熊野古道が、2004年に「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部としてユネスコの世界遺産に登録されて10年がすぎました。参詣ブームは去ったようにも思えますが、春になると人気ルートの「中辺路(なかへち)」へのバスツアーが企画されます。04年夏に、大阪から歩き始めて、わずか1回で挫折した経験があります。その雪辱も込めて、とりあえず格安料金に設定されている初回だけでもと参加してみました。
阪急交通社の「語り部と行く! 熊野古道を歩く旅」です。ツアーは日帰り7回と、1泊2日が2回で、滝尻王子から発心門王子を経て熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社にお参りします。
第1回は、滝尻王子から高原熊野神社までの3.7キロでした。
ゴールとなった高原熊野神社の社殿は春日造りで、熊野古道では最も古い神社建造物です。
コースは、しょっぱなから急坂でした。でも、これくらいの距離なら、余裕で歩くことができました。
【10:37】
ツアーは大阪・梅田に午前7時20分の集合でした。家を出たのは6時過ぎでした。
バスは、阪神-阪和-湯浅御坊と高速を走り、紀伊田辺から地道を走り、3時間ほどでスタートの中辺路町に到着しました。
【10:45】
「熊野古道館」に寄って、古道の概略を勉強しました。
滝尻王子の前に、世界遺産の記念碑が建っています。
滝尻王子は、熊野九十九王子の中でも格の高い五体王子のひとつです。
観光協会の会長さん自らが平安装束で、出発を祝ってくれました。こんなのもツアーならではです。
【11:50】
まずは弁当を食べて、ゆっくりとして出発です。
【12:04】
すぐに急坂が始まります。
道はよく整備されています。
【12:12】
藤原秀衡ゆかりの乳岩です。
【12:19】
不寝(ねず)王子に着きました。語り部さんが丁寧に解説してくれます。
【12:12】
スタートから500メートルを示す道標です。これから500メートル間隔に設置されています。
スペインのサンティアゴ巡礼路にあった500メートルごとの石柱、「モハン」を真似たのでしょうか。
【12:49】
水分補給の休憩がしょっちゅう入ります。おかげで落伍しかけたのは1人だけでした。
【13:05】
きょうのルート最高地点の飯盛(めしもり)山に到着しました。
英文ガイドには「ヤッホー山」と紹介されていました。語り部さんの音頭で、みんなで「ヤッホー」と叫びました。
【13:23】
石畳が残っていて、古道らしい雰囲気です。
【13:40】
針地蔵という名ですが、歯痛の地蔵さんです。
【13:53】
「6」までやって来ました。ということは3キロしか歩いていません。
【14:00】
「なかへち」が中辺路の正しい読み方です。そういう名の民宿がありました。
【14:06】
「7」までくれば、もおうすぐゴールです。
【14:10】
高原熊野神社に到着です。庚申さんが祀られています。
高原熊野神社は、高原地区の氏神です。
クスノキの大木がそびえています。
山桜があちこちで満開でした。
「高原霧の里」で休憩となりました。
おしいし手作りの餅を買って、かぶりつきました。疲れた体には、甘いものがおいしいです。
【14:53】
バスが待つ国道へ向けて、一気に下ります。
【14:58】
本日の本当のゴールとなった古道の里駐車場です。
この後、ツアーの常で梅干しの販売所に寄り、6時前に梅田に帰り着きました。
ツアーの初回のプレゼントとして、「熊野古道中辺路押印帳」やガイドブックをプレゼントされました。
滝尻王子などルートの3王子では、ツアーコンダクターさんが、押印をしてくれました。
こんな日本手ぬぐいもいただきました。
これだけのサービスに感激したからでもないですが、第2回の予約をしまいた。料金はわずか4000円ほどから6000円ほどに。3回目からは8000円ほどと倍増します。うまくできています。でもスタンプラリーなんかをちらつかされると、弱いんですよね。