奈良 「鹿の舟 竈 」の季節の天ぷら定食と「正倉院展」

 奈良国立博物館で開かれている第73回正倉院展を観ました。昼ご飯は、奈良町を南の方まで歩いて「鹿の舟 竈 (かまど)」でいただきました。
 メニューは多くはなく、ほとんどの人が食べている「季節の天ぷら定食」(1800円)です。
 エビやイカも登場していますが、その姿をドーンと晒してはいません。エビはすりおろしてレンコンにはさまれ、イカはシイタケの傘の内に隠れています。サクッと揚がったのを、塩だけでいただきました。

 むかごの天ぷらって、当然ながら初めてです。

 「本日の5品」です。

 小鉢は、ほうれん草のゴマ和えと大根、厚揚げがじっくりと炊きあげてあります。

 炊き立てのごはんはお代わりを頼んで、しっかりと2膳分いただきました。もう満腹です。

 目の前の竃で炊いてます。おいしいはずです。

 奥さまは「天茶セット」でした。天ぷらは同じです。天ぷら茶漬けにする天つゆと薬味がついています。

 真ん中に大きなカウンターをめぐらせた明るいスペースです。

 反対側は特産品売り場になっています。奥さまは吉野葛をお買い上げです。
 わが家では、冬場の「たぬきうどん」に必須です。京都のたぬきうどんは、あんかけうどんの上に刻んだ油揚げと九条ねぎが載っています。

 鹿の舟 竈
 0742-94-5520
 奈良市井上町11

 隣接して「鹿の舟 囀 (さえずり)」(カフェ)と「鹿の舟 繭(まゆ)」(案内所)があります。

 庭の十月桜が雨滴を溜めていました。

 正倉院展が開かれている奈良国立博物館です。
 晴れ上がったり、土砂降りの雨になったりと、安定しない天気でした。

 コロナ以来、入場は予約制となり、待たなくても入れるようになりました。
 チケットはネットで予約、コンビニで発券されました。

伊勢参り その7 伊勢本街道を長谷寺、榛原まで

 歩いて伊勢参りのその7です。山の辺の道を南下してきた大和路は、桜井から伊勢本街道に沿って東進します。JR三輪から歩き始めて、長谷寺を通り榛原まで13.6キロほどでした。
 道中で「いせ」の文字と何度も出会いました。
 長谷寺の紅葉を期待していました。しかし、五重塔はまだ緑の中に頭を出していました。 

 長谷寺の前にある茶屋で昼飯を食べて、拝観せずにUターンしました。

 「いせ」が近づいてきたようです。

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天理 さかえ食堂の「おろしロース豚カツ定食」

 笑えてくるほどにデカいトンカツです。おまけに子分を引き連れています。
 JRと近鉄の天理駅から5分ほどの「さかえ」は、天理大学の体育学部からもすぐ近くです。信者ではなくて、そちらのご用達の店のようでした。
 人気の「A定食」は、トンカツ、から揚げ、エビフライがドーンと出てくるようです。わたしはとても食べられないと、つつましやかに一品の「おろしロース豚カツ定食」(830円)にしました。
 軟らかい肉です。サラっと揚がっているので、予想に反してボリューム感はさほどではありませんでした。たっぷろのおろしポン酢をつけて、おいしく食べ進みました。

 何気なく「生中」と頼みました。「もう終わったんや。ことしは、ほとんど商売にならんかった」とおかみさん。良く冷えた瓶ビールがあるので、それで満足です。

 見覚えのある顔が並んでいます。常連だったのでしょう。

 学生の4人組は、それぞれがスマホを見つめていて、静かでした。
 それにしてもすごいメニューです。反対側の壁には、麺類がズラリと。

 さかえ食堂
 0743-63-4680
 天理市田井庄町582

JR・ICOCA大回り乗車 北近畿ルートの3食

 JR西日本のICカード、ICOCAの利用可能駅が今春、拡大されました。北近畿エリアでは、山陰線の園部-城崎温泉、姫新線の和田山-寺前間の主要駅です。
 これまでは大阪近郊区間に限られていた大回りルートが、ICOCA利用だと京都-和田山-姫路と回るループが可能となりました。
 青春18きっぷのシーズンですが、5回分を使い切る気力もなく手が出ません。お手軽に、北近畿をぐるーっと回って片道160円ぽっきりというICOCA大回りを楽しみました。
 駅弁もいただきました。和田山のホーム・ベンチで昼飯にしたのは京都で買ってきた「京風だし巻と牛すき重」です。目の前に止まっている気動車、キハ40のガラガラというディーゼルエンジンのサウンドをバックに、風に吹かれていただきました。

