還暦を過ぎて、また登り始めた山です。3年前に日本百名山の100番、屋久島・宮之浦岳に登りました。続いて開聞岳・霧島、阿蘇・九重と踏破しましたが、ひと筆書の田中陽希さんのようにたどっている時間はありません。この夏は、間を端折って一気に最北の1番利尻山を登ることになりました。
頂上は北峰(1,719m)と南峰(1,721m)に分かれてますが、山頂付近の崩落が激しく、現在は南峰には行けません。祠がある北峰が実質的な頂上です。
学生時代の同好会「どたぐつ」の仲間です。1人は単身赴任先の鹿児島からの北海道遠征となりました。
【2015/07/11 04:24】
利尻島・鴛泊の旅館、大関に泊まっていました。飯を食って、酒を飲めばすぐに寝てしまいます。となれば、早くに目が覚めます。散歩に出かけると、利尻山も目覚めようとしていました。
【04:32】
緯度が高いだけに、日の出も早いです。
【05:26】
宿の車で登山口まで送ってもらいました。準備を整えていざ、出発です。
10分ほど歩くと、日本百名水に選ばれている甘露泉水が流れてます。ここが最後の水場となります。冷たくておいいし水をペットボトルに入れて携行します。
【05:34】
3合目から登りになります。ここは標高270mで、頂上までの高度差は1451mです。距離は5590mと出ています。
【06:21】
樹林帯の中を進み、やっと初めて日差しを浴びます。
【07:11】
第1見晴台まで登ってきました。6合目です。はるか先に見えているのは長官山です。利尻山のピークはまだ見えません。
鴛泊の港が眼下になりました。でも島の西側は厚い雲に覆われていて、はるか礼文の方は見渡せません。
【08:27】
胸突き八丁の急坂を登り切った第2見晴台です。しばし休憩します。
しばらくは平坦な道を進みます。ほっとするひと時です。
【08:53】
8合目の長官山です。ここまでくれば、道半ばです。急に視界が開けて、利尻山のピークも見渡せます。
「昭和8年6月・・・北海道庁長官・・・」と石碑に刻まれています。長官山の由来です。
【09:08】
避難小屋を横目に通過します。この小屋は、正に避難目的のもので、通常の宿泊は認められてません。ということで、利尻山は1日で往復するしかありません。
高山植物が目を楽しませてくれます。
【09:51】
9合目です。ここからが正念場です。
旅館で作ってくれた昼飯の弁当についていたバナナにかじりついて、エネルギーの補給です。
崩落が進むやせ尾根を慎重に通過します。
頂上直下のある沓形コースとの分岐点です。もろい砂が崩れ落ちる急坂です。足が前に進みません。
やっと頂上の祠が見えてきました。右にはローソク岩が突立ってます。
【11:14】
頂上です。登ることができました。
5時間半もかかりましたが、感激です。
さて、昼飯です。仲間も思い思いの方角を向いておにぎりにかじりつきます。
お腹のでたおじさんも記念撮影です。
南峰の方が2メートル高いですが、崩落が進んでいて入山禁止です。
【11:48】
下山を始めます。ルートは見事に切れ落ちてます。よくぞ登って来たものです。
ズルリと足を取られる急坂を、ゆくりと下ります。風も日差しも強いです。
【12:43】
9合目まで下ってきて、やっと一息です。
【14:42】
懸命に下ってますが、ペースは落ちる一方です。まだまだ先は長いです。
【16:56】
トボトボ!!と下って、やっと甘露泉水まで戻ってきました。
ペットボトル4本(2リットル)をもって登りましたが、ここまで戻ってきたときはちょうどすべてを飲み干してました。冷たい水を空いたペットボトルに汲んで、一気に500mlを飲んでしまいました。ああ。うまかった。
【17:02】
出発から11時間半あまり。やっと登山口に帰ってきました。
疲れ切ってましたが、満足のゴールでした。
日本百名山、新日本百名山、花の百名山、新・花の百名山、それに名水、とか、ものすごいタイトルホルダーです。
高校1年生の夏に初めて読んだ深田久弥の「日本百名山」。それから半世紀して、憧れの山の第1番に登ることができました。一緒に歩いてくれた「どたぐつ3」の仲間に感謝します。
さて、次はどこを目指そうか? 山を下りると、すぐに次の山に思いをはせるのは、学生時代と変わりません。
利尻山の登山道補修などにあたってくれている「利尻山コマドリプロジェクト」に感謝して、応援ピンバッジ(1000円)を購入しました。
新しいタブレット端末、LENOVO YOGA2 の記録です。スタート。ゴール地点とルートが重なってっます。
データの方は無茶苦茶です。正しいのは経過時間だけのようです。
ピンクのラインが踏破ルートです。