興聖寺を歩く ~「京都人の密かな愉しみ」

 京和菓子の老舗、久楽屋の若女将、沢藤三八子(常盤貴子)の「さいなら」がエンディングです。NHK-BSで再放送されている「京都人の密かな愉しみ」を録画して、楽しみに見ています。京都の名所、四季、伝統、食、人などが次々に登場します。その舞台のひとつが宇治にある興聖寺です。曹洞宗の宗祖道元禅師が、天福元年(1233)に禅道場として七堂伽藍を建立し、観音導利院興聖宝林禅寺として開創したのが始まりだそうです。
 琴坂を登り切った唐風龍宮造りの山門の脇に、わが家の墓もあります。お彼岸も中日を過ぎてしまい、遅ればせながらお参りしました。

 山門から琴坂を見下ろします。いつもは車で走りすぎますが、気持ちがよいのでちょっと歩いてみました。

 山門わきの大島桜です。番組でも紹介されていました。このサクラの葉が、桜餅を包むのによいそうです。

 曼殊沙華があちこちに咲いています。

 琴坂の入り口に建つ石門(総門)は慶安元年(1648)の建立です。

 番組にも登場してました。久楽屋の女将が托鉢の雲水と遭遇する場面です。

 薬医門の前に立つ老師のおどけた所作が笑わせるシーンです。(いずれもNHK-BSの画面から)

 宇治川に沿って歩きました。
 世界文化遺産の宇治上神社本殿です。

 源氏物語の宇治十帖の舞台です。光源氏の像もあります。

 右対岸に平等院があります。

 宇治橋近くまで歩いてきました。
 よい天気です。宇治茶のソフトクリームをかじりました。

 駿河屋ではいつもは茶だんごをみやげにします。きょうは水無月にしました。

 夕食後にいただきました。「抹茶みなづき」です。しっとりと上品な甘さです。

 京阪宇治駅前 駿河屋
 宇治市宇治東内16
 0120-368-191
 

 

アンチョビをつくる 塩漬け編

 アンチョビーづくりに挑戦しました。
 カタクチイワシを塩漬けして発酵させ、オリーブ油に漬けたものです。新鮮なイワシが手に入ったら試してみようと思ってました。
 舞鶴の郊外にあるスーパーです。あたり前に普段の食卓に並ぶ魚介が、とびきり新鮮なので、のぞくのが楽しみです。
 きょうは、獲れたての小浜産のイワシがワゴンに積まれてバックヤードから運び込まれたところでした。2パック買いました。

 頭を落とし、腹から指で開きます。骨も取ってフィレにします。数が多いので手間な作業ですが、遊び感覚で楽しいです。

 ちょっとグロテスクな光景ですが、おいしくいただくから許してください。

 塩水で洗ってきれいにしました。

 クッキングペーパーで1枚づつ水気を切り、イワシの重量の20%ほどの塩でまぶして並べました。

 ラップで覆い、冷蔵庫の奥く深くに保存しました。
 1カ月ほどすると、イワシが発酵して、出た水分はナンプラー(魚醤)になるそうです。それからオリーブオイルに漬け込みます。完成はまだ先です。

レコード・プレーヤーの再生 その4

 モーツァルトのオーボエ四重奏曲が心地よく流れます。LP(レコード)の音です。中古でゲットしたレコード・プレーヤーは、ハプニングもありましたが、機嫌よく回っています。
 
 トーンアームは1971年発売というSAECのWE-308です。「インサイド・フォース・キャンセラーのウェイトは欠品」ということもあって、ヤフオクで格安ゲットしました。適当なナットでもぶら下げておけばいいわと考えてました。でもちょっと格好悪いです。そこでー。

 デジタル針圧計を1000円ちょっとでAmazonから購入しました。そのキャリブレーション(較正)用についていたのが5グラムの分銅です。WE-308のウェイトも5グラムのはずです。これだとピンときました。
 細い絹糸を結びました。2本が180度に向き合うように瞬間接着剤で固定すれば、申し分のないウェイトとなりました。