 京都では、ホームの立ち食い、麺家の「朝定食」をいただきました。現役時代には、東京出張の折によく食べた思いでの味です。

 姫路での足跡は、これしかありません。ホームにある「まねき」の「えきそば」です。黄そば(中華そば)と和風だしが、絶妙のマッチングです。

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伊勢参り その4 山の辺の道・北ルートを円照寺まで

 梅雨が明けたらガンガン照りでした。お伊勢参りの4回目は、奈良市街から南を目指しました。
 大阪・玉造を出発した伊勢本街道と合流しましたが、本街道はJR万葉まほろば線とほぼ平行にまっすぐ変化のない道を南下します。
 わたしはちょっと外れて山の辺の道・北ルートを歩きました。天理からの南ルートほどには見どころはありませんが、東海自然歩道でもある静かな道でした。
 ゴールは、ちょっと短いですが天理との中間点となる円照寺でした。山の中にたたずむ趣のある寺でした。

 山の辺の道はよく整備されていました。あちこちに句碑がありました。
 「かるかたのたかまとやまをたかみかも いてくるつきのおそくてるらむ」(大伴坂上郎女)

 夏空が広がりました。向こうが生駒山系です。

 昼飯は近鉄奈良に戻って食べました。
 ギンギンに冷えた生ビールといただきました。

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伊勢参り その3 ニュータウンをリングワンデリングして奈良まで

 歩いてお伊勢さんの3回目は、木津から奈良街道・終点の東大寺転害門へと歩きました。
 旧道からは外れていても車でなら何度も走ったことがあるルートです。
 ところが頼り切って歩いていたスマホのマップがダウンして、州見台(くにみだい)で道に迷いました。雪山と違って遭難の危険はありませんが、夏の日のリングワンデリングで干上がりました。
 歩いたおかげで旧奈良監獄のレンガ造りのレトロ建築ともめぐり合いました。

 明治の末に9年間だけ存在した大仏鉄道の遺構もありました。

 1300年余の時を越えて佇む東大寺創建当時の大門、転害門です。ここが奈良街道の終点です。
 門が3つ、並びました。

 昼飯は、迷い込んだ(?)ガーデンモール木津川の「来来亭」で、念願の葱ラーメンでした。うまかった!

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ヨハネ受難曲を聴く 久しぶりの大阪、~の音楽会、~のマクド。

 久しぶりの大阪でした。わたしは大阪府下には住んでますが、大阪市内は1年数か月ぶりでした。それでも梅田辺りの雑踏は敬遠して、車での直行、直帰でした。
 OBPのいずみホールです。ここでの音楽会は、1昨年の秋にモーツァルトのレクイエムを聴いて以来です。2回目のワクチン接種から2週間が過ぎ、そろそろ抗体もできたはずです。
 大阪バッハ合唱団の演奏するJ.S.バッハのヨハネ受難曲でした。コーラスなのに、そろいのワインレッドのマスク着用です。最初の音が発せられたときは、そのくぐもった声にびっくりしました。高音がまるで冴えません。でもそんな音に慣れるにしたがって、バッハのハーモニーがぐんぐんと迫ってきました。やはり生は素晴らしいです。コーラスやソロのみなさんの、久しぶりに歌えた喜びが伝わってくる熱演でした。

 感染対策は万全でした。
 観客もマスク着用は当然、「ブラボー!」禁止、ゾーンごとの退出、チケット半券への名前、連絡先の記入などなど。わたしはオランダ・バッハ協会の黒マスクをしていました。
 入場者は定員の50%未満。指定席はひとつ置きで、わたしの列は偶数席だけ。前後の列は奇数席だけとなってました。

 早めに行って簡単に昼飯にしました。松下IMPビルのマクドナルドで「ビッグマック」をいただきました。

 マクドで食べるのは、2年前のオーストリア以来です。グラーツからウィーンに戻るとき、駅のマクドで4.8EURの「1st set」を買って列車に乗り込みました。味も価格も似たようなものです。

 ビジネス街の土曜日ということか、店内はガラーンとしていました。

 マクドナルド アイ・エム・ピービル店
 大阪市中央区城見1-3-7
 06-6920-1218

 きょうはカメラをもっていなかったので、スマホで撮影しました。そこそこに写るものです。

大津・寿長生の郷 Bakery&Café 野坐の焼きたてパンと自家製ディップ

 大津の南、瀬田川の南郷の洗堰から遠くないところに和菓子の叶匠壽庵の本社・工場があります。あたり一帯の丘陵地が「寿長生の郷(すないのさと)」として整備されています。梅林が有名ですが、まだちょっと早かったようです。
 その中の「Bakery&Café 野坐(のざ)」で昼飯にパンをいただきました。
 「焼きたてパンと自家製ディップ」(715円)には、こんがりとトーストした食パンやイチジクの入ったパンが3つ、それに2つもディップがきれいに並んでいます。

