「太閤道」から三川合流を眺める

 天気が良いので裏の山に散歩に出かけました-といえば、ちょっと言いすぎでしょうか。まあ、急に思い立ってカメラ片手に「太閤道(たいこうみち)」を歩きました。
 京・本能寺での変を聞いた羽柴秀吉が、備中から駆け戻る途中に使ったとされる山道です。もう少し東の天王山で、明智光秀軍と対峙しました。
 三川合流がきれいに見渡せます。左から桂川、宇治川、木津川が合流するポイントです。宇治川と木津川の境は「背割り堤」といって、桜の名所です。

 【2019/11/07 10:55】
 水無瀬の自宅から歩き始めて20分ほど。若山神社から登りが始まります。

 本殿前からも三川合流が見降ろせます。

 若山神社は、大宝元年(701)創建と伝えられる古い神社です。
 お神酒は、地元・サントリー山崎工場のウイスキーの樽です。

 紅葉にはまだ早いようです。
 真っ赤なころはこんな風景です。

 太閤道のハイキングコースは、境内から始まります。

 このあたりはツブラジイ(ブナ科)の巨木が自生していて大阪府天然記念物に指定されています。

 しばらくは階段の急坂が続きます。一気に汗が噴き出してきました。

 平日ですが、何組かのハイカーとすれ違いました。

 【11:25】
 稜線までやってきました。

 ドングリが散らばっています。

 右側は新大阪GCの緑のコースです。プレーヤーの姿はありません。

 【11:53】
 わがマンションのベランダからいつも見えている稜線から逆に見下ろした光景です。
 昔は、わたしの住むマンションはよく目立ちました。いまは周りにもマンションばかりです。

 カメラには12-60mm(望遠端で35mm換算120mm)のズームレンズをつけ、望遠レンズは持ってきてませんでした。それでもデジタルズームで4倍にしてみると、駐車場に止めたわたしの車が確認できました。右の列の向こう端の赤い車です。

 気持ちの良い尾根道を進みます。

 若山(315.2mm)のまだ新しい3等三角点です。初めて気づきました。といっても前回、歩いたのは7年前です。

 金竜寺跡に向けて下ります。

 金竜寺は昭和58年(1983)に、ハイカーの火の不始末で焼失しました。創建は平安時代にさかのぼる名刹でした。

 「十三丁石」が残っています。

 途中の岩陰には祠があります。地蔵にはビニール傘がかぶせられています。

 【12:54】
 新名神の高槻IC辺りに降りてきました。

 下って来た道を振り返ります。
 高槻市営バスの停留所がありますが、もう少し歩きます。

 旧西国街道を横切ります。

 JR京都線の下をくぐると、太閤道の稜線がよく見えます。

 京都大学の農場だった広い用地が再開発されています。

 【13:25】 
 今春、オープンした「安満(あま)遺跡公園」に初めてやって来ました。
 ここのレストランをゴールにしました。

六甲 荒地山と幻となった岩梯子

 六甲山の荒地山(549m)に登りました。芦屋の奥にあり、ロックガーデンと谷をはさんだ名前の通りに荒地(あらち)の山です。粗粒花崗岩で覆われていて、露出した岩場はロッククライミングの名所としても知られています。
 岩梯子という、われわれでも楽しめる岩場ルートが目的でした。ところが、ちょっとした勘違いから巻き道を進んでしまい、メーンディッシュを食べそこないました。いずれリベンジですね。

 【2019/10/23 09:14】
 阪急芦屋川で待ち合わせました。平日だというのに、ハイカーの姿があちこちにありました。

 芦屋の山手の高級住宅街を抜けます。いつもの山仲間の4人です。天候の様子などから急に日程を変えたりで、少人数になりました。

 山道にはいると、どっと汗が噴き出しました。良い天気です。

 雲が広がってきましたが、秋の空です。

 ロックガーデンの岩々が見えます。

 【10:26】
 中間にある鷹尾山です。プレートが1枚、ぶら下がっているだけです。

 コウヤボウキだそうです。

 【11:13】
 岩梯子の下までやって来ました。でもそれは後でわかったこと。
 先を行く女性グループの1人が「無理!」と左上から下ってきて、直進するルート(巻き道)を進みました。我々も疑いもせずにそちらへ進みました。
 そこが岩梯子だったのです。ネットで調べると、「岩梯子」と小さく表示があったのですが、その時は、わたしもまるで気づきませんでした。

