東山三十六峰 その7 御生山と赤山 赤山禅院の紅葉

 東山三十六峰を巡るウォーキングも未踏峰は数えるほどです。北の端の比叡山の麓にある第2峰の御生山(みあれやま)と3峰の赤山を歩きました。
 御生山には、期待していなかった山名のプレートもぶら下がっていました。「三十六峰」という文字まであってうれしくなりました。

 御生山という難読の説明は、麓の御蔭神社に書かれていました。
 『当神社は、賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ=下鴨神社のこと)御祭神の荒御魂(あらみたま=御生(みあれ)されたばかりの御神霊のこと)を祈祭する摂社である。』
 この御蔭神社の背後にあるご神体ともいうべき山が御生山でした。御蔭山とも呼び、山名プレートの1枚はそちらでした。

 赤山(せきざん)禅院の背後にあるのが赤山です。こちらのピークは、修学院離宮の境内にあり、宮内庁の「立入禁止」のフェンスの内側です。遠巻きにしました。

 赤山禅院は、御所から見て表鬼門の方角(北東)に当たるため、方除けの神として古来信仰を集めてきました。早くも真っ赤な紅葉に彩られていました。


 【2022/11/09 10:32】
 四条河原町から京都バスで八瀬の手前の上橋(かんばし)までやって来ました。大原まで行く観光客でバスはいっぱい。立ちっ放しでした。
 高野川の向こうが比叡山です。

 叡電の踏切を渡ります。「カンカン」と遮断機が降りて、八瀬行きの電車が通り過ぎました。

 右手前のピークが目指す御生山でしょう。

 御蔭神社の鳥居です。御生山へのルートは右ですが、左の神社に参っていきます。

 静かな参道です。

 御蔭神社は、紀元前に賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)と玉依媛命(たまよりひめのみこと)が降臨した聖地です。今も5月12日には、御生神事が行われています。

 鳥居まで戻り、山道を進みました。尾根の裾と思われる分岐の枝に、御生山へのルートを示すテープが巻かれていました。

 尾根に沿い、あるかないかの踏み跡をたどって急斜面を登りました。

 【11:08】
 御生山に到着です。

 山頂の向こうは急斜面になっていて、ここがピークというのが明白でした。

 来た道をバック。途中から堰堤を越えて修学院谷とい住宅地に出ました。
 

 修学院離宮のフェンスに沿って赤山を目指します。

 【11:54】 
 YAMAPの位置情報からもこの先が赤山です。ただしフェンスの内側で、頂上を踏むことはできません。

 赤山禅院の山門です。真っ赤です。

 「都七福神」の福禄寿が祀られています。15年も前に七福神詣りでやって来たことがあります。

 本堂の屋根の上の猿が、御所の方角をにらんでいます。

 猿は御所の東北角・猿ヶ辻の猿と対応して、御幣と鈴を持っています。
 以前は、こんない金ピカではなかったはずです。

 赤、緑、黄色の信号3カラーです。

 ただただ美しいです。

 赤山禅院
 京都市左京区修学院開根坊町18

 第8峰の瓜生山が臨めます。

 【12:56】
 修学院道のバス停で、きょうのゴールとしました。

 赤山へのルートをさらに先に登ると第4峰の修学院山でした。
 こちらは「京城勝覧を巡る 第十一日 雲母坂から比叡山に登る」で昨秋、歩いています。

 頂上には修学院城がありました。

 東山三十六峰の第1峰は比叡山です。頂上の大比叡(おおびえ)には、その時にも登っていました。

 このときには気づいていませんでしたが、「1」と第1峰であることを示す文字も書かれていました。

 京都市バスで四条河原町まで戻ってきました。バス停を降りてすぐのビアレストラン ミュンヘンに飛び込みました。
 久しぶりの昼呑みでした。ジョッキの生ビールがうまいです。

 「若鶏の唐揚定食」(850円)です。油淋鶏(ユーリンチー)のようにカリッと揚がった鶏が、ソースをかぶっています。

 ビアレストラン ミュンヘン
 075-221-3917
 京都市中京区四条河原町上ル米屋町386