もはや「巡礼者」ではありません

【 paso a paso 3 2023/06/05 】

 もはや巡礼者ではりませんでした。大西洋岸のムシアからサンティアゴ・デ・コンポステーラに路線バスで戻りました。
 乗り換えのため途中下車したセーの海岸です。フィステーラに向かう巡礼路を歩いている人がいました。うらやましくもありました。
 フィィステーラへの巡礼路は、2度のチャンスがありながらも、自分の足で歩くことはありませんでした。

 ムシアの朝です。相変わらず天気はパッとしませんでした。肌寒いくらいでした。
 鼻かぜをひいたようで、水洟がポタポタと出てきました。鼻炎ではありません。日本を離れて以来、鼻炎とは無縁で、常用している鼻炎薬も飲んでませんでした。

 アルベルゲでバスの時刻表を教えてくれました。
 サンティアゴに戻るバスは1日に3本しかありません。3時台のバスに乗ることにしました。

 さっそくネットでバスを予約しました。後に解約しました。

 時間はたっぷりとあります。アルベルゲにザックを預けて朝食に出かけました。
 この日のパンは、ボガティージョの上にトマトペーストをのせて焼いてありました。ポピュラーな食べ方です。

 ムシアの町で3時までの時間を持て余していました。時刻表を見て、とりあえず午前の便でフィステーラに行き、そこからサンティアゴに戻ることにしました。
 11時過ぎにバス停に行くと、すぐに時刻表にはないセー行きのバスがやって来ました。セーはフィステーラの手前の町で、ムシアとの分岐点になります。飛び乗りました。
 ムシアのバス停は町の中心部にありました。ところがバス停には発着の時刻表がありません。QRコードが張られていたので、そこからネットで調べろということのようでした。バス会社がいくつも乗り入れていて、どこを調べたらいいのか? 初めての旅行者には不親切でした。

 半時間ほどでセーのバスターミナルに着きました。

 海岸まで歩いてみました。ここがフィステーラに向かう巡礼路でした。

 バスターミナルに戻ると、これまた時刻表では調べられなかったセー発サンティアゴ行きのバスがあることがわかりました。ガラガラのバスで午後2時過ぎにはサンティアゴに着きました。

 予約していたセミナリオ・メノールの個室にザックを置き、大聖堂近くのフランコ通りのカフェで、ちょっと遅い昼飯でした。

 無難な選択でナポリタンです。ボロネーゼだったかもしれません。

 マオーは忘れません。

 メニューに2つの価格があるのは、店内と屋外のテラス席の料金です。もちろん、テラス席の方が高いです。こんなの初めてみました。

 テラス席で客がくつろいでいます。

 オブラドイロ広場に行って、脚を投げ出してボ-ッとしていました。

ムシアの潮騒 (再)

【 paso a paso 3 2023/06/04-03 】

ムシアの岬は、天候がイマイチでした。青い太平洋が広がったいれば、もっと素晴らしかったのでしょう。

 フィステーラのオステルです。朝食が込みでした。セルフです。

 リンゴをむいていただきました。

 宿泊者は、他に1組だけだったようです。

 キッチンも自由に使えます。

 浜辺に降りました。

 ホタテ貝を探しましたが、見つかりません。これはちょっと違います。

 巡礼者が、ここでホタテ貝を拾ってみやげにしました。それが巡礼のシンボルになりました。

 みんなホタテ貝を探していました。

 ムシア行きのバスに乗りました。

 ムシアの潮騒に書いています。

ムシアのカフェ飯 2連チャン

【 paso a paso 3 2023/06/04-02 】

 ムシアに着きました。アルベルゲにザックを置いて、さっそく昼飯に出ました。
 海辺のカフェです。クロケットを頼みました。コロッケですね。

 ホワイトソースにハムかなにかがはいってます。安心していただける味です。
 コロッケなら、ウスターソースをタラーリってところですが、それはなしです。

 ヴィーノ・ブランコ(白ワイン)をいただきました。ポルトガルで白に慣れた名残です。スペインは赤が優勢です。

 お通しはパエージャでした。これもうまかったです。

 このQRコードにスマホをかざすと、メニューが出てきます。

 これで1400円ほどです。

 こんなシチュエーションで食べました。
 「亀」って、なんのつもりなんでしょうかね。

 カモメが飛び回っています。クルマの上は、白い糞で汚れているのが多いです。

 さて、夕食です。レストランを捜し歩きましたが、開いている店がありません。
 歩き疲れて、昼と同じカフェです。メニューも決まらず、困ったときの目玉焼きです。こちらでは、堂々とした一品のようです。

