臨時特急「まほろば」で奈良へ~JR大回りの旅

 JRの新大阪~奈良間を走るノンストップ特急「まほろば」がこの秋、臨時運行されています。今春、全線開通したおおさか東線を優等列車が走るのは初めてです。
 急に思い立って、このシーズンの土、日曜日に13往復するだけの限定列車に「乗り鉄」体験をしました。しかも、京都までの「大回り乗車」でしたので、時間だけはたっぷりとある年金生活者の懐にも優しい半日でした。

 新大阪の1番ホームに行くと、「まほろば自由席」と書かれた辺りには、発車半時間前だというのに行列ができていました。それが見る見るうちに伸びました。
 大阪から大和路快速に乗っても奈良までの所要時間は10分ほどしか違いません。どうせガラガラだろうとタカをくくっていましたが、大違いでした。3両編成の指定席2両は、すでに満席でした。

 行列に対して検札が始まりました。自由席特急券は1200円でした。
 検印を押されたわたしの乗車券は、島本から京都までの310円区間です。「大回りです」と告げると、何の問題もありませんでした。

 行先表示は当然ながら「奈良」です。「特急」ともありますが、「まほろば」という列車名がないのが残念です。昔の特急のような列車ごとのヘッドマークもありません。


 【2019/11/10 08:59】
 朝食を食べると、カメラだけをもって飛び出してきました。

 いつもはICOCAで乗車しますが、乗車駅の記録を残すために乗車券を購入しました。お隣の山崎まで130円区間でもよかったのですが、京都にしておきました。

 高槻から快速となる網干行きがやってきました。日曜とあって、ゆっくりと座れました。

 【09:33】
 にぎわう新大阪で、おおさか東線が発着する1番ホームに向かいました。

 ホーム上で検札がありました。こんなの初めてです。特急券を購入しました。

 287系の特急車両が入線してきました。
 のっぺらぼうのフェースで、同じ新大阪を発着する「くろしお」や「サンダーバード」などと区別がつかないのがちょっと残念です。

 静かに発車した特急は京都方面に進み、すぐに右折して京都線から離れます。
 1両しかない自由席に座れない乗客もいたようですが、通路に立っている人はいませんでした。

 阪急と交差します。淡路駅の高架化工事が進んでいます。

 淀川にかかる「淀川橋梁」を渡ります。
 貨物線だった昔は単線で、残る1車線は「赤川仮橋」として渡ることができました。

 野江で京阪本線を越えます。
 阪急、京阪、近鉄と、関西3私鉄のいろんな路線と出会います。

 「放出」を通過します。走り過ぎる駅名表示を写すのは難しいです。

 学研都市線と分かれて南に向かいます。

 頭上を横切るのは、近鉄奈良線です。

 乗務員が「アンケートをお願いします」とやってきました。
 記入に使ったボールペンは、そのままみやげとなりました。

 おおさか東線の終点で大和路線と交わる久宝寺を通過します。優等列車だけあります。レンズを向けられるのはいい気持ちです。

 八尾を通過してところで、上空を八尾空港に降りる小型機が横切りました。

 志紀を過ぎた辺りで、近鉄大阪線の列車とすれ違いました。

 大和川を眼下にします。この辺りは、自転車で走ったことがあります

 【10:43】
 王寺を通過します。
 近鉄生駒線の生駒行きワンマンカーが発車しました。

 大和川の最後の鉄橋を渡ります。奈良盆地の向こうに若草山が見えました。
 車内アナウンスでは、一瞬ながら法隆寺も見えるということでしたが、確認できませんでした。

 近鉄橿原線を越えました。

 【11:57】
 奈良に到着しました。新大阪から54分の乗車でした。
 奈良駅は観光客であふれています。この駅は構内に売店がないのが困りものです。大回り乗車は、改札を出ることができません。

 各停を見送って、京都に先着する「みやこ路快速」に乗りました。

 宇治を過ぎた辺りで、京阪宇治線と並走しました。

 稲荷で臨時停車です。外人観光客らでにぎわっていました。

 【12:16】
 京都に到着しました。
 島本から京都線で直行するよりは3時間ほど余計にかかりました。

 改札も、問題なく通ることができました。

 島本に掲示されていた「大都市近郊区間内の利用特例」です。右の図の区間内なら、2駅間の移動はどのルートを通っても、運賃は最短ルートのものとなります。ただし、一筆書きの要領で、同じ駅を2度通ってはいけません。途中下車もできません。
 最大の大回りルーとは、びわ湖を時計回りに回って草津から柘植に向かい、奈良-和歌山―天王寺-京橋から尼崎を経由して戻ってくるルートです、1日がかりの旅となります。ブログを始める前の2005年にこのルートを乗っています。まだ島本が存在していなかった時代です。

 島本から京都まで、わたしのきょうのルート(赤線)です。