摂津響Saal 「晩秋の森で聴くブラームス」

 知り合いのお嬢さんのピアノを聴きました。お友達のクラリネット、チェロ奏者とのサロンのような、アットホームな演奏会でした。
 高槻市の摂津峡近くにある「摂津響Saal」です。いつもはカフェとなっているようですが、そこに30人ほどが集まりました。

 目の前でクラリネットが柔らかい音色を奏でます。

 ブラームスの「クラリネット、チェロ、ピアノのためのトリオ 作品114」です。初めて聴いた曲ですが、ふくよかな響きの温かいメロディーでした。

 演奏は、大波奈月(クラリネット)、誓山由樹(チェロ)、辰村千花(ピアノ)の3人でした。

 コーヒーにお菓子もついて、くつろいだひと時を過ごしました。

 摂津響Saal
 高槻市原104-95
 080-3031-4311

オシロスコープがやって来た

 オシロスコープをゲットしました。ヤフオクをブラついていて、思わぬところで転びました。オシロスコープです。
 何に使う計器かはさておいて、アマチュア無線やオーディオに興味を持った高校生時代に、いつかはあんなのが欲しいと思った記憶中のシロモノです。
 大学は文系学部、仕事は新聞記者と、オシロスコープとは無縁の人生を送ってきました。ほぼ半世紀が過ぎて、それを手にしました。
 今どき、アナログ・ブラウン管のオシロスコープなんて欲しい人はあまりいないのでしょう。たったの1800円で一発落札でした。このオシロの製造年はわかりませんが、いずれは1970-80年代でしょう。当時の価格はン万円はしたはずです。
 パソコンの周波数発振器のアプリから出力したサイン波が、きれいに波を描きました。たったこれだけでのことで感動です。

 使い方がわかりません。古本屋(ブックオフ)に飛んで行って、入門書を買ってきました。
 CQ出版です。CQはアマチュア無線(ハム)の呼び出し符号です。JARL(日本アマチュア無線連盟)の関連出版社で奥付を見ると、住所は東京・巣鴨となってました。中学生のころにJARLに登録して、小遣いを工面して会費を送った宛先が巣鴨でした。今も同じところにあるのでしょうか。
 なんだか、オシロスコープの利用法はどこかにふっ飛んで、懐かしさばかりが募ります。

レコード・プレーヤーの再生 その4

 モーツァルトのオーボエ四重奏曲が心地よく流れます。LP(レコード)の音です。中古でゲットしたレコード・プレーヤーは、ハプニングもありましたが、機嫌よく回っています。
 
 トーンアームは1971年発売というSAECのWE-308です。「インサイド・フォース・キャンセラーのウェイトは欠品」ということもあって、ヤフオクで格安ゲットしました。適当なナットでもぶら下げておけばいいわと考えてました。でもちょっと格好悪いです。そこでー。

 デジタル針圧計を1000円ちょっとでAmazonから購入しました。そのキャリブレーション(較正)用についていたのが5グラムの分銅です。WE-308のウェイトも5グラムのはずです。これだとピンときました。
 細い絹糸を結びました。2本が180度に向き合うように瞬間接着剤で固定すれば、申し分のないウェイトとなりました。

 キャビネットの脚です。衝撃を吸収し、高さが調整できるインシュレーターをつければいいのですが、これまた高価です。
 ハウリングの心配はあまりないので、たったの200円ちょっとで済ませました。 

 キャビネットの4隅に、大きな袋ナットを接着しました。
 これだけでもいいのですが、受け側にも台座をつくりました。とはいえ、1円、5円、10円、そして5円と硬貨を重ねて接着しただけで、1個21円です。5円玉の穴と、袋ナットの出っ張りを合わせます。
 高さを調整するため、薄いプラバンを何枚も切り取って、水準器をにらみながら重ねました。 

 トーンアームの固定部分にもウェイトをつけました。
 SAEC純正のアームスタビライザーは重さが500グラムあります。たまにヤフオクで見かけますが、単なる錘にしては10K円以上するとんでもない相場になってます。

