京都・上桂の青山音楽記念館「バロックザール」は、客席200の小ぢんまりとしたホールです。響きは抜群です。そこに最高の音が響きました。
ベルリンフィル八重奏団の演奏会でした。プログラムのモーツァルトの「クラリネット五重奏曲」があるのを見て、飛びついたチケットです。バイオリンは第一コンサートマスターの樫本大進です。
最初の音が響いたときから、もう虜になりました。
ヴェンツェル・フックスのクラリネットは、とろけるように柔らかです。名手カール・ライスターのLPは愛聴盤ですが、フックスの美音も負けてません。
樫本のバイオリンは、弱音でも存在感のある芯が通った音でした。ベルリンで聴けなかった無念を晴らしました。
シューベルトの「八重奏曲」を演奏するために結成された八重奏団です。こちらも緩急自在。ぴったりと息が合ってぐいぐいと盛り上がっていく圧巻の演奏でした。