軽井沢大賀ホールまで聴きに 反田恭平ピアノリサイタル

 軽井沢までやってきました。旅のメーンイベントでした。「反田恭平 ピアノリサイタル」を聴きました。
 憧れだった大賀ホールです。SONYの社長だった大賀典雄氏によって2005年に生まれたホールです。昨年のショパンコンクールの凱旋リサイタルはチケットが取れず、そのリベンジでした。
 ホールの玄関です。期待が膨らむ瞬間でした。

 音響を考えてホールは五角形をしています。木のぬくもりが感じられる、上質な空間です。

 きょうのピアノはスタインウェイでした。演奏直前まで調律されていました。

 反田くんの演奏を生で聞くのは4回目ですが、リサイタルは2回目。しかも中規模ホールの前の席とあって、息遣いすら聞こえました。
 

 プログラムは前半がバッハとブラームス、後半はショパンでした。
 バッハの最初の音が響いた瞬間、「これはスタインウェイの音じゃないと感じた」と奥さま。確かにSHIGERU KAWAIの響きに近いようでもあり、油絵より墨絵に近い音色に聞こえました。大賀ホールの響きだったのかもしれません。
 お得意のショパンは、昨秋のショパン・コンクール以来、聴き続けている華やかな世界がひろがりました。
 アンコールは定番のラルゴと英雄ポロネーズでした。拍手は絶えず猫のワルツが続きました。もうこれで終わりと客電が上がり、舞台ライトが落ちました。それでもスタンディングの拍手は鳴りやみませんでした。それに応えて献呈(シューマン=リスト)までプレゼントしてくれました。

 大満足のリサイタルは終わりました。それでも立ち去りがたく、ホールの横にはファンが並んでいました。
 ホテルに戻るだけで時間があるわたしたちには、人生初の「出待ち」でした。

 あたりがすっかり暗くなったころ、反田くんが現れました。「お疲れさまでした」と声がかかると、愛想よく手を振って車に乗り込みました。

甲州・清里 清泉寮の朝

 清里のプチホテルに泊まりました。朝は早く目覚めたので、ご来光を見ようと清泉寮に行きました。
 富士山は、残念ながら雲に覆われたままでした。
 日の出の時間(午前5時52分)になると、右手の南アルプスが赤く染まりました。モルゲンロートでした。左が日本第2の高峰・北岳、右は甲斐駒ヶ岳です。

 日本百名山の金峰山の左から太陽が顔を見せるはずでした。赤く染まりましたが、そこまででした。

 富士山の雲は、いつまでたっても垂れこめたままでした。

 北岳の上に、秋の雲が広がりました。

 【追加画像】
 ホテルをチェックアウトしてもう一度、清泉寮に戻りました。中腹に雲をまといながらも、富士山がその頂を見せてくれました。やはり「富士は日本一の山」でした。