京都・久多 薄紫の海~北山友禅菊を撮る

 「北山友禅菊」を見に行きました。
 京都市の最北端、久多です。同じ左京区とはいえ、わたしが育った下鴨からでも車で1時間ほどかかります。
 薄紫の海が広がります。茅葺屋根の民家とコントラストを描きます。

 自生していた野生菊のチョウセンヨメナを、地元住民が京大農学部の指導で品種改良して栽培しています。この20年ほどで5カ所の約9千平方メートルに広がったそうです。

 高校(京都府立洛北高校)の同級生に、久多から来ている友だちがいました。もちろん、自宅通学は不可能で、下宿していたはずです。今はどこで暮らしているのでしょう?

 トンボが逆立ちしてポーズをとってくれました。

 茅葺屋根を維持するのは大変でしょう。残念ながら朽ちかけているところもありました。

 どちらを向いても涼しげな紫です。

 京友禅の鮮やかさです。

 ブンブンとハチが飛び交って、蜜集めに大忙しです。

 農家民宿もあるようです。
 車を止めさせていただいた駐車場は、「花束一束つき」でした。残念ながら、その花束を入れるバケツは、空っぽでした。

 「京は遠ても十八里(約72キロ)」といわれる鯖街道の、若狭・小浜と京都を結ぶルートのひとつ、針畑越えのほぼ中間にあります。

 京都市左京区久多宮の町

亀岡 光秀ゆかりの谷性寺とききょうの里

 桔梗(ききょう)といえば、秋の七草ですが、6月ごろから咲き始めます。京都の蘆山寺や天得院からも花の便りが聞こえます。
 明智光秀ゆかりの谷性寺(こくしょうじ)の「ききょうの里」も28日から公開されています。京都縦貫道の亀岡ICで降りて先日と同じるり渓への道を走りました。
 騎乗の光秀像をバックに、紫色の清楚な花が咲き乱れていました。

 境内には光秀首塚もあります。

 花そのものもきれいですが、背景と溶け合ってその美しさが引き立ちます。

 白いききょう清々しいです。

 ききょうの里では、8つのブロックがテーマをもって競っています。開花前のききょうが多く、こちらが見ごろとなるのはまだ先のようです。

 山門は明智門と呼ばれます。
 ききょうは明智家の家紋です。光秀の首塚があり、ききょうが咲くことから光秀寺とも、ききょう寺とも呼ばれます。

 谷性寺
 亀岡市宮前町猪倉土山39 MAP
 0771-26-2054

 紫陽花も見事です。

 この黄色い花はアラゲハンゴンソウ(キヌガサギク)というそうです。

 谷性寺の脇の大きな木の下に、ベンチがありました。早くもセミが鳴いていました。涼しい風が吹き抜ける天国のような場所でした。
 まだ知らない店で外食する勇気はないので、亀岡市街の国道9号沿いにある道の駅「ガレリアかめおか」で買ってきました。深山に登った時と同じです。
 「亀岡牛すき焼き弁当」は、これで600円とは思えない豪華版です。

 柔らかい牛肉が、甘めの味付けです。
 亀岡産キヌヒカリのご飯も、たっぷりと入っていました。

 マスクを外して、安心していただきました。

 

京都・深草 藤森神社の紫陽花

 藤森神社で紫陽花を楽しみました。
 京都洛南の深草に、平安遷都以前から祀られている古社です。
 2か所の紫陽花苑に、赤や青の紫陽花が咲き競ってました。

 前日来の雨を浴びて、紫陽花は気持ちよさそうです。

 延べ1500坪の広い紫陽花苑に、3500株の紫陽花が花をつけています。

 淡いグラデュエーションが素晴らしいです。

 花の先端が、カーネーションのようにギザギザになっているのもあります。

 本当の花は、この一つ一つです。

 紫陽花のシーズンのご朱印をいただきました。

 馬の神さまです。室町時代から走り馬が行われ、駆馬神事として受け継がれています。競馬関係者や勝を祈願するファンの参拝も多いそうです。

 藤森神社
 075-641-1045
 京都市伏見区深草鳥居崎町609

 駐車場には、シトロエンのBXが止まってました。車体が沈み込んで、カッコいいです。わたしのC4を並べて止めました。

柳谷観音 トルコ桔梗の花手水

 柳谷観音(楊谷寺)まで山歩(さんぽ)しました。わが家から歩いて1時間半ほどの山中にある、眼病の神さまです。
 手水鉢には、一杯の花が浮かべられています。「龍の花手水(はなちょうず)」と呼んでいます。四季それぞれに花は変わるようです。
 きょうは紫が美しトルコ桔梗でした。花言葉は「希望」。平穏な日々への希望をもってという思いが込められています。

 書院の庭の「花手水」です。こちらには、白いアジサイが混じります。

 新緑の庭が美しいです。

 「苔手水」には、最後のツバキが浮かんでいます。

 庭には、白いアジサイがたくさん花をつけていました。

 きょうは「こどもの日」でした。祝日というご時世でもなく、境内は静かでした。

 これまでにも「雪」や「紅葉」の花手水を見ています。

柳谷観音楊谷寺 
 京都府長岡京市浄土谷堂ノ谷2
 075-956-0017

水無瀬川畔を散歩 サクランボと最後のサクラ

 自宅に籠っていても、季節は確実にうつろいます。
 水無瀬川あたりまで散歩しました。
 おいしそうなサクランボが実をつけ始めていました。

 汗ばむほどの日和です。
 昨日までのセーターは脱ぎ捨て、シャツの袖をまくって歩きました。

 最後のサクラです。

近くを散歩 スズランにドウダンツツジ

 カメラを片手に散歩しました。自宅マンションの庭です。可憐なスズランが、今年も純白の花をつけました。
 レンズを向けていると、声がかかりました。「30年ほど前に、わたしが友だちにもらった5株を植えたんですよ。こんなに広がって」とおばあさん。毎年、楽しませてもらっています。

