京都・室町 「HANAKAGO」の九条ねぎのフォカッチャ

 京都・四条烏丸のCOCON KARASUMAにある京都シネマで「劇場版 ヨナス・カウフマン ウィーンコンサート」を見ました。「世界最高のテノール」に聞き惚れましたという方が正確です。
 その前に小腹を満たすために食べた「HANAKAGO」の九条ねぎのフォカッチャやベーコンエピです。
 和風味のフォカッチャです。エピもそうでしたが、シコシコと食べていると、小麦のうま味が口に広がります。

 店にはイート・インのスペースはなかったので、近くの公園でいただきました。秋を感じて食べれば、旨さがアップすること間違いありません。

 かわいい店舗に並んでいるパンはそれほど多くはありません。

 独りで焼いているのでしょうか?

 HANAKAGO (ハナカゴ )
 075-231-8945
 京都市中京区室町通六角下ル鯉山町516-4

 向かえは祇園祭の鯉山の保存会です。

 京都シネマのチケットは、ネット予約しました。劇場入り口でスマホのQRコードをかざすだけです。
 特別料金で、シニア割引はなく、1人2800円もしました。でも、これは映画というより、コンサートそのものでした。
 入場客は、わたしたちをいれてもたったの8人。コロナを気にしないですみました。

 「21世紀のキング・オブ・テノール」とも称されるヨナウ・カウフマンが、ウィーンのコンチェルトハウスでプラハ交響楽団の演奏を背に歌いまくります。
 ヨハン・シュトラウスの「こうもり」やジーツィンスキーの「ウィーン、わが夢の町」、レハールの「メリー・ウィドー」などウィーン生まれの名曲が次々に響き渡ります。
 プラーターの大観覧車やホイリゲも登場しました。コンチェルトハウスは、2005年に初めて訪れたウィーンの最初の夜にモーツァルトのピアノ協奏曲を聴いた思い出のホールでした。
 けさ、ウィーンでのテロのニュースに接したばかりです。現場は4回目の昨秋、滞在したホテルからも遠くないところです。そのとき、一緒に食事をしたヴァイオリで留学中のお嬢さんは、ネットの安否情報で「無事」が確認できてホッとしました。これからも何回も訪れたいウィーンであってほしいです。

JR大回り乗車 全線踏破への旅

 JR木津に学研都市線から入線してくる列車です。折り返し塚口行きとなった区間快速に乗りました。これで大阪近郊区間の「全線踏破」となりました。

 大阪近郊区間の路線図を見ていて、赤線の学研都市線・木津-津田間は乗ったことがないことに気づきました。「乗り鉄」としては、全線踏破のために乗り潰す必要がある区間でした。
 JRの乗車運賃の計算で、「都市近郊区間内のみをご利用になる場合の特例」というのがあります。鉄道マニアの間では「大回り乗車」と呼ばれます。実際に乗車した経路にかかわらず、最も安くなる経路で計算した運賃で乗車できます。ただし重複乗車や途中下車はできません。
 自宅最寄りの島本からお隣の高槻までの乗車券を買って、高槻とは逆の京都方面の電車に乗り込みました。
 厳密には青色の2区間がなお未踏ですが、この盲腸線は大回りでは乗車できません。「青春18きっぷ」の機会にします。

 草津線と関西線が交わる柘植で乗り換えました。三重県です。ホームでは伊賀か甲賀かの忍者が案内してくれました。

 関西線の車内で食べた駅弁です。これも楽しみでした。

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A3032の再生その6 真空管ソケットの交換

 上がafter、下がbeforeの画像です。7本の真空管が刺さっているソケットが黒色から白色に替わっています。 
 LUXMANの管球プリアンプ、A3032はほぼ満足の音で鳴ってます。ところが、忘れていたころに片チャンネルが「ゴソゴソ」とノイズを発し、音楽も途切れることがありました。しばらくすると、治ってしまったりを繰り返しました。「半分、死んでる」というタチの悪い状態で、故障の原因を特定するのが難しいのです。
 古いソケットが原因となっていることもあります。面倒な作業ですが、観念して取り換えました。 