 待ちかねたように小鳥が寄ってきて、ご主人より先に皿のポテトをくわえまし。

 向こうに飛んで行って、ゆっくりと食べています。

 どこで食べても目玉焼きです。

 完食しました。テーブルに残ったポテトを、小鳥が掃除にやってきました。

 前の海に青空が広がっていました。サンセットに期待が膨らみました。

大西洋に沈む ムシアのサンセット (再)

【 paso a paso 3 2023/06/04 】

 ムシアにやってきました。
 キリスト教の布教が思うにまかせなかった聖ヤコブ(サンティアゴ)を励ますために、聖母マリアが舟に乗って現れたという地です。
 ここで念願の大西洋に沈む夕陽と対面しました。光の帯がわたしのいる岸辺までつながりそうでした。ここを進めば、西方浄土へと行けたのでしょうか。何度でもこの画像を見返してしまいます。

 午後8時を回ってから、アルベルゲを出て岸辺に向かいました、

 光の帯が延びてきました。

 カモメも見とれます。

 一斉に飛び立ちました。

 太陽の下部が欠け始めました。

 はるか彼方には、雲がたなびいていたのでしょうか。ちょっと霞み始めました。

 大西洋に落ちる瞬間は確認できませんでした。

 薄っすらと、薄っすらと、その光は消えていきました。

 静かになった海辺です。

フィステーラ岬は雲の中

【 paso a paso 3 2023/06/03-02 】

 「地の果て」という意味のスペイン語がフィステーラ(Fisterra)です。紀元前から中世初期まではフィステーラ岬が「世界の果て」だと考えられていました。
 サンティアゴ・デ・コンポステーラまでの巡礼を果たした人にとっては、さらに足を延ばす第2の終着地となっています。
 わたしは、もはやそこまで歩き続けれる気力はなく、路線バスで訪れました。

 サンティアゴのrenfeの駅の裏に移転してきたバス・ステーションです。

 まずは併設のきれいなカフェで朝食です。パンがまだきてません。

 フィステーラ行きのバスがやってきました。アナウンスの類は一切ありません。
 乗合の路線バスですが、ハイデッカーの豪華仕様です。

 料金は7.15€でした。

 2時間以上かかってフィステーラに到着です。

 予約していた町はずれのオステルにチェックインしました。

 昼飯を食べたあと、岬に向かいました。片道で4キロ以上ありました。

 フィステーラの港のレストラン街です。帰りは、ここで食べました。

 静かな浜辺です。この辺りでは青空も見えていたのですが、見る見るガスが出てきました。

 ちょっと肌寒いようでしたが、海に入っている人もいました。

 多くの人が歩いていました。
 マイカーや観光バスはこの先まで通行可能でした。でも歩くしかありませんでした。

 0キロのモホンまでやって来ました。

 灯台がガスに霞みます。

 見覚えがある柱でした。
 前回は、右の写真のようにヘンな日本語が書かれていました。

 青い大西洋が広がるはずですが、何も見えませんでした。

 足元を見下ろすと、わずかに波が打ち寄せていることを確認できただけです。

 辺りを見渡しました。

 この天候では、夕陽なんてとても見れるような状況ではありません。早々に退散しました。

大西洋の岬、フィステーラで食べる

【 paso a paso 3 2023/06/03 】

 サンティアゴ・デ・コンポステーラからさらに西へ90kmほど歩くと、大西洋に突き当たります。先端の岬の町がフィステーラです。
 わたしはさらに4日もかけて歩く気力が失せて、路線バスという安易な方法を選択しました。
 大西洋に沈む夕日を見て、おいしい海鮮が食べたかったのです。