 玄関の植え込みでは、ドウダンツツジがこれまた白い釣り鐘のような花をつけています。

 漢字では「灯台躑躅」と書きます。「ドウダン」は、枝分かれしている様子が昔の結び灯台の脚部と似通っているところから、その「トウダイ」から転じたものだそうです。

 ツツジは一斉に花を開けました。

 ポピーが風に揺れます。

 あちこちに咲く野草も、よく見ると素敵です。

 タンポポの周りは、黄色い小さな花に覆われています。

 自宅周辺をのんびりと歩いてみるのもいいものです。

椎尾神社のヤマブキと天王山

 「外出自粛」の4文字が脳裏にちらつきます。とはいえ2日も家にこもると外の空気も吸いたくなります。
 「椎尾神社のヤマブキが満開」と聞いて、散歩に出かけました。天王山の麓、サントリー山崎蒸溜所の奥にある神社です。
 まさに山吹色をしたヤマブキがあたりを包んでいます。

 白いヤマブキも咲いてます。

 ヤマブキは5弁の花びらが普通ですが、八重のものも多いです。

 赤い鳥居とコントラストを描きます。

 白いシャガも混じって、3色が競います。

 ヤマブキは、島本町の町の花です。

 シャガも咲き乱れています。

 見上げると、清々しい新緑です。

 桜は散ってしまいました。

 椎尾神社 
 大阪府三島郡島本町山崎5-1049

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小塩山のカタクリの花 2020

 京都・西山にある小塩山のカタクリです。下界を騒がせているコロナウイルスとは無縁の世界で、ことしも可憐に咲いていました。
 「外出自粛」が求めれています。「3密」には該当しないだろうと自己弁護して、独りマイカーで出かけました。麓の大原野神社の駐車場に車を止めて、何度も登っているルートをたどりました。最初のカタクリ保護地「炭の谷」まで1時間ちょっとでした。
 先週末くらいから一斉に開花したカタクリの花です。1輪だけですが、真っ白なカタクリにも出会えました。 

 花粉の運んでくれるギフチョウも飛んでました。でも、撮影はできませんでした。

 色エンピツでなぞったような模様が素敵です。

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神峰山の森自然園 春の草花


 
 カタクリの花と出会いました。
 ポンポン山の高槻市側の登山口のひとつ、神峯山寺(かぶさんじ)の「神峰山の森自然園」です。2月末に自宅から歩いてきたときは、まだ冬季休園中でした。リベンジしました。
 春の陽ざしを浴びてイナバウアーしたカタクリです。その美しさに、新型コロナウイルスにまつわる鬱陶しい気分がしばし癒されました。

 ミツバツツジが鮮やかです。3枚の葉が育っています。

 2株だけ花を咲かせていた可憐なニリンソウです。2つ目の花のつぼみも膨らんでいます。

 純白のイカリソウです。4枚の花弁が、船の錨(いかり)のようです。

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京都人の密かな愉しみ その10 洛北・花背「逢瀬の桜」の魚ヶ渕吊り橋

 桜は咲きました。「3密」の花見は避けて、洛北・花背へドライブしました。
 向かったのは「京都人の密かな愉しみ」のロケ地となった京北町周山近くの「魚ヶ渕吊り橋」です。オムニバスドラマ「逢瀬の桜」で描かれた「山桜が咲き誇る里でひっそりと燃え上がった、大人の恋の物語」の、その枝垂れ桜です。
 雨が上がり、太陽も顔を見せてくれました。洗われたピンクが輝き、「3枚の四方皿の欠けた真ん中の皿に描かれた横向きの枝」が、皿の図柄そのままに伸びていました。

 上桂川(京都を流れる桂川の上流)にかかる吊り橋です。向こうの民家との往来のためにあるようです。

 吊り橋は、京都一周トレイルの京北ルートの一部になっています。
 京都市内を一周する京都一周トレイルは、何度も歩いてますが、京北ルートは歩いたことがありません。

 魚ヶ渕吊り橋は「京北十景」の1つです。

 京都市右京区京北周山町山キハ22

 ここまで来たのでと、ちょっと離れてますが大悲山峰定寺までやって来ました。修験道の聖地です。冬の間は閉じてますが、4月から拝観可能なはずです。ただし「雨天の日は入山できません」。

 門前には、摘草料理の「美山荘」があります。「京都人~」では、料理研究家の大原千鶴さんが、この生家で京料理を披露しています。NHKドキュメンタリー「山里の宿『花脊の四季の物語』」でも、その四季が美しく描かれています。
 残念ながら、ここの摘草料理は食べたことがありません。というか、わたしの懐具合ではちょっと届きません。

 大原さんが、「小さいころは、唇を紫色にして泳いでいた」という川です。

 三椏(みつまた)が咲いてます。

 とうが立った蕗の薹です。

 シャクナゲがつぼみを膨らませています。

 広河原まで走りました。
 陶芸家の小松華功さんの「蕗竃」です。オムニバスドラマでは、桜守の佐野藤右衛門さんが登って花の具合を調べていた桜は、真冬のような寒空の下でまだまだ「蕾堅し」でした。

 これまでの「京都人の密かな愉しみ