 キャビネットの脚です。衝撃を吸収し、高さが調整できるインシュレーターをつければいいのですが、これまた高価です。
 ハウリングの心配はあまりないので、たったの200円ちょっとで済ませました。 

 キャビネットの4隅に、大きな袋ナットを接着しました。
 これだけでもいいのですが、受け側にも台座をつくりました。とはいえ、1円、5円、10円、そして5円と硬貨を重ねて接着しただけで、1個21円です。5円玉の穴と、袋ナットの出っ張りを合わせます。
 高さを調整するため、薄いプラバンを何枚も切り取って、水準器をにらみながら重ねました。 

 トーンアームの固定部分にもウェイトをつけました。
 SAEC純正のアームスタビライザーは重さが500グラムあります。たまにヤフオクで見かけますが、単なる錘にしては10K円以上するとんでもない相場になってます。

 トーンアームのベースは27mmのナットで固定されています。20mmを超える太いナットはホームセンターでは見当たらず、ネットで購入しました。ナット1個より宅配便の価格の方がかかりました。
 届いたナットをはめようとすると、溝のピッチが違いました。そこまでは知りませんでした。買い直しするのも面倒で、ありあわせの金物で細工しました。重さでは合格ですが、固定方法がこれで効果があるかは疑問です。とりあえずは、わたし自身へのスタビライザー(安定剤)として働けば十分です。

 これまでのレコード・プレーヤーの再生

 

青春18 「戎神」がお出迎え~神戸電鉄・恵比須駅

 「近畿の駅百選」に選ばれながら未踏だった神戸電鉄の恵比寿駅です。三木市の玄関口にあたりますが、ご縁がありませんでした。
 駅前に「戎神」の石像があり、切妻屋根になまこ壁を取り入れた・・・というのが選定理由です。

 切妻の下でももえべっさんがほほ笑んでいます。

 ありました。認定プレートです。カバーのアクリルがちょっと変色してますが、正面の目につくとことに掲げられていました。

 青春18きっぷの旅でした。姫路から加古川に戻り、加古川線に乗り換えました。加古川線は「JR大回り乗車 雪の加古川線の旅」でこの冬に乗って以来です。粟生(小野市)で途中下車です。
 北条鉄道は、北条町との間をつないでいます。でも今回は横目にしただけです。

 神戸電鉄は、粟生線は鈴蘭台まで29.2キロ。そのまま神戸・新開地まで直通運転しています。青春18きっぷでは乗れませんので、きっぷを買って乗車しました。

 粟生から20分ほどで1面1線の恵比寿駅が近づいてきました。

 乗ってきた新開地行き準急を見送ります。昼間ダイヤはは1時間に1本ですが、朝夕はもう少し増えます。

 近くに戎神社があるはずと、地図で探しました。駅から5分ほどのところに、立派な神社はありました。

 湯の山街道に面しています。

 他に見るところもなく、30分後にやってきた次の電車に乗りました。

 新開地(ここも駅百選)で下車すると、神戸新聞の号外が壁に張られていました。桐生の9秒台はすごいですが、大阪の夕刊紙で働いたわたしには壁新聞の方が懐かしかったです。

 神戸駅(ここも駅百選)から新快速、普通と乗り継いで帰宅しました。
 これで青春18きっぷの5回分を使い切りました。長野への旅や、駅百選探訪で十分に元をとりました。

 「近畿の駅百選」 この駅に降りた

青春18 播州赤穂と姫路で駅百選は2連敗

 青春18きっぷの最後の1回が残ってました。使用期限は10日です。ならばと、急に思い立って播州赤穂に向かいました。近畿の駅百選の未踏駅だったからです。
 日生まで「カキオコ」を食べに行ったり、岡山から帰る途中に通過したことはありましたが、降り立ったのは初めてです。
 折角ですから赤穂城の城跡まで歩いてみました。

 立派な長屋門です。大石内蔵助の旧邸です。

 すぐ裏は、これまた立派な大石神社です。

 門前には四十七士の石像が並んでいます。兵馬俑のようにも見えて、ちょっとアンバランスな気もしました。

 大願成就を祈ります。わたしには、もはや無縁の気もしますが…。

 赤穂駅にも、「誠忠義士伝双六」なるものが掲げられています。

 わたしが探している駅百選の認定プレートは見当たりません。
 駅員に聞いてみると、「以前はあったのですが、どこに保管しているかわかりません」。ちょっとがっかりの返答でした。