 抹茶を練り込んだディップです。ていねいに説明してくださいましたが、覚えられませんでした。
 ちょっと甘くてトロリとしています。

 「豚肉のリエット」です。こちらも味わい深い穏やかなペーストです。

 「野坐ブレンド」(660円)です。サイフォンのコーヒーって、いつ以来でしょうか。苦みもほどほどです。

 なんと3300円というコーヒーもあります。
 あんトーストもあります。和菓子屋さんです。 

 ゆったりとした落ち着いたカフェです。静かにジャズが流れていました。

 1階には、焼きたてのパンを売る店があります。「匠のあんぱん」というのが自慢のようです。

 食べたばかりの「無花果くるみ」も並んでいました。

 静かにたたずむBakery&Cafe野坐です。

 Bakery&Café 野坐
 大津市大石龍門4丁目2−1 寿長生の郷 内
 077-546-3131

 辺りを散歩しました。「野の花観音径」、「ミツバツツジの尾根」と歩いて山頂まで登り、「山のテラス」まで降りてきました。
 向こうに比叡山が頭を見せていました。

 入り口近くで咲いていた梅です。
 でも梅林はまだまだ蕾。見ごろは1カ月ほど先とのことでした。

 ホールには、古いひな人形が並んでいました。
 茶室や売店も、それにトイレまでどこもおしゃれでした。

 駐車場まで戻ってきてびっくりしました。よく似たクルマが止まっていると近づくと、わたしのマイカー(手前)と同じシトロエンC4でした。色まで同じです。あちらの方が新しいバージョンでした。「兄弟」と出会ったのは初めてです。

 
 

奈良・ならまち 京小づちの薬膳ならまち弁当

 宇治の興聖寺に墓掃除に行きました。良い天気でした。車の中はポカポカと暖かいので、そのまま何年かぶりに奈良までドライブしました。
 ならまちの辺りは観光客も少なかったので、車をとめて散歩しました。しゃれた雑貨品店やカフェなどが軒を連ねて、昔とはすっかり町の様子が変わっています。
 ここなら若者はやってこないだろうと目論んで入ったのは和風薬膳料理の「京小づち」です。今年最後の外食と、ちょっと張り込んだ「薬膳ならまち弁当」(2750円)です。
 前菜のきれいな1品は「抹茶入り落花生の吉野葛寄せ」です。黒蜜の甘いたれにワサビの辛さが舌の上でコラボします。

 蘇(そ)です。聖徳太子もたべたという古代のチーズです。なるほど和風のチーズらしき味がします。

 赤米です。シジミの甘い佃煮といただきます。
 他にもあまごの甘露煮や、ハスの種など約40種もの食材が使われているそうです。

 奥さまが頼んだ「天来烏骨鶏スープ雑炊」です。生姜、シナモン入りです。きれいに並んだ具材を「最初にいっぺんい入れて召し上がってください」。「いろんな味がして、おいしいけど闇鍋を食べているみたい」との感想でした。

 ゆったりとした店内に先客は1組。テーブルごとに暖簾風のパーティションもあり、安心して食事ができました。

 和風薬膳料理 京小づち
 0742-22-1440
 奈良市下御門町21

 辺りをブラリとして元興寺(がんごうじ)にやってきました。世界文化遺産「古都奈良の文化財」に登録されていますが、初めてです。

 国宝の極楽堂です。

 赤と黒の斑の瓦は飛鳥時代のもので、日本最古の瓦だそうです。

 手水鉢の水は、「飲めます」。

 緋寒桜が花を咲かせていました。枝垂れ桜の大木もありました。

 真言律宗 元興寺
 0742-23-1377
 奈良市中院町11

JR大回り乗車 全線踏破への旅

 JR木津に学研都市線から入線してくる列車です。折り返し塚口行きとなった区間快速に乗りました。これで大阪近郊区間の「全線踏破」となりました。

 大阪近郊区間の路線図を見ていて、赤線の学研都市線・木津-津田間は乗ったことがないことに気づきました。「乗り鉄」としては、全線踏破のために乗り潰す必要がある区間でした。
 JRの乗車運賃の計算で、「都市近郊区間内のみをご利用になる場合の特例」というのがあります。鉄道マニアの間では「大回り乗車」と呼ばれます。実際に乗車した経路にかかわらず、最も安くなる経路で計算した運賃で乗車できます。ただし重複乗車や途中下車はできません。
 自宅最寄りの島本からお隣の高槻までの乗車券を買って、高槻とは逆の京都方面の電車に乗り込みました。
 厳密には青色の2区間がなお未踏ですが、この盲腸線は大回りでは乗車できません。「青春18きっぷ」の機会にします。

 草津線と関西線が交わる柘植で乗り換えました。三重県です。ホームでは伊賀か甲賀かの忍者が案内してくれました。

 関西線の車内で食べた駅弁です。これも楽しみでした。

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