 トーンアームのベースは27mmのナットで固定されています。20mmを超える太いナットはホームセンターでは見当たらず、ネットで購入しました。ナット1個より宅配便の価格の方がかかりました。
 届いたナットをはめようとすると、溝のピッチが違いました。そこまでは知りませんでした。買い直しするのも面倒で、ありあわせの金物で細工しました。重さでは合格ですが、固定方法がこれで効果があるかは疑問です。とりあえずは、わたし自身へのスタビライザー(安定剤)として働けば十分です。

 これまでのレコード・プレーヤーの再生

 

スマホ用スピーカーの製作

 スマートフォンで音楽を聴くためのスピーカーを作りました。といっても、電気工作ではなくて、木工です。
 このところ、3日に一度は訪れている気がする近くのホームセンターに行き、材料を入手してきました。100×10×900mmのアガチス板(1274円)を購入。あらかじめ設計図をもとに計算した長さにカットしてもらいました。

 木材カットは有料(1カット20円)ですが、スマホにコーナン・アプリが入っていると、10カットまで無料サービスです。その場でインストールしました。
 大型の帯鋸です。これで切ってもらうと、素人には難しい直角が正確に出ます。

 自宅に持ち帰り、切断面のバリを取り除きました。
 設計図に従って接着していきます。
 下から2つ目の写真が内部の様子です。左上の入り口から右下の出口にいくにつれて内径が太くなっているのがミソです。
 スマホのスピーカーの前に、いうなればメガホンをつけて、音を大きくしようというわけです。フロント・フォールディング・ホーンといいます。

 表面をサンドペーパーで削って、ひとまず完成です。 

 このあと、窪み部分は黒、表面は白にラッカー塗装して、ツートーンに仕上げました。

 まずは、効果のほどをお聞きください。
 奥さまが歌っているChor Materの歌声です。スマホを自作スピーカーに差し込むと、音が大きく、ダイナミックに聞こえることがお分かりいただけるでしょう。風呂の中でうたっているようでもありますが、ひとまずは大成功です。奥さまは愛用してくれるでしょうか?

レコード・プレーヤーの再生 その3

 機嫌よくモーツァルトのディベルティメントを奏でてくれるはずでした。ところが針を落とした瞬間にわかりました。ヘン! 回転数が速すぎる!!

 ターンテーブルの裏面には、外周に4種類のマークがついています。これで回転数を測定しているのです。4つあるのは、電源周波数の50Hzと60Hz、45回転と33回転に対応しています。

 ヤフオクで落札したターンテーブルの出品者は、関東在住でした。当然、周波数切り替えスイッチは50Hzになってました。これを60Hzに変更しました。これでOKのつもりでした。
 ところが、回転数がおかしいです。

 ターンテーブルをはずしてよくよく見ると、もう1か所、50/60Hzの電源周波数切り替え個所がありました。この窓が開いたプレートで、ターンテーブル外周のマークの周波数を選択しているのでした。
 マニュアル(ネットからダウンロード)をよく読んでいなかったので、そんな単純なことを見過ごしてました」。

 改めて、回転数を調整します。プリント基板に2つの可変抵抗器がついてます。左のVR2が45回転用、右のVR1が33回転用です。まず45回転用を調整します。続いて33回転用も。微調整は上面のボリュームで調整できますので、それほど神経質になる必要はありません。

 上面のボリュームを調整して、やっと正しい33RPMにセットできました。
 モーツァルトも、あたり前のような心地よい音程を聞かせてくれました。

レコード・プレーヤーの再生 その2

 暑い1日でした。こんな日はエアコンをよく効かせた部屋での作業に限ります。
 「レコード・プレーヤーの再生」の第2段階です。

 前回作業で塗装を済ませたキャビネットに、新たにヤフオクで手に入れたトーンアームのための穴を開けます。元の穴より5mmほどずれています。養生テープを張って作業開始です。
 まず、2mmのドリルで切り取り面に沿って、いくつもの穴を開けました。
 ジグソーに刃の柄が細いブレードをセットして、穴を広げます。
 新しい穴が開きました。ドリルでの作業は不要のようでした。