 姫路からやって来た播州赤穂行が到着すると、隣のホームから福山行の「ふるさとおこし6号」が発車していきました。青春18きっぷの利用者らしき一団が乗り継いでました。

 姫路も駅百選に選ばれています。下車して認定プレートを探しましたが、こちらも発見できず、2連敗となりました。

姫路 「まるまさ家 姫路駅前店」のひねももの炙り焼き

 姫路で独り、昼飯になりました。JR姫路駅前の商店街を歩くと、飲み屋がびっくりするほど多いです。しかも立ち飲みが。おまけに、土曜日とはいえ昼間からどの店にも客が。
 「のれん街」というビルの谷間の路地に入ってみると、テーブルを店の外にまで並べた焼き鳥屋などが並んでました。
 「まるまさ家 姫路駅前店」は、串焼きの店です。「ひねももの炙り焼き」は、シコシコとした鶏がじっくりと焼かれています。柚子胡椒をつけて味わいました。

 ヒゲのグラスはハイボールです。

 最初はこちらでした。皮と鶏ネギです。ちょっと甘めのタレが効いてます。

 暑い1日でした。とりあえずビールがたまりません。

 牛すじ串は、脂の塊がコリコリと気持ちよいです。

 仕上げは鶏皮揚げでした。すっかりでき上がりました。

 近くに本店があるそうです。

 まるまさ家 姫路駅前店
 079-222-5051
 姫路市駅前町363-1 フェスタ北館 1F

 駅の目の前にこんな飲み屋街とは、なかなかいい街です。

「近畿の駅百選」 この駅に降りた

 わたしが降り立った「近畿の駅百選」です。
 駅百選が認定されたのは2000年から2003年(1回25駅)です。それからの年月に駅舎の建て替えなどで認定証(プレート)は所在不明になっている駅ももあります。鉄道の駅なのに、交通の便が悪い駅もあります。プレートをいくつ発見できるか、ぼちぼちと旅を続けます。

 プレートが見つからない京都などを含めて、あと「7」です。

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青春18 長野の一夜、ゲストハウス初体験

 ちょうど1年前の8月24日のことです。サンティアゴ巡礼を歩き始める前夜です。フランス西南の町、サンジャン・ピエ・デ・ポーのドミトリー(男女相部屋)に泊まりました。プライベート(私営)のアルベルゲで、小さな部屋に2段ベッドが2台。同室は、台湾とカナダ(?)人の若い女性でした。ちょっとドギマギしたのが、昨日のことのようです。それから30数日間、毎夜のごとくドミトリーで寝泊まりして、すっかり慣れてしまいましたが。
 とはいえ、それはスペインでの話。日本でのゲストハウスは初体験でした。民泊がブームです。これからはこんな一夜を経験しておくのも良いかと。
 WORLDTRECK DINER & GUESTHOUSE-Pise は、楽天トラベルで予約しました。急に思い立っての旅だったので、長野駅前などのビジネスホテルは満室でした。
 1泊2778円。税込みで3000円ぽっきりです。楽天カードのポイントがあったので、支払ったのは1500円です。

 古い民家を改装しています。元は6畳ほどの部屋が、巧みにベニヤ板で仕切られて8ベッドとなってます。一応はカーテンもついて、かなりプライバシーも確保されています。
 スペインの公営アルベルゲのように、だだっ広い部屋にむき出しの2段ベッドがずらりと並んでいるだけといったところからすると、格段の上部屋です。
 エアコンも夜通し動いていたので、暑いことはありませんでした。

