なら100年会館で「ヴァイオリン大江馨の世界2022」を聴く

 通院の毎日が続いています。ちょっと気分転換したくなりました。
 車を奈良まで走らせて、なら100年会館中ホールで「ヴァイオリン大江馨の世界2022」を楽しみました。
 ピアニストの反田恭平がプロデュースするJNO(Japa National Orchestara)」のメンバーのリサイタル・シリーズのひとつです。反田が出れば満席ですが、前日でもチケットが取れました。

 バルトークの聴いたことがない作品ばかりのプログラムでした。
 コンストラスツ(クラリネット、ヴァイオリン、ピアノのトリオ)、大江の無伴奏ソナタ、ピアノ五重奏曲と続きました。
 若いメンバーが、競うようにして全力で駆け抜けるような圧倒的迫力の演奏でした。
 3曲目は「4楽章までありますが、休みなしで演奏します」と大江。40分の長さを忘れて引き込まれました。

 シューボックス型のホールは、4側面がむき出しのガラスです。よく響きます。
 踊るようなクラリネット(コハーン・イシュトヴァーン)がキラキラと中空を舞いました。大江のヴァイオリンが、時にピーンと緊張の糸を張りつめました。すばらしいホールです。
 

 奈良市制100年を記念して生まれました。JR奈良の西側にあります。

 JR奈良駅の向こうに、「DMG MORI」と書かれた大きなビルが見えました。
 反田やJNOを財政的にバックアップしている森精機でした。この中に、反田らが「秘密基地」としている練習場などがあるのでしょう。

京の三十三食 十八番 三条 とくらの和風おろしハンバーグランチ

 「行列には並ばない」という主義に反しました。別の店でハンバーグを食べるつもりでしたが、臨時休業でした。ここから3軒目に転進する気にはなれませんでした。
 行列ができる店として知られる「手づくりハンバーグの店 とくら京都三条店」です。若いカップルや女性連れらにはさまれておジイさんも待ちましたが、それほど時間はかかりませんでした。
 「和風おろしハンバーグランチ(180g)」(1040円)です。プックリと膨らんだハンバーグです。 

 箸を入れます。ジュワーッと肉汁がこぼれます。皿一面に、澄んだ脂が広がりました。

 和風のポン酢だしにつけていただきます。ふっくらと柔らかい肉です。

 米は八代目儀兵衛を使っています。祇園石段下にある米料亭は、そちらも行列が絶えません。

 伏見・竹田の城南宮近くにある新堀川店では食べたことがあります。

 店を出ると、行列は長く、密になってました。みんな「ご自由にお使いください」と置かれている黒い日傘を差してました。

 とくら 京都三条店
 075-744-0777
 京都市中京区三条高倉東入ル桝屋町57 京都三条ビル 1F

 すぐ近くにあるレンガ造りの京都文化博物館(旧日本銀行京都支店)の辺りは、それなりの人出でした。

京の三十三食 十七番 祇園 おかるのひやしカレーうどん

 祇園・富永町のうどん屋さん「おかる」です。界隈の芸舞妓や地元民はもとより、観光客も多い名店です。創業は大正14(1925)年と、もうすぐ100年の老舗です。
 カレーうどん、なかでもチーズ肉カレーうどんが人気のようです。でも熱そうでした。夏季限定の「ひやしカレーうどん」(1110円)をいただきました。
 京都のうどんです。当然ながらフニャフニャです。出汁は、ベースの昆布、鰹がよく効いています。カレー味もほどほどです。
 一気に食べてしまいました。もう少し、ボリュームが欲しいところでした。でも、舞妓さんのおちょぼ口には、これくらいでピッタリなのでしょう。