 巻き道とはいえ、それなりの岩がむき出しでした。

 両手をついて登る場面もありました。

 【11:39】
 それにしては岩梯子が出てこないなと歩いているうちに、荒地山のピークに到着してしまいました。

 とりあえず昼飯にしました。
 わたしは阪急十三の構内にあるベーカリーでパンを買ってきました。

 M子さん恒例のデザートタイムです。
 きょうの手作りは、栗饅頭です。大きな真ん丸です。

 栗の渋皮煮が1個、そのまま入ってました。彩を考えて、きょうは白あんです。いつものように甘さ控えめで、おいしくいただきました。

 食後、やり残した仕事と、空荷で岩場に戻りました。でも、岩梯子の場所はわかりませんでした。もっと下の方だったのです。

 【13:12】
 諦めて山頂に戻り、横池に向けて下山しました。

 ロックガーデンにそびえる風吹岩を通過しました。

 雲が出てきて、眺めはイマイチとなりました。それでも淡路島から和歌山方面までが確認できました。

 【14:29】
 麓近くの保久良梅林です。春にまたやってきたい桃源郷でした。

 【15:01】
 阪急岡本でゴール。そのまま「餃子の王将」へ直進しました。とりあえず生ビールで乾杯です。

 餃子もつついて満足の1日を締めくくりました。

京都・下鴨 旧三井家下鴨別邸を訪ねる

 近代京都の名建築、豪商・旧三井家の別邸だった「旧三井家下鴨別邸」を訪ねました。招かれたわけではありません。
下鴨神社の南、賀茂川と高野川が合流する三角点の先端にあたる部分にあります。かつては、隣にある京都家庭裁判所の所長官舎だったそうで、その存在すら知りませんでした。重要文化財に指定され、歴史的な建造物として3年ほど前から公開されています。

 南側の庭園に面した主屋の3階には、望楼が設えられていて東山の眺望が楽しめるそうです。五山の送り火の一等席でしょう。
 一般公開はされてませんが、11月に特別公開されます。

 背の高い樹木に囲まれて庭園と一体となっています。

 角度によっては4層建てにも見えます。

 1階座敷です。床の間には三井家の基礎を築いた三井高利の肖像画がかかっていました。

 障子越しに見る明るい庭園です。

 右側にある背の高いムクの木がシンボルになています。

 茶道の水屋もあります。
 この日も茶会が開かれていて、和服姿の婦人が大勢、おれれました。

 格子戸越しに見る内玄関あたりです。

 なにの実でしょうか。たくさん成っていました。

 いろんな線が交差します。

 旧三井家下鴨別邸
 075-366-4321
 京都市左京区下鴨宮河町58-2

 下鴨神社まで歩くと、糺の森では「森の手づくり市~秋の特別編2019」が開かれ、たくさんの店が連なってました。

 わたしが足を止めたのはこちら、銘木の端材です。
 オークやムクなど違った3本の拍子木を結んだようなものがありました。何にするのかと思うとー。なるほど、鍋敷きでした。中型のを買うと、「木工、興味ありませんか」と話しかけてきた店主が、「箸置きかバターナイフでも作ってください」と、いくつもの端材をくれました。

 ラグビーの聖地、「第一蹴(だいいっしゅう)の地」という石碑が立つ前では、少年たちがボールを追いかけていました。

 「下鴨神社杯 タグラグビー大会 ~第一蹴の地でラグビーを」という催しでした。
 対戦表を見ると、葵小、下鴨中、洛北高とわが母校のチームが名を連ねていました。
 ラグビーW杯の日本-南ア戦がある日でした。盛り上がるはずです。

季節外れのクリンソウ咲く「水声の道」をポンポン山へ

 秋晴れの好天でした。急に思い立ってポンポン山に登りました。ほぼ1年ぶりです。
 昨年の台風で大きな被害を被っています。南東側の斜面の被害が甚大で、わたしが好きな「水声の道」も倒木の山で通行不能になってました。
 ところが、ネットで調べていると最近、この道を歩いている人がいました。倒木の下を潜り抜けるのを覚悟して、わたしも歩きました。
 想像以上にすごい倒木に絶句する個所もありました。でも、最低限の歩行には支障ありませんでした。

 季節外れのクリンソウが1輪、荒れた谷に健気に咲いています。

 地元・島本町の最高峰、釈迦岳で食べた昼飯です。「焼肉のお弁当」は、肉よりも野菜たっぷりですが、文句はありません。

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関西百名山 蛇谷ケ峰からびわ湖を一望

 関西百名山の蛇谷ケ峰(902m)に登りました。比良山系の北の端にある、初めて名前を聞いた山でした。
 眺望のない階段道をひたすら登りました。そこには、360度、視界が開け、びわ湖を一望できる大パノラマが待ってました。 

 静止画で風景を切り取るのは難しいので、動画に収めました。

 M子さん作の恒例のデザートもいただきました。甘さ控えめの栗大福です。
 わたしのウィーンみやげのモーツァルト・クーゲルも「初めて食べた味」と喜んでもらえました。

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京都人の密かな愉しみ その6 「Bar Forest Down」は名曲喫茶?

