京都人の密かな愉しみ その6 「Bar Forest Down」は名曲喫茶?

 「京都人の密かな愉しみ BLUE」(NHK-BS)で、修業中の若者5人が集う「御所南」にあるという「Bar Forest Down」を訪ねました。
 京都市役所のちょっと北西、御幸町二条を下がったところにあるカフェ「MOLE」がロケ地になっています。昼間に見ると、店の様子がわからないほどうっそうとした木々に覆われていますが、まちがいなくここです。木々の向こうから店のほのかな明かりがこぼれてくるシーンを覚えています。

 店内の様子は、番組とは違っていました。ゆったいりとしたソファーに腰かけてメニューを開けました。「玄米カレー」がメーンで、自家製パンのサンドウィッチ、それに飲み物と並んでいました。
 「キーママタルカレー」(700円)です。柔らかく炊いた玄米に、スパイシーなカレーがのってました。

 やさしくて、安心して食べられるカレーです。

 サラダがついています。ハートランドビールも忘れませんでした。


 奥さまが頼んだのは「レンズ豆とチキンのキーマカレー」でした。
 こちらの方が、よりスパイシーでした。

 番組では中央に張り出したカウンターがあり、それを5人の若者が囲む設定になっていました。
 実際の店内は、広いフロアーにゆったりとしたソファーが並び、向こうにカウンターがあります。
 何よりも目に付くのが、静かにバッハのピアノ曲を奏でていたこのスピーカーです。一見してALTECとわかるセルラホーンが載っています。大きなボックスもALTECのものだそうですが、コアキシャル・スピーカーは1950年代の米国製だそうです。ブランドも聞きましたが、覚えられませんでした。
 昭和の時代の「名曲喫茶」の面影をにじませていました。
 

 真空管マニアは垂ぜんの3極管、300Bppのメーンアンプが2台、並んでいます。プリも管球製だそうです。
 LPから流れていたのは、リパッティーでした。メーンアンプに隠れているLPジャケットの右端は、見覚えがあるグレン・グールドです。

 ホーンには「ALTEC LANSING 511B」のラベルがありましたが、ドライバーは中国製だそうです。 
 もう少し大きな音量で鳴っていれば、うれしかったです。残念ながら、その実力を聞くことはできませんでした。

 ほれぼれとするビジュアルです。

 窓際には、栽培しているのかコケのような鉢が並んでいました。

 森へ続く道のようです。

 上階はマンションになってるビルの1階です。壁面にはツタが生い茂ってました。
 隣は京旅館の柊家の別館です。

 突き当りが御所です。

 MOLE (モール)
 075-256-2038
 京都市中京区御幸町通二条下ル山本町424

 ちょっと北に行ったところに「日本基督教団 御幸町教会会堂」がありました。京都市の指定有形文化財になっているヴォーリズ建築です。

 このあたりは、しゃれたマンションなどが並んでいます。
 御幸町押小路の南西角には、ここだけ取り残されたように昔を偲ばせる銭湯が営業していました。

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