 軟らかい牛肉が、甘辛く煮てあります。

 メニューは多いですが、夏はこれでしょう。

 細長い店内は、テーブル席の奥に小上りです。きれいどころの団扇が並んでいます。

 有名人の色紙もいっぱいです。目の前の1枚は、「TKO 木本」と話題になった人でした。

 夜はネオンでにぎやかな一角です。 

 おかる
 075-541-1001
 京都市東山区八坂新地富永町132

 久しぶりに白川まで歩いてみました。お盆明けのせいか、観光客はほとんどいません。

 吉井勇の「かにかくに碑」の前も静かです。
 

 四条大橋の畔に「出雲の阿国」の碑が立っています。ゆっくりと見たのは初めてです。

  歌舞伎の元祖は、向こうの南座を見上げています。

 鴨川は、これまでになく濁流となっていました。

京の三十三食 番外 荒神口 天狗の日替り

 人さまを治療してくれる機器の方が体調不良となりました。放射線照射装置に不具合が見つかり、17回目の照射は日延べとなりました。きょうが中日で、折り返しのはずでしたが、仕方ありません。
 「番外」となってしまった昼飯は、病院近くの「自家製麺 天狗」でいただきました。日替りから「夏野菜の冷やしすだちささめん 小玉子丼」(980円)です。
 ナスにカボチャ、見えてませんがトウガラシの素揚げにノリ、ワカメ、トマトにミョウガ、ショウガにネギと盛りだくさんです。スダチをおろしダイコンの上にぎゅーっと絞っていただきました。麺がツルツルとのどを滑ります。

 「ささめん」とは、あまり聞いたことがありません。ネットで検索しても、ヒットするのはこの店です。オリジナルなのでしょう。

 玉子丼は、器こそ小ぶりでしたが、結構なご飯の量でした。

 壁の色紙を見て思いだしました。桂米朝さんと枝雀さんです。まだ掛かっています。
 10年前の手術の後、退院前に一時外出が許されて久しぶりに食べた娑婆の飯がここでした。

 コロナ対策で相席なしなのでゆったりとしています。

 クラシックなレジスターです。カードや電子決済はムリでしょうね。

 自家製麺 天狗
 075-231-1089
 京都市上京区河原町通荒神口上ル東桜町39

 どこか郊外の風情ですが、河原町通に面してます。
 京都の街路樹は、昔はプラタナスでしたが、今はイチョウになりました。

 ♬プラタナスの枯葉舞う 冬の道で プラタナスの散る音に 振りかえる(風、はしだのりひことシューベルツ)
 作詞した北山修さんは、京都府立医大の学生でした。

 荒神口の交差点を渡った角が、ジャズ喫茶「しぁんくれーる」の跡地です。車3台のスペースだったのです。

 鴨川畔から見上げる大文字です。昨夜は3年ぶりに送り火に点火されました。

 北山の方は、墨絵のように霞んでいました。

京の三十三食 十六番 出町 出町カラビンカの黒カレー

 病院を出て目の前の広小路を西へ。寺町で右折して、梨木神社、蘆山寺を横目に今出川まで歩きました。その角が、目指す「出町カラビンカ」でした。
 初めてなのでオーソドックスに「黒カレー」(850円)に「スパイス玉子」(100円)をトッピングしてもらいました。月替わりの「気まぐれカレー」も気になりました。
 映えを意識しているのでしょうあ。カレーとは思えません。
 細切りされたカリカリのニンジン、枝豆(?)、黄色いのはタマネギの酢漬けのようです。その左は玉子です。オニオンスライスが堤防を築き、雑草が絡まっているかのようなのはハーブでしょう。
 濃厚な味です。黒ゴマの甘みが強く、辛さはほどほどです。牛すじも舌にひっかかり、存在感を主張しています。

 スパイス玉子を2つに割りました。トロリと黄身がこぼれました。

 6人が座れるカウンターの目の前で調理しています。
 今月のカレーは「ワインチキン」で、1人分づつフライパンで温めていました。

 カレー3種だけのシンプルメニューです。

 出てみると、待ちができていました。

 出町カラビンカ
 京都市上京区真如堂前町98-3 アクアビル 1F

 寺町今出川の交差点の対角線に「大原口道標」が立っています。
 
 豊臣秀吉が築いた「御土居」という京の洛中と洛外を隔てる土塁がありました。そこに7つの口があり、郊外へとつながっていました。
 大原口は、北東の大原や鯖街道へとつながる道への出入り口でした。