 「京都人の密かな愉しみ BLUE」(NHK-BS)で、修業中の若者5人が集う「御所南」にあるという「Bar Forest Down」を訪ねました。
 京都市役所のちょっと北西、御幸町二条を下がったところにあるカフェ「MOLE」がロケ地になっています。昼間に見ると、店の様子がわからないほどうっそうとした木々に覆われていますが、まちがいなくここです。木々の向こうから店のほのかな明かりがこぼれてくるシーンを覚えています。

 店内の様子は、番組とは違っていました。ゆったいりとしたソファーに腰かけてメニューを開けました。「玄米カレー」がメーンで、自家製パンのサンドウィッチ、それに飲み物と並んでいました。
 「キーママタルカレー」(700円)です。柔らかく炊いた玄米に、スパイシーなカレーがのってました。

 やさしくて、安心して食べられるカレーです。

 サラダがついています。ハートランドビールも忘れませんでした。

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関西百名山 「近江富士」で知られる三上山

 近江富士と紫式部も詠んだ三上山に登りました。滋賀・野洲のあたり。JRや新幹線、名神からその美しい姿は拝んできましたが、登るのは初めてでした。
 独立峰とはいえ、標高はたったの432mです。長引く梅雨の中休みの軽い登山のつもりでした。ところが、頂上直下は思いのほかの岩場の急坂が続いて汗だくになりました。北側の尾根から振り返ると、左右均等なスカイラインに、見て良し、登って良しのいい山でした。
 小雨もパラついたので、休みもほどほどに歩いたせいもあって、弁当も開かずに昼過ぎにはJR野洲まで戻りました。飛び込んだ洋食屋の生ビールがサイコーでした。

 表参道から登りました。階段が続く広い道から一転、「割岩」という岩の隙間を通る難所が現れました。ザックを肩からおろして、横になってなんとかすり抜けました。

 妙光寺山に通じる尾根から振り返った三上山です。いつもの山仲間4人で登りました。

 一気に飲み干しました。
 きょうは、愛用のミラーレスカメラ、LUMIX GX7Mk2が故障で修理に出ているため、古いコンデジのCANON PowerShot110で撮影しました。

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関西百名山 梅雨の晴れ間の長老ケ岳

 梅雨の合間に久しぶりに「晴れ」と予報が出ていた1日でした。この日を逃してはと急きょ、いつもの山歩きのメンバーと関西百名山の長老ケ岳(916.9m)に登りました。京都府のほぼ中央にあり、「丹波の長老」と呼ばれてきた名山です。
 頂上のあたりには、イワカガミがジュータンを敷き詰めたように広がり、光沢のある緑色が輝いていました。これは、花が咲く5月にもう一度、やって来なくてはなりません。

 アジサイにも似た白い花があちこちに咲いていました。
 ノリウツギだそうです。空木(ウツギ)の一族でアジサイ科アジサイ属の落葉低木です。

 カツラの木にスギ、ケヤキ、モミジ、カヤ、カエデ、フジが宿っているので「七色の木」です。天上の木「10選」に選ばれています。

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関西百名山 額井岳、三輪山の2座に登る

 奈良の2座に登りました。大和富士の別名をもつ額井岳(ぬかいだけ、812m)と、山全体がご神体の三輪山(467m)です。
 梅雨の時期とは思えない青空が広がりました。ともに円錐形の山で上りっぱなし、下りっぱなしの山でしたが、歩行距離は合わせて10キロを超えました。実質標高差も730mほどになりました。

 額井岳の麓にはきれいな棚田が広がっていました。はるか彼方には、高見山や三輪山などの関西百名山が連なっていました。

 ほのかなピンクのササユリが、恥じらいながらの開花です。

 三輪山の大神神社には、3連の茅野輪ができていました。わたしも作法に従って8の字を描きながらくぐりました。

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東海自然歩道 宇治・大吉山から三室戸寺へ

 東海自然歩道を歩く5回目でした。前回の石山寺から立木観音や喜撰山などを巡ってくるルートをカットして宇治の辺りを歩きました。
 曹洞宗の名刹、興聖寺はわが家の菩提寺です。実は先週、法事で訪れたばかりでした。わたしは、墓参りの度に見かけるハイキング姿の人たちの行く先を確かめたかったのです。
 標高はわずか131.5メートルですが、三角点もある仏徳山(大吉山)が、きょうのピークでした。メンバー5人で記念撮影しました。

 山道に入ると、東海自然歩道の道標がありました。

 午後の暑い日差しの中を三室戸寺まで歩きました。西国十番札所です。本堂の前には蓮が咲いていました。

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