京都の八坂神社から南へ歩きました。「そうだ、おいしい親子丼の店があったはず」と行ってみると、休み。石塀小路の入口に引き返そうかと思ったときに、その先の看板が目にとまりました。引きつけられるように路地に入り込んだところにあった洋食屋は、新年から大正解でした。
わたしが頼んだのは、「とんかつ弁当」(1100円)です。3つの箱に収まってます。分厚いトンカツには、たっぷりのデミグラソースがかかっています。カツの味を引き立てるソースです。ご飯もおいしいです。
相方が頼んだのは「オムライス」(800円)です。これも、フワリとした卵にしっかり味がついたライスが詰まってます。
卵で包んだだけで、ケチャップも福神漬けもありません。そんなもの必要ない自信作です。
はいったときはやっと2席空いていただけなのに、時間が遅かったから急に客が途絶えました。
L字型の大きなカウンターだけです。40年前にこのスタイルに改装したときは、カウンター店舗といえばすし屋かラーメン屋くらいしかなく、皿が3枚並ぶ広いカウンターなんて珍しかったそうです。
壁に掛かっているモノクロ写真は、この大晦日の雪をかぶった八坂の塔なんかです。
大正年間から100年の老舗洋食屋さんでした。現在は3代目。オープンキッチンから見える調理の腕はさすがプロです。足下の石油ストーブには鍋がかけられ、「継ぎ足しながら使ってます」というデミグラソースがクツクツと煮えてます。
この路地の奥にあります。
冨士屋
075-561-1296
京都市東山区下河原通八坂鳥居前下ル下河原町478
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