 まるで穴倉ですが、布団1つを敷くのがちょうどのスペースです。洗濯したての清潔なシーツが2枚、枕カバーがありました。これも寝袋必携だったスペインとは大違いです。

 きれいなトイレもあります。
 風呂はなく、シャワーですが、熱い湯がたっぷりと出ました。

 階下は各国料理が食べられるバーになってます。宿泊者は10%OFFでした。

 目の前の生ハムを眺めながら、ジントニックをいただきました。
 隣に座った、富士宮から独りでやってきたお嬢さんは、青春18きっぷで4連泊の旅の途中。サンティアゴ巡礼をする多くの女性のバイブルのようなパウロ・コエーリョの「星の巡礼」の愛読者で、「サンティアゴに行ってみたいです!」。巡礼の話なんかで盛り上がりました。

 カウンターの隅には真空管アンプが載っていました。これも世界各国を旅したというオーナーの趣味とか。ところが肝心のオーナーはこの夜は姿を見せてくれませんでした。

 善光寺門前の中央通りに面してます。

 WORLDTRECK DINER&GUESTHOUSE-Pise(ワールドトレック ダイナー アンド ゲストハウス ピセ)  
 長野市東後町2-1
 026-214-5656

青春18 善光寺と門前のモダン

 牛に引かれなくても、長野までくれば善光寺に参るしかありません。8年ほど前に、西国33所のお礼参りで訪れて以来です。大きな本堂に圧倒されました。

 朱印もいただきました。

 さて、後はどうしたものかと、門前をふらふらと歩きました。
 角のそば屋さん「大丸」では、ざるそばを食べたことがあります。

 反対側の角には、しゃれた建物が。
 その気になってカメラを構えると、次から次へと格好の被写体が続きました。

 立派な洋館の旅館です。

 うだつの上がる薬局です。坂道に直立しています。

 こちらは優雅な郵便局・

 レンガ造りで、現在は「楽茶れんが館」。

 堂々とした銀行そのもの。

 フラワーバスケットの向こうに古い家並みが続く。

 格子が美しい紙屋さん。

 「中沢時計」だから「丸に中」とわかりやすい。

 文具店には古くて大きなレジスターが展示されている。

 シンプルに「香」一文字。

 文芸座が現れた。

 額の金文字が素敵。「ウィンザーチェア」のポスターが張られていた。

 善光寺も門前はJR長野駅近くまで1.7キロ。楽しみながら歩いた。

青春18 長野県信濃美術館 「ウィンザーチェア」

 青春18きっぷで長野まで出かけたきっかけは、長野県信州美術館で開かれている「ウィンザーチェア 日本人が愛した英国の椅子」を観ることでした。
 自宅最寄りのJR島本を午前5時28分発の普通で出発。京都-米原―名古屋-中津川-松本と普通や快速を乗り継いで長野に着いたのは9時間16分後(乗車時間は7時間34分)の午後2時44分でした。

 長野駅前から善光寺の裏側にある美術館最寄り駅までバスに乗りました。 

 エントランスに、松本民芸家具と日本の作家の作ったウィンザーチェアが並んでました。でも写真撮影ははここまででした。
 ウィンザーチェアは、18世紀前半にイギリスで生まれたとされる木製の椅子です。座面も背もすべて木で造られ、シンプルな美しさと機能性を兼ね備えています。(パンフレットより)
 会場には、英国を中心としたいろんなデザインのウィンザーチェアが56脚もズラリと並んでいました。第2展示場には「同時代の多様な椅子」も並び、これだけの規模の展覧会は珍しいそうです。
 一つ一つ、ていねいに見て回りました。
 なかでもくぎ付けになったのが、かわいい子供用のスティックバックチェアでした。シンプルな背もたれがさりげなく、赤い塗装が施されていた痕跡もとどめていました。孫娘を座らせてやりたいという思いに駆られました。

 平日の閉館間際とあって、他に入場者は数えるほどで、心置きなく観ることができました。

 信濃美術館は、老朽化が進み、この展示が終わると休館になるそうです。お隣の東山魁夷館はすでに休館中でした。

 善光寺の参道には、フラッグもはためいていました。

 いただいたパンフレットです。最初の写真は、これをコラージュしています。

 わが家のダイニングテーブルの5脚目の椅子となっているペザントチェアを、飛騨・清見村のOak Villageで作ったのは10数年前のことです。もう一度、挑戦したいなという気にさせられました。