 ネットで探せば、過去の遺物のような真空管のソケットも手に入ります。
 タイト製で金メッキのソケットが1個で400円ほどでした。

 作業に取りかかります。
 9本足の9ピンMT管(12AX7、12AU7)が7本使われています。それぞれの足の1本は不使用で、8ヵ所でハンダ付けされています。前回に紹介したハンダ吸い取り器で余分はハンダを取り去ります。
 反対側からこじ開けると、古いソケットを取り外せます。
 新しいソケットを差し込み、ハンダ付けをすれば終了です。

 まずは1本で試した後、残りの6本も同じ作業をしました。

 取り外した古いソケットです。
 黒いプラスチック製の廉価ソケットです。

 真新しいソケットが並びました。
 真空管を差し込むのに苦労するほど、接点がしっかりとしています。これなら接触不良も起こさないでしょう。
 工事完了でまた1ステップが終わりました。これで謎の「ゴソゴソ」が退治できたでしょうか。

DAISO「イタリア 民家」を建築する

 ずっと家にいるのも飽きてきます。夕方、近くのホームセンターに出かけました。2日と空けないわたしの気分転換スポットです。洗剤と柔軟剤を買って、隣のダイソーをのぞきました。お定まりのコースです。
 きょう、目に止まったのはこちら。110円の気安さで即買いとなりました。
 「3Dパズル イタリア 民家」です。他にもピサの斜塔や教会塔がありました。
 さっそく組み立てました。この写真が撮りたかったのです。

 B5判くらいの発泡スチロール4枚に、パーツが印刷され、切込みが入っています。両面印刷でなかなか丁寧な仕上がりです。

 30分ほどで完成しました。

 「対象年齢6才以上」って。わたしは大きくクリアしてます。子ども向けのおもちゃのコーナーにぶら下がっていたので、小さな子ども向けの文字通りパズルだったのでしょう。

 わたしのパソコンの壁紙は、1年前にウィーンで訪れたウィーン交通博物館の建物と真っ赤なトラムです。この建物と、どことなく似ていると思いませんか。

 オリジナルの画像です。これを見るたびに、この光景をシナリーにして再現しようと考えては、そのままになっています。

 グラーツ 大好きなグリーンのトラム
 トラムって素敵 ウィーン交通博物館

 ちょうど1年前のきょうは、雨のインスブルックで「黄金の小屋根」なんかを観光してました。あっという間の月日です。でも、もう一度、サンティアゴ巡礼に旅立てる日は巡ってくるのでしょうか。

A3032の再生その5 セレクター・スイッチまで分解

 仮組みした管球プリアンプ、A3032で機嫌よくLPを聴いていました。突然、ガリガリと雑音が入って片チャンネルがヘンになりました。どこかが接触不良を起こしているのは明らかでした。
 あちこちとつつきまわした結果、セレクター・スイッチが原因でした。フォノ(LP)やCD、チューナーといった音源を切り替えるスイッチです。
 経年劣化が疑われるパーツですが、はんだ付け個所が多くて面倒なので、目をつぶっていました。
 観念して、分解修理しました。

 プリント基板に12×3か所、計36か所ではんだ付けされています。
 根気よく1か所づつハンダを吸い取っていきました。

 なんとか取り外すことができた6回路5接点のロータリー・スイッチです。

 金属ケースのカシメを緩めて、接点の基盤を取り出しました。3枚あります。

 接点が黒く変色しています。これでは接触不良を起こすはずです。
 ネットでは緑青を吹いているようなすごいのも見ますので、きれいな部類です。

 綿棒に無水アルコールを含ませて、接点をきれいにしました。

 接点復活剤はあまり使いたくはないですが、これも綿棒で薄く塗っておきました。

 軸にはグリスを塗って、回転をよくして、元通りに組み上げました。

 底板には、安っぽいゴム脚がついていました。余っていた防振ゴムのショック・アブソーバーをつけておきました。

 上蓋も取り付けて、ひとまずは修理完了です。ここに至るまで、何日も遊ばせてもらいました!!

