アパートホテル アダージョでの食料事情

 ウィーンでの前半の4泊は「アパートホテル アダージョ」に泊まりました。名前のごとく長期滞在者向けのホテルで、部屋にキッチンがあります。前回の旅でも1週間ほど滞在して快適だったので、またこちらとなりました。
 朝食は別料金で、いい値がします。というわけで、ケチケチ自炊が前提です。
 玉子を焼き、パンを温め、もってきた紅茶でいただきます。

 近くのスーパーで買ってきた野菜もあります。

 ワインのアテはどん兵衛です。これはスーツケースに詰めてきました。

 トースターはないので、フライパンで焼いたパンは焦げてます。

 簡単な夕食には、「サトウのごはん」でおにぎりです。

 ふりかけがおいしいです。

 スーパーで買ってきた巻きずしもいただきました。アボカドとサーモンです。

 それなりのお味です。

 チェックイン直後に部屋をチェックしました。キッチンには食器や鍋などがひと通りそろっています。
 「バスタブ付き」はリクエストです。日本人です。これがなくては落ち着きません。

 リンク沿いのトラム停留所の前にあります。右側のクリーム色です。2階(日本風では3階)の角に近い部屋でした。

雪のウィーン点描 リンクあたり

 真っ白く化粧したウィーンの町に、真っ赤なトラムが似合います。

 低床の新型も、同じカラーです。

 ホーフブルク(王宮)のドームとシュテファン大聖堂の尖塔です。

 ヴォティーフ教会がそびえます。

 マリア・テレジア女帝像が雪をかぶっています。

 クリスマス・マーケットはまだ閉まったまま。向こうはミュージアム・クォーターです。

 金色キャベツをいただくセセッシオン(分離派会館)です。地下にクリムトの壁画「ベートーベンフリース」があります。

 赤いシトロエン2CVも雪をかぶってます。

 オットー・ワーグナー設計のカールスプラッツ駅です。

ウィーン土産のクリスマス・オーナメント

 ウィーン土産のクリスマス・オーナメントです。
 ガラス細工の星とスズ細工の花束です。
 さっそく2つをディスプレーできる小物をつくりました。

 こんな飾り方を想定していました。
 北欧からやってきたサンタクロースと、コピーの2体、そしてツリーに合わせました。

 直径3ミリの真鍮パイプがあったので、ハンダ付けで細工しました。黒がなかったので白色ラッカーを吹き付けています。上部のアーチ部分はピアノ線です。
 もう一方は、檜の角材を接着剤でくっつけて、アクリル絵の具で仕上げました。

 手造りのガラス細工です。

 ネットで調べたら、sternenprinz.at がヒットしました。確かにこのおじさんから買いました。
 シェーンブルン宮殿のクリスマス・マーケットです。

 myra – kristallklar という商品のようです。
 myraは古代ギリシャの都市の名前です。その澄んだガラスということのようです。
 店のおじさんは「スワロフスキーだよ」と話してました。

 スズ細工は、市庁舎前のクリスマス・マーケットで見つけました。

 アレもコレもかわいいです。

カフェ巡り どこで食べてもマクドはマクド

 ウィーンで食べてもマクドはマクドです。超安心の味です。
 カフェ・マックですから、カフェ巡りのターゲットです。
 ベーコン&エッグはちょっと小ぶりな気もしますが、お味はどこで食べても同じです。 

 セットのハム・エッグは、ニッポンではお目にかかりませんかね。

 2人分で9ユーロ(約1500円)。マクドはその町の物価の目安です。
 0.2ユーロのドネート(寄付、それともチップ)がついているのが、なるほど!