 石柱には、4面に各地への距離が彫られています。

 [東] 下かも 五丁  比ゑい山 三り
    吉田 十二丁  黒谷 十五丁
    真如堂 十四丁  坂本越 三り
 [南] かう堂 九丁  六角堂 十九丁
    六条 卅五丁  祇園 廿二丁
    清水 廿九丁  三条大橋 十七丁
 [西] 内裏 三丁  北野 廿五丁
    金閣寺 三十丁  御室 一り十丁
    あたご 三り
 [北] 上御霊 七丁  上加茂 三十丁
    くらま 二り半  大徳寺 廿三丁
    今宮 廿六丁

 ちょっとした京巡りができます。
 今夜は京都五山の送り火です。もう少し東の鴨川デルタあたりは、すごい人出となります。

京の三十三食 十五番 四条大宮 餃子の王将の天津飯セット

 病院前から乗った3系統の市バスは、四条を西へ走ります。四条大宮まで乗って、餃子の王将四条大宮店に直行しました。ここならお盆でも休んでいないはずでした。
 いつもならとりあえずのビールですが、きょうはぐっと我慢です。「天津飯セット」(917円)にしました。
 大きなカニ(カニカマ?)が載っています。たっぷりのあんがかかっています。醤油ベースに生姜が入り、「京風」と称しています。 

 王将といえば餃子です。青森県産ニンニクや、国産野菜をつかっているとPRしています。ちょっと安心です。

 かつてはどちらかといえば「珉珉派」でした。最近では宗旨替えです。

 スープもついています。トロミもあって、なかなかいけます。

 ちょっと遅れて揚げたてのから揚げが出てきました。
 これだけ食べれば、もう満足です。

 100席以上ある大型店です。
 ウェイティングリストに名前を書きましたが、すぐに順番がまわってきました。

 目の前で料理人が鍋を振るうのを見るのは楽しいです。

 834(税込み917)円という、どこからそんな数字となったのだろうと思わせる価格設定です。
 ペイペイのポイントが残っていたので、レジでスマホをかざして支払いました。小銭をさわらなくていいので、1円単位も気になりません。

 こちらは大いに気になりました。ビアリーが50円引き。値引きも当然ながら、アルコール度0.5%という微アルコールです。これならと一瞬思いましたが、ブレーキを踏みました。

 看板には大きく「1号店」と書かれています。

 王将は、昭和42年のクリスマスイブに、この地で創業しました。わたしが高校生のころです。
 わたしは当時、洛北高校の市電停留所前にできた店で食べたのが、初めてです。

 かつてはこの地にあった映画館の一隅にありました。今やビル全体が王将で、3階までが客室です。
 
 餃子の王将 四条大宮店
 075-801-7723
 京都市中京区四条通大宮西入錦大宮町116-2

京の三十三食 十四番 四条 551蓬莱の海鮮揚げそば

 病院から四条河原町まで戻ってきて、高島屋京都店地下の「551蓬莱 京都高島屋店」で「海鮮揚げそば」(950円)をいただきました。
 勤務先の新聞社が大阪・キタにあったときはドーチカで、ミナミに移ってからはなんばウォークや戎橋筋の本店などでよく食べたものです。
 パリパリの麺に絡むアンが、懐かしい味です。どこで食べても合格点というレベルを保った安心のチェーン店です。

 エビにイカ、ホタテと海鮮がそろいます。
 酢と辛子をたっぷりとつけていただきました。

 せっかくなので豚まんをみやげにしようかと思いました。ところがテイクアウトコーナーは大行列で、あきらめました。

 「551」の由来については、会社のHPに創業当時の電話番号から「551(ここが一番)を目指そう」という語呂合わせと説明されています。

 551蓬莱 京都高島屋店
 075-365-8551
 京都市下京区烏丸通塩小路下ル東塩小路町 高島屋京都店地下1階

 6階美術画廊に上り、開催中の「木工芸の技と美」を鑑賞しました。
 知り合いの木工芸作家、市川正人さんがパロサントという緑の木で造られた小箪笥などが並んでいました。その精緻な造りに魅せられました。
 

