アナログ回帰 魅惑の管球アンプ 2A3pp

 クリスマス・プレゼントは午前中にクロネコ宅配便が届けてくれました。こんなにすばらしいものを、「使うのなら・・・」と譲ってくれたサンタクロースがいたのです。
 ターンテーブル(レコード・プレーヤー)に続いてのアナログ回帰です。
 真空管の名球「2A3」を使ったパワーアンプです。真空管は、電球のように中央にフィラメントが灯ります。真っ暗な部屋で、かすかに光ります。心にしみわたる音がします。

 写真の上から順に-

 ガレージメーカー製の重たいアンプです。まるで鉄のかたまりのようです。
 管球を覆っていたいケースをはずしました。2A3が片チャンネルで2本(プッシュプル=pp)使われてます。中央の小さなMT管3本がドライバーと呼ばれる前段です。
 2A3は「Sovtek」というロシア製です。オリジナルの2A3は、RCAなどの米国製で、日本製もたくさんありました。それもずっと昔に姿を消してしまい、一部はマニアの間で使用されてますが、びっくりするくらい高価です。10年ほど前から、ロシアや中国で人気真空管のコピーが再生産されています。
 トランスを覆っていたケースをはずすと、特注のトランスが姿を現しました。アウトプットトランス(両側の2個)は、思っていたより小ぶりです。
 後面には、金メッキの大きなコネクターがついてます。
 裏返して、内部の配線も確認しました。基板をうまく使って、きっちり組み上げられています。それぞれのパーツは高価そうです。

 昨日までDENONのプリ・メーンアンプ「PMA-2000Ⅱ」が収まっていた場所に鎮座しました。

 バッハのLPを聴きました。金管が見事に響き渡ります。
 教会での合唱を聴きました。伴奏のオルガンの空気感がすごく、ペダルの音まで聞こえます。
 カウンターテナーの青木洋也さんの最新録音CD「大いなる神秘」は、そこで青木さんが歌っているようです。

 DENONのアンプは人気が高く、安心して使ってきたのですが、わが家にやってきて20年近くになるとさすがにへたっていたようです。

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「アナログ回帰 魅惑の管球アンプ 2A3pp」への4件のフィードバック

  1. 私もサンタクロースさんに来ていただきたいです(笑)

    管球アンプ、一度は使ってみたいものの、やはり使い勝手やら修理やらのことを考えると2の足を踏みます。いい音で楽しまれ、うらやましい限りです。

    トランジスターアンプですが、経年変化で劣化しそうな部分のひとつに大容量の電解コンデンサーが思い浮かびます。立ち上がりのスピード感に影響がでてくるのでは。退役させるのには惜しい品ですから、一度オーバーホールできるか尋ねられてはいかがでしょうか。

  2. 懐かしいですね、2A3なんて。私がアンプ作りに凝っていたのは遥か昔の昭和30年から35年ごろでした。28年ごろにLPレコードの輸入盤がぼつぼつお目見えしてスクラッチノイズの無いSPレコードでは考えられなかった高音質の迫力ある音楽を耳にして、何とか自力でアンプを作りたいと思って始まったのでしたが。当時真空管全盛時代でしたから、2A3のPPなんて高嶺の花でシングルでも十分でした。ほどなくST管からGT管に代わってきて、今も私のカード入れには、31年の日付けの入ったアンプ群の古びた写真がありますが、丁度6V6PPアンプを組んだ時だったので、そのメインアンプや手製のプリアンプやイコライザーたちが写っています。当時はステレオはありませんでしたのでモノーラルでした。(ステレオは、その後バイノーラルレコードという2本のピックアップによるものを経過した後に溝1本が開発されました)SPボックスやプレイヤーケースも家具屋に設計図を渡して作らせたものです。SP群はナショナルの10PW1、8PW1、6PW1で統一しました。プレイヤーはニート製の糸ドライブモーターを使い、ターンテーブルは鋳物の重量は忘れましたが、重いものです。ピックアップはYAMAHAの16インチオイルダンプにデンオンのMD-3というカートリッジをムラタ製作所製のマッチングトランスを介したのと、針圧がわずか1gというスタックスのコンデンサーカートリッジの2本立てでした。その後はMT管を使って、アルミケースの中に管を横に寝かせる方法でタマを外に出さないアンプ作りを始め、一体何台作ったでしょうか。プリント配線が無い時代にベーク板に1mm方眼紙に抵抗やコンデンサーを並べて書いた設計図を貼り付けドリルで穴を開けて配線は各部品の足だけで接続するなど工夫しましたね。アンプのアルミケースは必要な穴をあけてから、福島界隈にあった焼付け塗装屋に持ち込んでチジミやハンマートーンに仕上げてもらったものです。ま、長くなりましたが、話はいくらでもあり、60年以上も昔が懐かしく思い出されました。

  3. masahiroさん
     ご愛読、ありがとうございます。察するところ、同世代の同様体験の持ち主のようですね。
     DENONアンプのコンデンサーの話。その通りのようですね。ネットを調べていると、レストアしてくれる業者もあるようです。これまで長く使ってきて愛着のあるアンプですので、今後の身の振り方を考えてやります。

  4.  イリさん
     いつこコメント、ありがとうございます。
     懐かしい名前が並びます。
     ニート=わたしもベルトドライブ使ってました。
     スタックス=コンデンサー型ヘッドフォンを使ってました。専用の管球アンプを作って。
     プリント配線=これは存在しました。方眼紙に回路図を写し取って、基板にレジスト・ペイントで描き、エッチングしたものです。

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