 タッチパネルで注文するのは共通です。

 ケーキ売り場があるのが、さすがにウィーンです。

 窓の外には、シュテファン大聖堂の尖塔がのぞきます。

 ホテルの筋向いにありました。朝食に出かけました。
 ケルントナー通りには、いくつもの「M」の看板がありました。

シュテファン大聖堂 クリスマス・マーケットとプンシュ

 シュテファン大聖堂のクリスマス・マーケットです。連日連夜、にぎわっていました。
 屋台をのぞきながらブラブラするのは楽しいです。いつも人だかりができているいのがこちらです。
 グリューワインやプンシュの屋台です。寒い夜に、あんなにおいしい飲み物はありません。

 長靴の格好をしたマグカップです。これになみなみと注いでくれます。
 飲みもの代+カップ代5ユーロを支払います。カップを返却すると、その5ユーロは戻ってきます。
 わたしは2個ともみやげにしました。他に市庁舎前広場とシェーンブルン宮殿のマグカップも持ち帰りました。

 プンシュ(Punsch)は、蒸留酒をフルーツジュースやスパイスと混ぜた温かいカクテルのことです。クリスマス・マーケットでは一番人気です。オレンジ・プンシュは飲みやすくて、体がポカポカと暖かくなりました。アルコール・フリーのアップルプンシュも試しました。イケました。

 スープは、中身をくり抜いたパンに注いでくれます。わたしはガーリック・スープを頼みました。

 溶けたパンと一緒にスープをすすります。ニンニクの香りがして、これはうまいです。

 この夜は、小雪も混じりましたが、遅くまでにぎわってました。

プラーター公園の大観覧車に乗る

 プラーター公園の大観覧車に乗りました。わたしは2回目でした。
 映画「第三の男」で世界的に有名となったあの大観覧車です。1897年からクラシックな姿のままで125年も回り続けています。

 この日(3日)は前日までの雪がやみ、青空が広がりました。日曜日とあって、公園はにぎわっていました。

 車輪の直径は約61メートル。回転速度は時速2.7キロと、のんびりと回ります。

 建設当時の様子がわかります。

 乗り込むワゴンは現在は15ですが、当初は2倍の30台でした。奇数番号のワゴンは取り外され、ジオラマの展示に使われています。

 ワゴンは12人乗りです。それでも45分ほど待たされました。

 いよいよ動き始めました。

 シュテファン大聖堂がそびえています。

 最上部です。

 ワゴン内はゆったりとしています。

 わたしたちも初の自撮りに挑戦しました。

 クリスマス・マーケットがにぎわっていました。

 チュロスを買いました。甘いチョコレートをつけました。

輝く光 ウィーンの夜 

 グラーベン通りは、シュテファン大聖堂前からのびてます。何度見ても、目を奪われました。カメラを向けてしまいました。

 真ん中あたりにペスト大流行の終結の記念柱が建ってます。コロナもひと段落して、町はにぎわってます。

 ケルントナー通りはデザインが一新されてました。ちょっと地味になったかな。

 あわてて撮影したので、ちょっと手振れ!

 シュテファン大聖堂がクリスマスツリーを見下ろしてました。

ウィーン最古のレストラン グリーヒェンバイスルのモーッアルト

 ウィーン最古のレストラン、グリーヒェンバイスル(Griechenbeisel)です。1500年ごろから営業している歴史的な店です。
 こんな店、わたしたち夫婦だけでは怖気づいてしまいます。ウィーン住まいのバイオリニストのちかちゃんが予約してくれてました。
 クリスマス・シーズンの定番は、こちらでは七面鳥ではなくグース(ガチョウ)です。丸焼きされた1/4片、片足の半分でしょうか。これが1人前です。ローズマリーが突き刺さっています。

 初めて口にする肉です。恐る恐る! 口に運びました。おいしい!! ジビエ独特の臭みなどはなく、ほどよく脂もまわって、これはイケました。

 赤ワインを頼みました。小さなデキャンターから、テーブルのグラスに注いでくれました。

 奥さまは、これまたウィーン料理の定番、ターフェルシュピッツです。牛肉のスライスが、柔らくなるまで煮込まれています。
 真ん中は、出汁をとった骨髄でしょうか。

 ポテトやソースがついてます。

 ホ-スラディッシュのワサビ味でいただきました。

 「マーク・トゥウェインの間」は、サインの間とも呼ばれます。ここで食事をした有名人のサインが壁から天井まで一面にぎっしりと残っています。
 「モーッアルトはどこなの?」と聞いた店員が、「ここだよ!」と釣り竿のような竹で教えてくれました。
  Wolfgang Amadeus Mozart。確かにそれらしく読めます。

 ベートーベンにシューベルト、シュトラウスに・・・。覚えきれない名前が出てきました。

 エゴン・シーレと並んで米倉涼子や假屋崎省吾って、どうなの!!

