My memory 駅 聖地とお別れの、サンティアゴ・デ・コンポステーラ

 キリスト教の3大聖地のひとつ、サンティアゴ・デ・コンポステーラは、巡礼の旅の目的地です。わたしも3回、十二使徒のひとり、聖ヤコブ(スペイン語でサンティアゴ)の墓が見つかったという地に立つ大聖堂を目指して歩きました。
 renfe(スペイン国鉄)のサンティアゴ・デ・コンポステーラ駅は、巡礼を終えてそれぞれの故郷へ帰るペルグリーノであふれていました。

 最初の巡礼では、Alvia(特急)でマドリードに戻りました。

Paso a paso 巡礼翌日 サンティアゴ~マドリード

 2回目は、空港からバルセロナへ。
 3回目は、ここから北のア・コルーニャ、フェロールへと旅立ちました。

飽きずに見上げる大聖堂

My memory 駅 サンモリッツから氷河急行に

 サンモリッツは思いで深い町です。アルプスの画家、セガンティーニと出会い、天国の入り口というソーリオまで訪れ、コルヴァッチ展望台からは4000m峰のピッツ・ベルニナや流れ落ちる氷河を目前にしました。
 氷河急行はサンモリッツから8時間もかけてマッターホルンの麓の町、ツェルマットに向かいました。

 レーティッシュ鉄道のサンモリッツ駅です。泊まっていたホテルの目の前でした。朝からホームを散歩しました。

朝のサンモリッツ駅~レーティッシュ鉄道の電気機関車

 期待を膨らませて氷河急行に乗車です。

氷河急行でツェルマットへ!

オーバーアルプ峠を越える氷河急行

 ホテルの窓から見下ろせば駅でした。真っ赤な塗装の氷河急行を飽きることなく見ていました。

サン・モリッツのホテル、「ラ・マーニャ」で食べた朝食

My memory 駅 コペンハーゲンから渡り鳥ライン

 「渡り鳥ライン」は、コペンハーゲンとハンブルクを結ぶ国際鉄道幹線でした。中央ヨーロッパから北極やスカンジナビアへ帰る渡り鳥と同じコースを走ることから名付けられました。
 北海を渡る19キロは、列車がそのままフェリーに吸い込まれました。それを楽しみにわたしもコペンハーゲン中央駅から乗り込みましたが、今はもう走っていません。 

 おとぎの国のお城のようなコペンハーゲン中央駅です。近くにはアンデルセンの像が立ち、チボリ公園があります。

早朝のコペンハーゲン中央駅

 ヤツメウナギと呼ばれるデンマーク国鉄の気動車です。そんな面(つら)をしてますが、ゴム製の連結幌で編成連結が簡単と合理性に富んでいます。

ヤツメウナギとご対面 デンマーク国鉄の車両

 北海を渡る渡り鳥ラインは風が強いばかり。乗ってた車内からはそれほどの感激はありませんでした。

バルト海を渡る「渡り鳥ライン」 ちょっと期待はずれ

バルト海をわたる連絡船で飲むCarlsberg

 アマリエンボー宮殿には「おもちゃの兵隊」さながらの衛兵が立っていました。

コペンハーゲンの「おもちゃの兵隊」

My memory 駅 チェスキー・クルムロフの改札はどこ?

 南ボヘミア地方のローカル駅、チェスキー・クルムロフに到着しました。
 あいにく小雨が降ってきましたが、ホームに屋根はありません。駅舎の軒下を進みますが、改札口がないから出口がわかりませんでした。
 チェスキー・クルムロフは、中世のお城と町並みが保存されたおとぎの国のような世界遺産の観光スポットです。多くの観光客が訪れますが、そのほとんどはツアーや高速路線バスを利用します。
 プラハから3時間半もかかりました。列車でやってくるもの好き、いや鉄ちゃんは限られていました。 

Praha hl.n. → Český Krumlov ローカル列車の旅

Český Krumlov → Praha  帰りは高速バスで

 チャコといえばビールです。「エッゲンベルグ・ラガー」は大がたったの100円ほどでした。

チェスキー・クルムロフ エッゲンベルクの地ビール

 どちらを向いても絵になる町をのんびりと歩きました。

チェスキー・クルムロフ 城に登る

チェスキー・クルムロフ どちらを向いても絵になる町

My memory 駅 バッハが出迎えるライプツィヒ

 「バッハ音楽祭」を聴くために訪れたライプツィヒです。ライプツィヒ中央駅(Hbf)にもバッハの肖像がはためいていました。

 旧東ドイツにありますが、ヨーロッパでも最大級の頭端駅です。内部はきれいに改装されて、ショッピングソーンもあります。

ライプツィヒ ワインを買うのにも利用した中央駅

 ワイマールまで日帰りで往復しました。ドイツ版新幹線「ICE」にも乗りました。

ライプツィヒ 中央駅からドイツ版新幹線「ICE」に乗る

 駅前のホテルに4泊しました。朝食がおいしかったです。

ライプツィヒ 駅前旅館「ROYAL」の満足の朝飯

My memory 駅 サオ・ベント(ポルト)のアズレージョ

 サンティアゴ巡礼の3回目は、ポルトガル北部のポルトから聖地・サンティアゴ・デ・コンポステーラまで250kmほどを歩きました。
 ポルトには、サオ・ベントというポルトガル鉄道(国鉄)の駅があります。装飾タイルのアズレージョで覆われた内装が、美術館にやって来たかのようです。
 巡礼は、ほとんどが歩きです。発着する電車に乗ることはありませんでしたが、入場券も不要でその美しを堪能しました。

