【9月11日の昼食】
1泊した車山高原から、ガスの中を霧ヶ峰-美ヶ原と走り、林道を松本に下りました。
わたしのカーナビは、ダッシュボードではなく助手席にあります。地図を読むのはちょっと不得意ですが、「蕎麦が食べたい」と声をかけると、ガイドブック(町の図書館で借りてきた)を開けてくれます。さすがに「蕎麦」の店は多いです。そんな中から「温かいの」を条件に、「野麦路」のとうじそば(1,500円)にしました。
野麦峠(「女工哀史」で知られます)地方の冬のそば料理です。「投じる汁そば」がなまって「とうじそば」となったそうです。
卓上コンロに鉄鍋の登場です。かつお出汁に、明らかにブロイラーではないシコシコとするカシワ、山菜、揚げなどがくつくつと煮えています。そこに、ざるに入れた蕎麦をくぐらせます。
器にとって、薬味のネギをいれていただきます。
いつまでも、温かい汁蕎麦です。おいしいです。
手打ち蕎麦は、盛りそばと同じようにゆであげたのが、一腕分ごとにざるに盛り分けて出てきます。
ざる蕎麦(900円)は、初めから2ざるが付いてきます。手打ちのおしい麺ですが、とうじそばの汁がたっぷりあるので、こちらも鍋にいれて食べてしまいました。
町はずれの、自動車修理工場の片隅といったところにあります。ちょっと入るのにたじろぐ雰囲気でした。でも内部は広く、常連さんが愛用しているようです。次々と客がやって来てました。
松本では蕎麦を食べたことはありませんが、白馬では大豆トラストをしていたこともあって、そこの民宿では行く度にご主人と蕎麦打ちの競争をしたものです。二八蕎麦ではそこそこいくのですが、十割蕎麦にはなかなかその技術の域に達しないままで終わっています。どこかへ行くと決まってそば粉を買って帰ったものですが、信州のは特に独特の風味を感じましたね。そのそば粉ですが、近年家での蕎麦打ちは遠ざかっていて、何年も前のが冷蔵庫に眠ったままです。
車山高原で泊まられたのは良かったですね。美ヶ原に抜けて松本に下りられたようですが、美ヶ原はよくガスのかかるところです。天候は霧ケ峰から和田峠を越えて美ヶ原に入るとちょっと様子が違いますね。
野麦路とありましたから、一瞬野麦峠へ向かわれたかと思いました。野麦峠は19号線の薮原からか上高地へ向かう途中の奈川渡ダムから入りますね。一度、高山へ向けて越えたことがあります。