 トーンアームのベースを固定します。

 ターンテーブルのドライブは、往年の名器、DENON の DP-3000 です。
 キャビネットに取り付けましたが、回転が安定しません。それを承知でゲットした中古です。
 DENON のターンテーブルは、使われているトランジスタの2SC458が劣化して、回転がおかしくなるケースがほとんどです。
 それにしても集積度の低い、優雅ともいえるプリント基板です。おかげでトランジスタの交換も容易です。

 交換のためのトランジスタとコンデンサーは用意していました。
 問題児のトランジスタ、2SC458 です。3本足がどれも見事に黒く変質しています。
 裏側からはんだごてで熱してトランジスタを取り除き、はんだ吸い取り器で余分なはんだを取り除きます。
 新しいトランジスタを挿入します。手持ちにあった2SC458と互換の2SC1815 です。
 はんだを盛れば交換完了です。 

 ついでのことなので、コンデンサーも交換しました。

 モーターも分解しました。きれいに掃除して、油を補給しておきました。

 最後は、回転数を確認するシンクロスコープのネオン管や鏡を磨きました。
 これですべては完了。回転も落ち着き、シンクロスコープも33rpmでピタリと静止しました。
 ところが、どうして・・・。予期せぬ事態が待ち受けていました。

OPアンプでフォノEQをつくる 2017

 ヤフオクで手に入れたレコード・プレーヤーの再生を始めたら、とんだ回り道に迷い込みました。
 OPアンプでつくるフォノEQです。これまでにも、いくつか作っています。手軽にトライできますが、なかなか思い通りの音を出してくれないこともあって、いつになってもお目当てのピークは見えてきません。
 思いだしたようにつくった新たな1台は、大阪・日本橋にある電子パーツ店のキットを組み立てました。

 「OPA2134使用・CR型 イコライザ単独基板(EQ_CR_G)」(3208円)というキットです。ネット通販で、他に必要だったパーツとともにすぐに届きました。
 64×33mmというかわいいプリント基板と、OPアンプ2個、抵抗、コンデンサーなどが入ってます。赤い大きなパーツは、出力段に使うカップリング用のフィルム・コンデンサーです。

 抵抗などパーツをプリント基板に差し込み、裏側からはんだ付けしていきます。
 久しぶりに使ったはんだごては、電子工作用の30ワットのものが断線したのか熱くなりませんでした。60ワットの大きなこてで代用しました。
 抵抗とOPアンプのソケットまで取り付けて、ひと段落です。

 コンデンサーまで一気に取り付けて、基板は完成です。

 収納ケースは、前回、つくったフォノEQを流用しました。
 このキットの入力は、MM型のカートリッジです。わたしが使っているMC型のDENON DL-103を使うためには昇圧のための入力トランスが必要です。同じDENONのAU-310という製品からトランス部分だけを取り出したものを取り付けました。 

 右がフォノEQ、左が電源です。

 朝から、ゆっくりとLPを聴きました。
 バッハのブランデンブルク協奏曲第4番です。跳ねるようなフルートが心地よく響きました。しばらく、これで遊びます。

 これまでのフォノEQ

アナログ・プレーヤーとデジタル針圧計

 レコード・プレーヤーの針圧(針の重さ)を量ります。アナログのLP全盛時時代には存在しなかったデジタル針圧計(スタイラスフォースメーター)です。
 わたしのプレーヤーには、DENON(電音=でんおん)のカートリッジ、DL-103がついてます。適正針圧は2.5gです。トーンアームには針圧調整装置があって、それで針圧を指定してました。針圧計で量っても、それほどずれていなかったことが確認できました。

