フェルメール展 駆け込み鑑賞

 「フェルメールと17世紀オランダ絵画展」(主催・産経新聞社など)を、大阪・天王寺公園の大阪市立美術館で観ました。閉展まで1週間を切っての駆け込みでした。
 ドレスデン国立古典絵画館(アルテ・マイスター)が所蔵するフェルメールの「窓辺で手紙を読む女」が修復されて所蔵館以外では世界初公開でした。
 フェルメールは、絵画の壁にキューピッドを描いていました。X線調査でその存在が判明し、作者が塗りつぶしたと考えられていました。修復作業の結果、作者の死後に何者かによって手が加えられていたことがわかりました。大規模な修復プロジェクトで、蘇りました。
 わたしは2012年にドレスデンでこの絵を見てました。その時はなにもなかった壁からキューピッドが現れていて、不思議な気持ちになりました。

 台風は大きな被害をもたらさずに通り過ぎました。平日の大阪市美術館はそれほど込んでなくて、ゆっくりと鑑賞できました。

 地下鉄を天王寺で下車しました。懐かしいあべの地下街に出るとチケット売り場がありました。当日券より200円安い前売り券を売ってました。

 鮮やかなキューピッドに目が吸いつけられます。後ろに展示されていた複製画(修復前の構図)と見比べてていると、壁が塗りつぶされた上に、カーテンロッドとフックが付け加えられていることに気づきました。何もない壁に変化を付けようとしたのでしょうか。

 ドレスデンの絵画館で土産に買った絵はがきです。フェルメールの「取り持ち女」もありました。2019年春に、同じ大阪市美術館でも見ています。
 左下の赤いカードは、一緒に出てきた2日間2人有効のドレスデンカード(交通カード)です。

 ラファエロの「システィーナのマドンナ」もドレスデン絵画館のコレクションです。

 ドレスデン絵画館の向こうにはツヴィンガー宮殿があり、手前には絵画館と同じ建築家、ゴットフリート・ゼンパーが設計したゼンパー・オーパー(ザクセン州立歌劇=旧ドレスデン国立歌劇場)があります。
 わたしたちは前夜、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲の演奏会を聴きました。すべてが懐かしい思い出です。

 フェルメール 「真珠の首飾りの女」は東京へ出張中

 ドレスデン ゼンパー・オーパーの「メンコン」