:02

 大和路快速の大阪行きに乗る。
 【クハ221】 私鉄との競争が激しい京阪神区間において新快速として運転を開始。120km/hの高速度で平行私鉄を突き放した。
 その後は2両から12両まで多彩な編成の組めるフレキシブルさを買われて京都神戸線の快速や大和路線などにで走っている。
 13:25

 奈良で下車する。
 向こうのホームに湊町行きが止まっている。今なら会社に直行することもできる。

 ホームをうろつくが、弁当は売っていない。仕方なくキオスクでおにぎり2個とペットボトルのお茶を買う。これが昼食とは、ちょっとさみしい。
 13:31

 桜井線−和歌山線経由の和歌山行きが待っている。なんと2時間55分の長旅となる。

 【クハ105】 国鉄が1981年から地方電化線区で使用されていた旧形電車置き換え用に製造した直流通勤形電車。ローカル線用の小単位輸送に対応して2両編成を組みやすくする目的で電動車1両で運転可能な1M方式を採用した。

 13:39

 この電車もワンマン運転。料金表示板がある。
 14:01

 桜井(?)で、反対行きとすれ違う。

 14:05

 ミラーで後方を確認して出発する。
 14:34

 ああ、かなり座り疲れた。わが脚を見る。
 14:45

 吉野口までやってくる。
 近鉄の阿部野橋行きが隣のホームから出発していていった。

 14:52

 初めての車内検札。Jスルーカードを見せると、詳しく確認もせずOK。
 五条に遊びにいくらしい高校生が、みんな乗り越し運賃を取られている。

 14:59

 五条に着く。
 15:22

 ここは橋本。隣のホームには南海高野線の特急「こうや号」が止まっている。
 15:24

 ゆっくり停車するので、ホームの売店でミニすしセット(300円)を買う。乗客も減ったので、奈良で買った缶ビールとともに食べる。

 15:37

 冬景色の高野山。
 
 15:52

 眼下を紀ノ川が流れている。
 15:59

 粉河に停車する。初めてやってきた土地である。
 16:32

 長かった。やっと和歌山に到着する。
 16:34

 隣のホームに阪和線の紀州路快速がとまっている。休む間もなく、あわてて乗り込む。

 16:41

 紀ノ川を渡る。早くも夕日が沈む。
 17:03

 日根野で関空快速の5両を増結する。
 その間に、はるかなど特急2本が追い抜いていく。

 17:40

 3列シートのかわった紀州路快速は、環状線に入って外回りで京橋まで行く。それでは、大阪を二回通ってルール違反になるので、天王寺で下車する。
 17:42

 天王寺の環状線内回りホーム。
 かつて、大学通学で通ったルートの一部でである。

 17:44

 内回り電車に乗る。

 17:58

 京橋で東西線に乗り換える。

 18:06

 北新地を通過する。

 18:17

 さすが30日、通勤客も多くはなかった。
 18:20

 尼崎で最後の乗り換えをする。
 これで近畿2府4県に足跡を記した。

 18:22

 神戸線の長浜行きの新快速に乗る。
 18:23

 車内は一杯。大阪まで、本日初めて立ったまま。
 18:33
 
 のんびりした旅をしてきたが、帰省客はたいへんなのだろう。

 18:45

 やっと京都線の高槻に着く。
 出発の山崎から、直行すれば5分、170円の距離である。
 18:46

 改札口を通る。ちょっとどきどきする。
 18:46

 ピンポーン。自動改札は閉じたままだ。「有効時間を過ぎてます」と表示される。
 駅員のいるところに行き。「ちょっと大回りをしてました」とカードをみせると、「待ってください」とそれ以上聞かずに、別の装置で読み取ってくれる。

 18:49

 高槻駅を出るともうすっかり夜になっている。

 18:51

 高槻のネオンの下を阪急高槻に向かう。
 18:58

 阪急に乗る。
 19:08

 やっと阪急水無瀬に帰り着くことができる。
 19:10
 
 駅前の電光表示は7時10分。

 出発から12時間48分が経過している。
 170円の長旅を証明するJスルーカード(下は参考)。
 6時36分に山崎で乗車。高槻で降車してカードの残額は、手動操作した駅員が間違えたのか「860円」になっている。ええ、140円の旅だったのだ。