A3032の再生その4 音を出してみる

 一応のリペアが終わりました。
 その過程では、ウォーンというハム音がでたり、ちょっと手こずった場面もありました。前回、紹介したボリュームの調整を一度は失敗しました。電気部品でありながら、抵抗面を接点が移動する機械部品でもあります。微妙な接触具合を調整して2度目はばっちりでした。
 さっそく音出しをしました。ニヤリ!としました。いい音です。全体にまろやかな音となり、高音はすっきりとしています。
 床に置いているこれまでのプリアンプは、退役となりそうです。

 手持ちの真空管をあれこれと差し替えました。その都度、微妙に音が変わったり、期待に反してあまり変化が感じられなかったり。「ベスト7」(真空管は7本使用)を決めました。残りはベンチ行きです。

 熱くなった真空管を取り換える必需品は、耐熱指サックです。真空管が冷えるのを待っておれません。

 LPとCDととっかえひっかえ試聴しました。
 CDは、1年前にベルリンで生を聴いたアリス・紗良=オットのピアノ、キース・ジャレットの名盤、ケルン・コンサート、ゴールウェーのフルートなど。LPは、ネビル・マリナー&アカデミーのモーツァルト・ディベルティメントK136などです。

わたしの筆記具 2020

 鉛筆を買いました。前に買ったのはいつのことだったでしょうか。思いだせません。
 「三菱鉛筆 uni」です。懐かしいブランドです。昔の記憶では、2Bの次は4B。そこまででした。新たに買ったのは3Bと5Bです。そんなのあったかなと、思わず手に取りました。近くのホームセンターの文具売り場です。
 筆箱をひっくり返して並べました。下から2本目の緑色が「9800」のHBです。子どものころに一番よく使った鉛筆です。1本10円でした。それなのにuniは1958(昭和33)の発売価格がなんと50円。おいそれとは買ってもらえないシロモノではありました。

 最近の製品には、バーコードもプリントされています。
 型番の下3桁までは同じです。最後の数字で硬さを区別しているのでしょう。

 uni発売にあたって、いろんな軸の色が検討されたようです。品質も含めて「世界に一つ」という思いを込めたuniqueからの命名です。
 カラーは「エビ茶色」です。今の関西人なら「マルーン」というでしょう。阪急電車の車体カラーとよく似てます。
 上の画像の鉛筆削りは、独・ファーバー・カステル製です。ステッドラーとともに、uniが越えようとしたブランドです。

 新聞社の記者時代は、メモは会社のロゴがはいった支給のボールペンでした。でもゆっくりと企画記事を書くときは、柔らかい鉛筆が多かったです。万年筆やサインペンも使いました。デスク時代には、ツルリとした感光紙にプリントアウトされた原稿をチェックするために、ダーマトグラフも愛用してました。
 そして、手帳に細かな日程を書きこむのは、シャープペンシルでした。

 文字を書かなくなって久しいです。漢字が書けません。目の前のパソコン画面で検索して、「ああ、こんな字だったか」と。
 それでも机の上のメモ用紙に覚え書きするのは、柔らかな5Bの鉛筆です。

 こちらは、まだフツーに仕事をしていた15年前のわたしの筆記具です。

A3032の再生その3 ボリュームの分解

 管球プリアンプ、LUXKIT A3032のリペア作業は続きます。
 音量を調節するボリュームがスムーズに回りません。ガサガサと引っ掛かるような感じです。一番よく動かす部分だけに、気になります。取り外して分解修理しました。

 特殊な4連ボリュームが使われています。2連が使われることが多いパーツです。合計12ヵ所のハンダを吸い取ってプリント基板から外しました。

 ボリュームを分解してゆきます。

 元に戻す順序を間違えないように、順に並べてゆきます。

 抵抗被膜で覆われたメーンのパーツです。
 無水エタノールで丁寧にふき取り、接点復活剤を綿棒の先にわずかにつけて薄くコーティングしておきました。

 元の状態に戻しました。回転はスムーズになってました。

 後面パネルのコネクタです。ルーターに金属ブラシをつけて磨きました。

 真空管の脚も磨きました。左がきれいになった脚です。

 真空管を見ていて気が付きました。かつてはTOKYO SHIBAURA ELECTRICだったのです。

 ジャンク箱にあった真空管のパッケージ箱です。大きく東芝とありますが、小さく東京芝浦電気と書かれています。東芝と社名変したのは1984年のことです。
 わたしが務めた新聞社は、入社当時はカタカナの題字を使っていましたが、カラー化にあわせて漢字表記に戻りました。