 ナッハス(マテ貝)にホタテ、エビにアサリとムール貝といっぱいです。

 この新鮮さがたまりません。

 ビールも進みます。

 これで2500円ほど。大満足の夕食でした。

 こちらは2016年にフランス人の道を歩いた後、Kさんと一緒に食べた海鮮です。同じ店でした。
 もう一度、これが食べたかったのです。こちらの方が一段と豪華ですが。

 44€(2人分)と書かれている料理だたのでしょう。あまり価格も変わらずに健在でした。

 フィステーラの港に面した広場の店でいただきました。

 フィステーラの中心部からはちょっと離れたオステルに泊まりました。その近くにあったレストランで昼飯を食べました。パエージャ(パエリア)です。

 エビやイカなんかに混ざってナッハスが入っていました。

 いくつ食べてもうまいです。

  パエージャが自慢の店のようでした。

お薦めは 神学校アルベルゲの個室

【 paso a paso 3 2023/06/02-02 】

 サンティアゴ・デ・コンポステーラには、合わせて4泊しました。そのうち3泊がコチラでした。セミナリオ・メノールです。神学校だった立派な建物が、サンティアゴで最大規模のアルベルゲとなっています。
 キリスト教3大聖地とされる地です。訪れるのは巡礼者ばかりでなく、観光客も詰めかけます。国営五つ星のパラドールやもっと高級ホテルからピンキリです。
 で、キリのこちらの個室が、わたしが薦めるナンバー・ワンです。

 大聖堂から下ってきて、もう一度、丘を登ったところにあります。

 男女同室のドミトリーが173ベッド、個室が81もあります。この日はそれでも「満室」の表示が出ていました。

 レセプションで受付を済ませ、階段を上がります。
 部屋は2、3階にあります。

 この日は個室が確保できずにドミトリーです。
 それでもむき出しの2段ベッドがずらりと並んでいる公営アルベルゲと比べると、格段にゆったりとしています。
 平ベッドの間隔は広く、それぞれに鍵付きのロッカーがあります。電源プラグもあります。スマホなどの充電には、これが欠かせません。
 トイレやシャワーは共同です。 

 これで19€です。チェックイン時にベッド番号まで指定されます。

 別の日は個室でした。
 小さな簡素な部屋ですが、これで十分です。トイレやシャワーは共同です。

 窓を開ければ、すがすがしいです。

 これで22€。ドミトリーと3€しか違いません。
 予約で個室が取れれば、こちらがお薦めです。価格は、シーズン、曜日によって変動するようです。

 地下には、広い食堂と売店があります。
 ここに行けば、数少ない日本人と会えるチャンスも高いです。

 玄関を出ると、大聖堂を眺めることができます。

 セミナリオ・メノールには、日本語のHPもあり、そこから宿泊予約をすることもできます。
 前回の巡礼でも泊まりました。昔と比べると、ちょっと商業主義に走りすぎているといった声も聞こえます。それも時代の流れでしょう。

飽きずに見上げる大聖堂

【 paso a paso 3 2023/06/02 】

 巡礼の旅は終わりました。大西洋岸の岬、フィステーレまで歩き続ける気力は失せていました。
 サンティアゴ・デ・コンポステーラで、ボケーッと1日を過ごしました。
 飽きることなく何度も見上げた大聖堂です。

 セミナリヨのアルベルゲから見る朝を迎えた大聖堂です。

 オブラドイロ広場まで歩いて、朝のごあいさつです。

 カフェで朝食です。いつもの3点セットでした。

 立派なボガティージョでしたが、支払いはこれまでの2倍ほどしてびっくり。観光地価格になってました。

 翌日からの移動に備えて、renfe(国鉄)の駅に行ってみました。
 「たやさ~ん!」という女性の声にびっくりして振り返ると、前日、一緒に韓国料理を食べたはるかさんでした。ワーキングホリデーで滞在中のバルセロナに帰るため飛行場に向かうところでした。