 2万枚ものアズレージョで覆われています。

 乗降客より、見物客の方が多いようでした。

 リスボンなどに通じる長距離列車はお隣の駅までしかやって来ません。ホームには近郊区間行きの列車が止まっていました。

アズレージョに驚嘆する

 サオ・ベントの近くにあるポルト大聖堂で、巡礼のパスポートであるクレデンシャルをゲットしました。

ポルト大聖堂でクレデンシャルをいただく

My memory 駅 絶景のゴルナーグラート

 絶景の駅、ゴルナーグラートです。改札ゲートを出ると目の前にマッターホルンがそびえていました。展望台に登るとゴルナー氷河を中心にアルプスビューが広がりました。
 雲ひとつない青空になりました。最高のコンディションでした。
 麓のツェルマットから標高差1500mをゴルナーグラート鉄道で登ってきました。

 登山鉄道はアルピニズム黄金期の19世紀末に開通しました。後方はブライトホルンです。

絶景の登山鉄道、ゴルナーグラート鉄道

 ゴルナーグラート展望台からは、マッターホルンのほかに、モンテローザ、リスカムなど29もの4000m峰が連なるパノラマビューを楽しみました。

ゴルナーグラート展望台からのマッターホルン

アルプス第2の高峰、モンテ・ローザを望む

 山腹を歩きました。リッフェルゼー(湖)では、「逆さマッターホルン」をカメラに収めることもできました。

リッフェルゼーから眺める逆さマッターホルン

My memory 駅 ティラノからベルニナ線の車窓

 スイス東南部のティラノから氷河のアルプスを越えてサンモリッツまで走るのがレーティッシュ鉄道ベルニナ線です。
 ミラノからやってきて、ティラノで乗り換えました。かわいい駅です。ここはまだイタリアですが、駅の内部はスイスです。昔はパスポート・コントロールも行われていて改札が税関でもあったそうです。
 スイスの旅が始まりました。

 長い編成の列車が、ティラノの路面を走り抜けます。

国境の町、ティラノからスイスへ

 ブルージオのオープン・ループはすぐにやってきました。大興奮でカメラを構えました。

大興奮のベルニナ急行

ブルージオのオープン・ループ橋を走る

レーティッシュ鉄道ベルニナ線の車窓から

My memory 駅 アントワープの威風堂々

 「世界で最も美しい駅」のひとつとされるのがアントワープ(アントウェルペン)中央駅です。
 ホームの突き当りにあるエントランスホールは、20世紀初頭に建設されました。大理石などがふんだんに使った豪華内装によって、大聖堂の雰囲気を醸し出しています。

 2階の左右に3線づつの単頭式ホームがあります。鉄とガラスの大屋根で覆われています。

威風堂々たるアントワープ中央駅

 地下には貫通式のホームが走っています。
 パリ発アムステルダム行きの特急、タリスに乗りました。フランスのTGVや、ロンドンまで海峡をくぐるユーロスターの兄弟です。

ベルギーからオランダ タリスは期待はずれ

 ベルギー第2の都市、アントワープの名は、英雄ブラボーの伝説に由来するとされてきました。市庁舎前にはこの伝説を伝える像もありました。

アントワープ市庁舎を望遠ズームで狙う

My memory 駅 チューリッヒから旅は始まった

 My memoryのカフェ巡りはウィーン編が終わったところですが、新テーマでちょっと気分を変えてみます。「駅」です。
 ヨーロッパの鉄道は、ターミナル(終端駅)となっているところが多いです。そこは旅の始まりでもあります。ワクワクとした気分で乗り込んだ思い出をたどります。
 スイスのチューリッヒは、ブレゲンツ音楽祭、ユングフラウヨッホ、ゴールデン・パス・ラインと楽しんだ旅の出発点でした。

 堂々としたチューリッヒ中央駅(Zürich Hauptbahnhof)です。終端駅ですが、正面は側面にあります。
 ドイツ、イタリア、フランス、オーストリアとの国際列車も発着します。

 駅前をトラムが走っていて、乗ってみたかったです。

チューリッヒ中央駅からスイスの旅は始まった

 この旅では、北部のザンクト・ガレンに向かいました。

チューリッヒから「ICN」に乗り込む

 駅には「Mondaine waiting point」があります(最初の画像)。待ち合わせの目印で、そこにはモンデイン(Mondaine)の時計があります。
 このモンデインはSBB CFF FFS(スイス国鉄、公用語の独、仏、伊の3カ国語を併記している)のオフィシャル・ウオッチです。
 わたしは腕時計を土産にして、愛用しました。

わたしの欲しかったもの Mondaine