放射線治療は昼前には終わります。さて「京の三十三食」となるわけですが、きょうは午後3時から主治医の診察が予定されていました。この暑い中、どうして時間をつぶそうかー。
出町柳の「柳月堂」を思いだしました。わたしが高校生だったころに、初めてはいった音楽喫茶です。今も健在です。
1階のベーカリーでパンを2個買い、トレーを持ったまま2階のリスニングルームに上がりました。アイスコーヒーを注文して、ゆっくりといただきました。
九条ネギがトッピングされた「九条ねぎ焼き」(190円)と、もう1つは「ハムクロワッサン」(160円)と、極めてリーズナブルです。店で焼いています。
飲み物には、テーブルチャージが加算されます。合計で1700円になりますが、2時間半もの間、冷房のよく効いた部屋でクラッシック音楽に浸れたのですから大満足です。
30人くらいがゆったりと座れるリスニングルームです。入ったときは、わたし1人でした。
この部屋は会話禁止です。他にも禁止事項は多く、要するに静かに音楽に集中します。
壁面にはLPレコードがぎっしりと並んでいます。
大きくて目をひくマルチ・セルラーホーンを中心としたスピーカーシステムです。
ベルリオーズの「幻想交響曲」が流れていました。第3楽章冒頭のイングリッシュホルンとオーボエの音色に驚かされました。LPにこんな音が録音されていたのかと。途中に、プツリというスクラッチノイズがなかったら、生のオーケストラを聴いているかのようです。そして「断頭台への行進」の大爆発に続きました。
2004年のザルツブルク音楽祭で、ウイーン・フィルの演奏する「幻想」を聴いたときの感動を思いだすほどでした。
ターンテーブルが2台にマッキントッシュのアンプが並んでいました。
談笑OKの別室もあります。
ト音記号の暖簾から2階に上がります。
1階がベーカリーです。
叡山電車出町柳の目の前です。
名曲喫茶柳月堂
075-781-5162
京都市左京区田中下柳町5-1 2F
出町柳は賀茂川と高野川が合流して鴨川となるあたりの地名です。「鯖街道」の終着点でもあります。
その川を歩いて渡れる亀の飛び石は、いまやランドマーク的存在です。
ワンちゃんが飼い主を引っ張って水に飛び込みました。わたしも渡って病院に戻りました。
子どもたちも水の中で気持ちよさそうです。
今出川橋から見下ろしました。いつの時代からか、この辺りを「鴨川デルタ」と呼ぶようになりました。わたしが子どものころは、亀石もそんな呼び名もありませんでした。