「のぞみ」で食べる 東京駅の「深川めし」

 東京出張の帰り。駅弁と缶ビールを下げてJR新幹線「のぞみ」に乗るのがおきまりです。
 以前は八重洲・大丸の地下食料品街で調達していた駅弁は、最近ではもっぱら東京駅地下のGRANSTAです。東北地方を中心にあちこちの駅弁を置いている「駅弁屋 極」で選んだのは東京駅弁の「深川めし」(850円)です。
 はぜ甘露煮が2匹、それに煮穴子が載ってます。

 池波正太郎の「剣客商売」なんかには、この深川めしが登場したはずです。
 「江戸の味を食べたくなって」(新潮文庫)には、こんなくだりがありました。

 浅蜊のむき身を繊(せん)切りにした大根と、たっぷりの出汁で煮て、これを汁と共に温飯へかけ、七味トウガラシを振って、ふうふういいながら食べるのは大好きだった。 
 もう一つ、浅蜊飯もいい。
 これは、先ず、むき身を煮出しておいて、いったん、引きあげてしまう。そして煮汁を酒、塩、醤油で味つけし、これで飯を炊く。
 飯がふきあがったとき、出しておいた浅蜊のむき身をまぜ込み、蒸らすのである。
 この二つは、いまでも好きだ。
 安価でうまくて、いかにも東京らしい味がするし、男の独り者だって、わけなくできる。

 わたしも、こんな味にひかれるようになりました。

 「NRE(日本レストランエンタプライズ)大増」が製造者です。

 新幹線はEX(エクスプレス)予約で乗車します。5往復ほどするとグリーン車へアップグレードしてくれます。きょうは、となりはいないゆったりとした席でした。

 東京駅の改修工事も終わりに近づき、すっぽりと覆っていたシートが撤去されています。レンガがきれいに輝く重厚な駅舎です。

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