3月になって1週間というのに、極寒の日々が続きます。エアコンを効かせた部屋で熱い半田ごてを握っているのが極楽です。
古い英国製のプリアンプ、QUAD22の改修はボチボチと進み、電気回路はほぼ完了しました。
わたしのオーディオ装置の音の基準となっているネビル・マリナー&アカデミーのモーツァルト・ディベルティメントK136のLPが、合格点のハーモニーを響かせました。
このQUAD22が誕生した1960年台初頭は、モノラルやステレオのLPが存在していました。入力されるカートリッジのゲインもさまざまです。それらのイコライザー特性を合わせるために、回路がユニット化されて差し替えられるよになっていました。左下の「PU」と記された丸い筒のパーツです。
分解してみました。片チャンネルに抵抗1本、コンデンサー2本が入っています。
測定してみると、コンデンサーの値が1割以上も少ないのが見つかりました。
回路が、複雑なセレクタースイッチやソケットを経由して長々と引き回されていることも気になりました。
イコライザー回路を構成する設計値に近い部品をベーク基盤に集結させました。
リード線を回路に沿って結び、ハンダで固定しました。
本体に取り付けて、配線しました。元々ついていたパーツは、ほとんどをスルーするようにシンプル化しました。
そんなことならたくさんのツマミやプッシュスイッチがついたOUAD22は不要だったともいえます。でもそこは永年のブランド信仰の名残です。
音出しに満足したわが家のオーディオ装置です。
左上のDENONターンテーブルにLPを載せ、同じDENONのMCカートリッジ、DL-103を静かに降ろします。
信号は隠れているMCトランスを経て右のQUAD22に入り、イコライザー回路のみを通してすぐに出力。左下のコントールアンプで音量調整して、右の300Bシングルのメーンアンプへ。最後はTANNOY ⅢLZというこれまた古い英国製スピーカーにつながります。
隠れているMCトランスです。MCカートリッジの微弱な信号を増幅します。タムラ製のマイクトランスを流用しています。
これがラインアップです。わたし自身へのきょう時点での備忘録でした。