京街道を上る 京見峠から長坂口へ

 「京七口(ななくち)」というのは、京に上る街道の京への入り口の総称です。
 これまでに歩いてきた伏見街道には伏見口、竹田街道には竹田口、鳥羽街道西国街道には鳥羽口、山陰道には丹波口、鯖街道の若狭街道には大原口がありました。時代によってその数は異なりますが、「五近七道」というあたりから七口となったようです。必ずしも「七」はsevenではなく、someのようです。鎌倉時代後半から使われてきたようです。
 後に豊臣秀吉が、都改造の一環として、都の周囲を囲む「御土居」を築きました。その土塁に開いた「口」が、「七口」という表現を広げたようです。
 そのひとつが「長坂口」です。その存在を、最近知りました。連休の谷間ですが、休みにして、さっそく歩いてみました。
 若狭から鯖を運んだ鯖街道のひとつに、若狭・小浜から名田庄、美山、周山を経て高雄から京都に至るのが周山街道です。その途中から杉坂に入り、京見峠(長坂峠)を越えて鷹峯に下り、長坂口に至るのが長坂越です。

 12:49=長坂口のあったあたり(京都市北区旧土居町)に「御土居」の一部が残っています。台形の断面の盛り土の右が洛外、左が洛中です。ここが、今回のウォーキングのゴールでした。


 10:40=JR京都駅からJRバス周山行きに乗りました。京都市内を縦断して高雄を越えて1時間近く。ちょっと飽きてきたころに、中川を通過しました。バスの車窓です。
 川端康成の「古都」で「北山杉の里」と描かれたところです。かつて、山口百恵、三浦友和主演の映画「古都」もここで撮影されました。

 10:46=中川と通り過ぎた次の停留所「杉坂口」で下車しました。

 10:48=周山街道を離れて、杉坂への道に入ります。

 10:55=杉坂都町で北の真弓への道と分岐します。これから歩む道が鯖街道のひとつであるという説明板があります。

 11:04=新緑の気持ちの良い道を歩みます。

 11:06=山頭火の句碑がありました。車では何度も通ったことがある道ですが、歩いてみると新たな発見があります。

 11:07=シャクナゲが美しいです。

 11:15=まだ満開という桜にも出会いました。

 11:17=北山杉です。

 11:19=小野道風神社です。

 11:20=境内の「積翠池」です。といってもただの窪地のようです。ここの水を使って習字の練習をすると、美しい字が書けるようになるそうです。
 「三筆」のひとり、道風もこの水を使ったそうです。

 11:42= お地蔵さん脇から、清らかな水が流れ落ちます。

 11:45=山の中に突然、「ハンバーグ1000円}というレストランが現れました。昼飯にはちょっと早いので、出直すことにしましょう。

 11:46=「京都一周トレイル」の道標に出くわしました。右に行くと沢の池です。
 わたしがトレイルを歩いたときは、秋の狩猟期間で、道は通行禁止になってました。

 11:52=「氷室別れ」まできました。

 11:58=京見峠にある「峠の茶屋」です。予想外に簡単に着いてしまいました。
 茶屋は開いているようですが、まだ昼飯でもないので通過しました。「京都一周トレイル」で歩いたときは、冷たいビールが最高でした。
 

 12:04=比叡山が目の前です。京都市内もちらりと見えましたが、もっと見えたらと思っているうちにタイミングを失しました。

 12:04=車が走るヘアピンカーブの新道と分かれて、「長坂道」という旧道に入ります。初めての道です。

 12:10=すごい下り坂です。こんな道、上がりたくはないと、膝を気にしながら下りました。

 12:20=ウッソー。こんな道を自転車で上ってくる強モノに出会いました。

 12:32=千束まで下ってきました。

 12:33=この急坂をあがれば光悦時なんかがある鷹峯です。

 12:35=紙屋川にそってなおも歩きました。

 12:48=ゴールの御土居です。
 この日の総歩数は21005歩でした。

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