鎌倉峡を遡行し、百丈岩を眺める

 わたしにとっては、2020年の歩き初めです。
 六甲の裏側、JR道場の南西にある武庫川の支流の船坂川を遡る鎌倉峡の沢をよじ登り、垂直に岩壁がそそり立つ百丈岩を眺めるスリリングで変化に富んだルートです。標高は300mにも満たないですが、初春を思わせるようなのどかな日和の下、冷や汗もたっぷりかいて気持ちの良い1日でした。
 

 ツルツルと滑る岩でした。こんなところで「沈」したらたいへんです。鎌倉峡を慎重に遡りました(Sさん撮影)。

 静ケ池に、冬とは思えない青空が広がっています。

 百丈岩を征服したばかりのクライマーが休憩していました。ザイルは当然ですが、アイゼンまでありました。「冬山の訓練です」とのこと。氷壁を登られるのでしょう。記念撮影のシャッターを押してもらいましたが、別世界の方々です。

 麓から見上げると、岩壁を登っているクライマーがいます。


 【2020/01/11 09:23】
 JR道場までは、わが家から1時間半ほどでした。無人の駅を出ると、「百丈岩2.5キロ」の標識が。

 前日、神戸三田プレミアム・アウトレットに行くときに走った新名神高速が頭上です。

 【09:58】
 「ハイカーのオアシス やまびこ」は、百丈岩を目指すクライマーのスタート地点です。

 向こうに百丈岩がそびえます。
 看板によると、鎌倉峡は「かもしか谷がなまった説」と説明されています。
 「鎌倉時代、執権を引退して諸国巡礼をしていた北条時頼がしばらく滞在したといわれている」ともいうことで、そちらの鎌倉の方がぴったりとくるようにも思えます。

 渓谷に入ります。先頭は、何度も歩いているコースリーダーのUさんです。

 これからのルートを予感させる岩が連なっています。

 まだまだ余裕で水平道を進みます。

 ツルツルと滑る岩場を這い上ります。鉄のアンカーが支えです。

 要所には、ロープや鉄鎖が張られていて、それを頼りに進みます。

 凍り付くような日だったたまりません。明るい陽光が頼りになります。

 慎重に、慎重に…。

 渡渉も何度も。

 対岸に向けて張られたこのロープは何でしょう。まさか、これにぶら下がって対岸に渡れ、ってことではないはずです。

 【11:38】
 難所をなんとかクリアーして鎌倉峡出合までやって来ました。
 ちょっと早いですが、ここで昼食としました。

 きょうのわたしの昼飯は、JR高槻駅構内の「Pantry」で買ってきた「生姜焼と野菜の美人弁当」です。

 野菜たっぷり、ご飯少な目。ちょどよい量です。

 デザートは、Uさんのおいしいイチゴです。ピンボケでごめんなさい。

 【12:15】
 ゆっくりと休憩して、行動再開です。

 この日初めての山道の登りです。

 眺望が開けます。皆さんは、あそこが〇〇岳と言ってましたが、わたしは知らない山々です。

 陽だまりの雑木林を気持ちよく進みます。
 すっかり調子づいて分岐を見過ごし、慌ててバックするシーンも。

 歩いて行きた鎌倉峡を見下ろします。

 青空の下で記念撮影です。
 いつもの山仲間の他に、おふたかた。よろしくお願いします。

 百丈岩の4等三角点です。

 標高300mに満たない稜線とは思えません(Mさん撮影)。

 【13:50】
 百丈岩を眼下に見下ろします。

 百丈岩のピークまでやって来ました。でもこの辺りより先には怖くて進めません。

 百丈岩を登ったわけではありませんが、満足のピースです。

 ここからの下りも、なかなかのものです。ロープを頼りに下りました。

 【14:29】
 やまびこまで戻ってきました。何事もなくここまで来れてよかったです。


 
 振り返ると、百丈岩の大迫力です。

 クライマーが岩壁に取り付いています。余裕のポーズのようです。
 望遠レンズを持っていなかったので、常用の12-60mズームの最遠端、デジタルズーム4倍で撮影しました。

 【15:08】
 スタート地点のJR道場まで戻ってきました。
 向こうの不動岩の山肌でヘリコプターがホバリングしています。

 岩場から転落したクライマーがいたようです。ロープで釣り上げられました。
 われわれも、こんなことにならないで良かったです。

わたしの記録が途切れていたので、Sさんのデータをもらいました。