
「一澤帆布製」。このなんの変哲もないタグが、時代にのったブランドになってしまいました。「LV」や「CE」の向こうを張る「京都・知恩院前」製として。

いくら3連休の真ん中とはいえ、入場制限とは信じられない事態です。常時、30人ほどが列を作っています。タクシーで乗り付けてくる観光客までいて、その長さは変わりません。そろいもそろって「よーじや」(あぶらとり紙や化粧品などの小物店)の紙袋を提げて。
変わることよりも、変わらぬことを選んだモノ作り。
これがキャッチコピーです。確かに「ここでしか売っていない」という一店舗販売の戦略は、京都という地にあってあたっているようです。なんせ、春秋、シーズンになると、雑誌はこぞって「京都モノ」を特集し、必ずのように紹介されるのですから。
まるでバーゲンの会場です。みんなが必死に商品を漁っています。
それにしてもカラフルです。かつては、帆布の白色か生成り、せいぜい茶色か黒くらいだったのに。京大山岳部ご用達だったキスリングは姿を消し、「牛乳袋ならそこにありますよ」という店員の指さす先には、かっこよい袋が。かつての頑丈だけがとりえだった商品は姿を消しています。すっかりOLさま、ご用達に変身したようです。

購入したバッグです。
なんだ、かんだいってもわが家の一澤帆布製は、これで何個目なのでしょう?