 デジタル針圧計の存在をネットで知り、さっそくAmazonをクリックしました。1000円ちょっとという安さでした。
 かつては、天秤ばかりのような構造のアナログ針圧計が存在しました。でも高価で、とてもそこまで手が出ませんでした。

 最初に付属の重り(5g)で較正しました。ビニール製の収納ケースまでついています。
 中国製です。外国有名メーカー製なら、ずーっつと高価ですが、これで十分です。

レコード・プレーヤーの再生 その1

 アナログ・レコードが、再び話題になってます。ソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)は先月、日本国内でのアナログ・レコードの自社生産を29年ぶりに再開すると発表しました。
 わが家には、「DENON DP-50M」というヤフオク(YAHOOオークション)で6年前にゲットしたプレーヤーが、トランジスタやコンデンサーをリペアーして健在です。とはいえ、もう少し良いのが欲しくなりました。ヤフオクをさまよって、いまさらながらの「レコード・プレーヤーの再生」です。

 ヤフオクでたったの1700円で落札したレコード・プレーヤーのキャビネットです。宅配便が1720円もかかってますが。
 で、届いたキャビネットは、当然ながら中古です。手前の左右に、化粧突板を突き破るほどのキズがありました。

 ラッカー・パテを盛って、乾燥後にペーパーで削りました。何とか表面の平滑は取り戻せました。突板の角を、ちょっと削りすぎました。
 この後、鉄道模型で使ったラッカー塗料のストックから、それらしいカラーを何色か筆塗りしました。

 まず、黒色の袴部分に240番のサンドペーパーをかけました。

 上面を新聞紙で養生したうえで塗装します。ホームセンターで買ってきた200円ほどの格安ラッカー・スプレーを吹き付けます。

400番のサンドペーパーで軽く表面を削り、3回ほどは塗り重ねました。

 上面と側面には、手持ちのセラック・ニスをはけ塗りしました。素人には難しい工程です。

 何度か塗っては、電動サンダーで表面を削る繰り返しでした。
 まだまだ不満はありますが、わたしの腕ではこの程度と、自らを納得させました。

 えぐれていたキズは、なんとか修復できたようです。ちょっと赤みがってますが、まあ良しとしましょう。

京都・北山 「コーヒーハウス ナカガワ」の自家特製カレー

 京都・北山の京都コンサートホールでバッハの「マタイ受難曲」を聴きました。その前に昼飯です。
 北山通から2筋上がり東に入ったところにある「コーヒーハウス ナカガワ」です。昔風の喫茶店の面影ですが、カレーがおいしいことでも人気です。
 ご飯、もちろんそれに合わせたカレーの量がすごく、「普通」で500グラム盛りです。「小で、よその店の普通くらいあります」というママの説明に、「小」(270グラム、700円)にしました。
 ひと口目。甘さが口に広がります。タマネギをたっぷりと炒めているのでしょう。油断していると、次にカレーらしい香りとともに辛さが襲ってきました。うまいです。

 福神漬けとラッキョウでひと段落です。

 ちょっと少なかったかなというくらいで満足して、ついてきたチョコレートを口に放り込みます。その甘さが、焼け付いた喉を絶妙に潤してくれます。
 セットのコーヒー(250円)も頼みました。

 1時半をすぎて、ガランとした店内です。昔はどこにもあったような喫茶店です。

 隣の兄ちゃんは、大きな丸皿からこぼれんばかりの「大」をペロリと平らげてました。

 写っていませんが、正面のもう少し左が比叡山です。先月、亡くなった誕生日が同じだった同級生宅のすぐ近くです。

 コーヒーハウス ナカザワ
 075-724-9192
 京都市左京区下鴨南芝町20-2

 京都コンサートホールで京都シティーフィル合唱団の「マタイ受難曲」を聴きました。100人を超す大合唱団のダイナミックなコーラスでした。

 この春からだけでバッハの受難曲は4回目です。マタイは3時間半ほどの大曲ですが、時間を忘れて聴き入ってしまいました。

 これまでに聴いたマタイ受難曲