A3032の再生その2 コンデンサの交換

 管球プリアンプ、LUXKIT A3032のレストア作業です。まずコンデンサを交換します。
 電源部には、黒い管状の電解コンデンサがたくさん使われています。いわば消耗品で、耐久時間は5000時間といわれています。毎日2時間使用すると、7年ほどでリミットに達します。熱に弱く、高熱にさらされると一気に劣化します。このプリアンプは1980年ころのものです。といういことは40年が経過しています。すべて交換することにしました。
 B(高圧)電源用に耐圧450Vの大きなブロック電解コンデンサが3本、350Vのものが4本、左にヒーター(低圧)電源用が1本、使われています。

 ブロックコンデンサは、プリント基板にはんだ付けされています。

 取り外したブロックコンデンサです。ホコリをはらえば、きれいです。容量も規定から大きくずれてはいません。でも内部の圧力が高くなって頭部がちょっと膨らんでいます。

 ヒーター電源用のブロックコンデンサです。これは見事に頭が膨らんでいます。いつ爆発するか心配で、とても使い続けるわけにはいきません。

 コンデンサの容量は、それほど変化はしていませんでした。

 プリント基板から部品を取り外します。この動画は、ハンダごてとハンダ吸い取り器を使って、基板上のハンダを吸い取っているところです。

 ハンダ吸い取り器です。
 左側のレバーを下に押し込みます。右の吸い取り口を溶けたハンダに押し当てて、中央のレバーを押します。ばねの力でレバーは上に飛び、その時に右の吸い取り口の内部圧力が下がって、ハンダが吸い取られるのです。

 取り外した電解コンデンサと、ネット通販で購入した同じ容量、同じ耐圧のコンデンサです。
 アンプ部分に使われているフィルムコンデンサなども、念のために交換します。一部パーツは、所持品を使いました。

 使われていたブロックコンデンサは、同容量の2本がパッケージされていました。同じものは手に入らないので、格好は気にせずバラバラのパーツをつけました。

 灰色のパーツもコンデンサです。このパーツも、ショートしたり破断したりで故障の原因となっていることが多いようです。

 手持ちの同容量ながら大きなパーツをつけました。

 同じ灰色のパーツはあちこちに使われています。
 青色の丸いパーツはタンタルコンデンサで、カソード・パスコンとして使われています。

 ついでのことなので、ぜーんぶ取り換えてすっきりとしました。

A3032の再生その1 管球プリアンプがやって来た

 巣ごもり生活も長くなり、退屈な日々が続きます。ヤフオク(ヤフー・オークション)をチラチラと見ているうちに、オーディオ熱という病が再発しました。
 落札したのは、真空管を使ったプリアンプです。正確にはラックスという音響メーカーが「LUXKIT A3032」という型番で1976年に発売した組立キットです。発売当初の価格は88,000円でした。わたしが社会人になって2年後のことです。当時の給料では、手が出るはずもありませんでした。この歳にして、やっと中古を手に入れて喜んでいるくらいです。
 古い製品ですが、まずまずのフェースをしていて、ひと安心でした。

 さっそく上部のふたをはずしました。
 ネットで調べていた様子とあまり変わりはありません。ヘンに手も加えられておらず、オリジナルのままのようです。
 キットですから、初代オーナーがみずから配線などの工作をしたはずです。はんだ付けもしっかりとしています。

 電源部の配線が、乱暴に切断されています。
 これは、「製品としての性能は保証しないよ。修理するなら自己責任で」という、出品者の責任回避のアピールです。

 真空管を外しました。オリジナルは松下電器製が使われているはずですが、すべて東芝製でした。しかも12AX7は5751、12AU7は5814Aというちょっと珍しい互換(差し替え可能)球になっていました。
 さて、どんな音がでるのかとはやりますが、その前にお決まりの不良部品を交換していきましょう。
 わたし自身への備忘録でもありますので、大方の方はスルーしてください。

LUXKIT A3032