 駅の隣に引っ越してきた真新しいバス・ステーションで、翌日のフィステーラ行きのバス・チケットを買いました。

 またも大聖堂です。

 暑くなってきたので、日陰に移動しました。

 大聖堂近くのフランコ通りも大にぎわいです。

 メルカド(市場)にも行ってみました。

 鮮魚がいっぱいです。タイにホウボウでしょうか。

 ナッハスも並んでいます。

 そしてぺピメントス・デ・パドロンです。買って帰りたかったです。

 オブラドイロ広場は、いつも巡礼者や観光客でいっぱいです。

 聖ヤコブさまにもごあいさつしました。

 ミサの間、荘厳な調べを聖堂内に響かせていたパイプオルガンを見上げました。

 ボタフメイロは、静かにつりさがっていました。

コンポステーラのいただき方

【 paso a paso 3 2023/06/01-04 】
 巡礼第14日 コンポステーラのいただき方

 コンポステーラ(巡礼証明書=右)をいただきました。これで3枚になりました。それぞれに、それぞれの思い出が詰まっています。もう1枚は到達距離証明書です。
 徒歩なら100km以上を歩くのが条件です。クレデンシャル(巡礼者手帳)に押されたスタンプが証拠となります。
 このブログで興味を持たれ、歩いてみようと思われた方(まずないでしょうが!)のために、いただき方のハウツーを。

 巡礼事務所は、オブラドイロ広場東側の国営パラドールの前の坂を下り、最初の角を右に曲がった先にあります。
 巡礼事務所のカウンターで手続きしました。といっても、事前にパソコンで必要事項を入力していたので、あっという間に終了しました。
 コンポステーラは、筆記体で記した名前も含めてプリントアウトされました。前回までは、用紙に手書きでした。

 巡礼事務所のHPにアクセスすると、言語選択の後、こんな登録画面が出てきます。順に入力するだけです。
 わたしは、前夜にアルベルゲで入力しました。

 「巡礼の理由」は、「非宗教的」をクリックすると巡礼とはみなされずに、コンポステーラはいただけません。ここは信者でないなら「宗教的その他」です。

 「職業」は、わたしはJubilados、つまり引退者、年金生活者です。

 これで事前登録すると、2次元バーコードが送られてきます。
 巡礼事務所でこれを見せると、フリーパスで発行窓口に通されました。
 ない方は、ここで登録する必要がありました。

 混んでいるときは、待合ナンバーが交付され、その時点での受付ナンバーまで表示されます。
 オンラインのスマホを持っていることが前提条件のようです。

 2016年の巡礼では、2時間近く待たされて、やっとコンポステーラを手にしました。その時点でも中庭には長い行列でした。

 オンライン化で行列は見事に解消されていました。

 3枚目のコンポステーラを飾る

わが愛しの A Taberna do Bispo

【 paso a paso 3 2023/06/01-03 】
 巡礼第14日 わが愛しの A Taberna do Bispo

 サンティアゴ大聖堂近くで胃袋も満たしました。フランコ通りにある A Taberna do Bispo は、わたしのお気に入りです。
 最初の巡礼で泊まったオステルのおばちゃんに「タパスを食べるならここ」と教えられ、フランス人の道を歩いた前回も。そして、またー。

 アルベルゲで知り合った二人を誘って夕食に出ました。お目当てはここでした。
 ちょっと混んでいて待たされました。でも奥のテーブルに案内されました。

 とりあえすの白で乾杯です。

 ナッハス(マテ貝)とアサリの酒蒸しです。
 カウンターに並んでいるのを、アレとコレと指さして注文しました。

 ヘンな格好をしてますが、そんなのに限ってうまいです。

 アサリはアサリです。日本酒で蒸そうが、ワインであろうが。

 ピメントス・デ・パドロンです。このあたり前のトウガラシが、どうしてこれほどうまいのでしょうか。

 トルティージャもふんわりと焼けています。

 チーズに何かがかぶさっています。何だったのでしょうか。

 ああ、満足し、お二人にも満足してもらいました。

 翌日も1人でやってきました。カウンタ越しに材料を眺めます、どれもおいしそうです。

 最初にやって来たときに食べたタパスが懐かしくて、頼みました。
 パプリカの上にサーディンが載っているのでしょう。

 ナッハスが、輪ゴムで縛られて並んでいます。

 巡礼のシンボルのホタテとエビの焼き物です。

 イカもおいしいです。

 ピメントス・デ・パドロンは、1人では食べきれないのでハーフ・ポーションでできるかと聞いてみると、「できるよ!」。

 ワインも2杯飲んでいるので、これはリーズナブルです。

 A Taberna do Bispo
 (+34) 981586045
 Calle del Franco 37 B15702 Santiago de Compostela