孫娘と遊ぶ 「ビー玉バトンリレー」 2号機

 「ビー玉バトンリレー」の2号機を作りました。ビー玉の動きが1号機よりは安定して、何回も左右に揺れてくれます。

 糸を固定する支点が2か所になっています。1号機は、鉄棒のように1か所でした。

 ビー玉が、V字型に糸で吊り下げられています。これで、球が左右にだけ揺れて、前後への振れが少なくなりました。

 7個のビー玉が一直線に並ぶと、もっと良い動きをしてくれるはずです。ビー玉の大きさ(直径)にもばらつきがあります。

 わたしの工作精度ではこの程度が限界のようです。次の機会に孫にプレゼントします。
 きょうは休日。治療もお休みでした。朝からのんびりと製作しました。

京の三十三食 十三番 堀川 京都肉食堂のステーキランチセット

 YouTubeに「まーこさんは食べ友」というチャンネルがあります。アラフォー女性が独りで京都の食堂を巡ります。大衆食堂だったり町中華だったりと、おジイさんも魅かれる店のセレクトに、突拍子もない発想の食レポが楽しいです。そこで紹介されていました。
 魚の次は肉です。その名も「京都肉食堂」とそそってくれます。「ステーキランチセット(120g)」が、1000円ポッキリというのもうれしいです。
 軟らかいとはいえない肉です。いや硬いです。でもシコシコ食べると、やはりステーキの肉汁が口に広がります。

 ひと口目はなにもつけず。2口目はついてきたタレをつけました。

 目の前にはトッピングの調味料が並んでいます。試してみましょう。

 ニンニクチップと自家製ガリです。ニンニクは予想通の変化をもたらします。
 自家製ガリは、キムチのようです。でもそれほど辛くはなく、これはご飯の友としてもいけます。

 サラダには、オニオンフライを散らしました。

 最後は、ガーリックと岩塩です。これもあっさりとおいしいです。
 ここまで、「まーこさん」の食べ方を踏襲しました。「ああ、おいしかった」と感想も同じです。

 120gではちょっと物足りないほどのボリュームでした。でも、これくらいで満足です。

 長いカウンターに3人掛けなど、ゆったりとしていました。

 病院から3番の市バスに乗り、四条堀川で下車すると、目の前でした。

 京都 肉食堂
 075-754-8282
 京都市下京区四条油小路西入柏屋町25

京の三十三食 十二番 蛸薬師 亀山学の亀ランチ・海鮮丼

 きょうは魚が食べたいなとネットをうろついていて見つけた店です。四条烏丸から歩いてすぐの居酒屋、亀山学の「海鮮丼」(1100-100円)です。
 ドーンと登場しました。ハマチやブリ、サーモンの切り身の分厚いこと。シラスや山かけまで載って、2膳分くらいあるご飯が見えません。
 マグロがいないところが京都です。

 わさび醤油をかけ回していただきました。ジュワーッと魚のうま味が口いっぱいに広がります。

 エビもドーン。持ち上げると、こんな大きさです。尻尾からかぶりつきました。

 肉団子なんかの小皿に漬物までついています。写ってませんが吸い物も。

 「鯛のあら煮がありますよ」ということで頼みました。立派なかぶと煮です。飯と汁をつければ、それで定食となりそうです。これで驚きの100円です。頼まない手はありません。

 食後にはセルフのドリンクまでついてます。コーヒーやティーは当然として、驚きはビールに日本酒までありです。かわいいグラスとはいえ、わたしも飲んでみたかった。

 夜は一見さんお断りです。
 亀ランチは週替わりメニューです、火曜は海鮮丼でした。1100円ですが、きれいに完食すると100円引きです。こんな店、初めてです。
 ご飯は大、中、小、小小に特盛。中でもたっぷりでした。

 ウナギの寝床の店内です。向こうには坪庭もあります。
 選挙の投票所のように区切られたスペースでいただきます。完全に黙食が要求されます。というわけで、ムードとは無縁です。

 まるで民家の表札がかかるだけです。メニューがぶら下がっていなければ、居酒屋とはわかりません。

 暑いのに、店の外まで行列ができていました。大きなスーツケースを引っ張った一人旅らしい女性もいました。

 亀山学
 075-211-6882
 京都市中京区蛸薬師室町西入る姥柳町192