 店の玄関です。

 路地の先には、テークアウェー専門の人気のコーヒー店がありました。窓が店舗でした。

カフェ巡り 最後の朝はカフェ・ディグラスで

 カフェ巡りを楽しんだウィーンも、あっという間に最後の朝(7日)となってしまいました。シュテファン大聖堂からも遠くないカフェ・ディグラスの午前8時の開店を待って飛び込みました。
 Large Viennese Breakfastを頼みました。「ウイーン朝食・大」といったころでしょうか。
 飲み物は、搾りたてのオレンジジュースとコーヒーです。ハートが描かれていました。

 ハムとチーズ、ゆで卵にバター、ジャムがつきます。

 パンは2個。隠れている方のカイザー・ゼンメルが麦の香りがして、これまでで一番おいしかったです。「ウイーンの丸く小高い丘」という意味があります。

 ハムとチーズをはんさんでいただきました。

 ゆで卵は見事に半熟です。パンにつけて楽しみました。

 ケーキが並んでいます。4年前にやって来たときには、そのデカさにびっくりしました。

 朝イチでしたので、まだ客はまばらでした。
 手前のピアノはYouTubeの「TAKU-音 TV たくおん」で、たくおんことウィーン在住のピアニスト、石井琢磨が弾いていたものです。

 クリスマス・オーナメントもかわいいです。

 ウィーンを離れたのは、つい先ほどだったような気もします。もう記憶の世界になりつつもあります。
 きょう(8日)午後、ちょと疲れましたが元気に家に帰り着きました。
 フィルム代がかからないデジタルだからとはいえ、膨大な量の画像や動画を撮影してきました。ぼつぼつと整理しながら改めて思い出を綴っていきます。

シュテファン大聖堂 反田恭平のリアル・レクイエム 【本番】

 モーツァルトが死の床で書き続け、未完のまま残された「レクイエムニ短調」(死者のためのミサ曲)が、モーツァルトが亡くなった同じ日の同じ時間にシュテファン大聖堂に流れました。指揮はピアニストで指揮者も目指している反田恭平です。
 これは聴きに行くしかない!! と決断した5回目のウィーンへの旅でした。感動の夜でした。
 哀しくも美しいメロディーが、広い大聖堂のドームに吸い込まれました。
 学生時代にカール・ベーム指揮、ウィーン・フィルの演奏するLPを買って、何度も何度も聴きました。奥さまは学生時代に歌っています。それから50年余。遂にリアル・レクイエムと出会うことができました。

 午前零時を前に、シュテファン大聖堂の前は静まりかえっていました。

 大にぎわいだったクリスマスマーケットにも人影はありません。

 大聖堂の重たい扉から入ります。

 チケットは、インターネットで日本から予約していました。前方の席は取れず、着席すると反田クンもオケや合唱もほとんど見えませんでした。満席でした。

 反田くんの指揮者としての海外デビューでした。渾身の指揮でした。

 演奏を前に、反田くんがカメラを前に話していました。

 演奏が終わると照明が消えました。レクイエムですから拍手はありません。聖職者を先頭に反田くん、オーケストラ団員、合唱団員が一列に並んで退出しました。プロセッションです。チーン、チーンと最後のひとりが去るまで暗闇に厳かな鐘がなり響きました。モーツァルトの葬儀でも使われた同じ鐘だそうです。

 午前1時をまわって大聖堂を後にすると、ケルントナー通りのイルミネーションも消えています。歩いているのは大聖堂を出て家路を急ぐ人たちだけです。
 わたしたちのホテルは、次の角を曲がって30メートルほどのところでした。