ブレゲンツ 「トスカ」のあの感動、よみがえる!

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 Bregenzer Festspile 2007 “TOSCA”
 そのDVDが発売されました。すぐにネットで購入しました。すぐに送られてきました。
 オーストリアの西端、ボーデン湖に面した町、ブレゲンツで毎夏、開かれる湖上オペラです。2007と08年はプッチーニの「トスカ」です。その舞台を昨夏、この目で見ました
 あの感動から1年余、わくわくしてDVDを再生しました。

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 輸入盤です。字幕はありますが、英語、仏語、独語、イタリア語では、あっても関係ありません。
 客席(それでもA席でした)からでも見えなかった細部がはっきりと撮影されています。こんどの休みにじっくりと見ます。 

平等院音舞台を楽しむ

音舞台1

 宇治・平等院で行われた「JAL 平等院音舞台」を楽しみました。幻想的な雰囲気の中で繰り広げられました。舞台は、10円玉にもなっている平等院鳳凰堂です。

音舞台2

 正面からだと、阿弥陀如来も拝めたはずです。

鳳凰堂2

 雪も舞う日に訪れた鳳凰堂です。正面から見ると、ちょうど阿弥陀如来坐像のご尊顔を拝することができます(2008/02/03撮影)。

音舞台3

 両翼の鳳凰は、夜空に光ってますが、堂内にはすでに光がありません。残念です。

音舞台4

 開演前の鳳凰堂です。でも座席が最悪でした。ホールではないので、客席はフラットです。後部だったので、座っていたのでは何も見えません。首をあげて、前列の隙間から出演者の頭の先がのぞく程度でした。

音舞台6

 それでも「Celtic Woman(ケルティック・ウーマン)」の澄み切った歌声は素敵でした。「You Raise Me Up」が、真っ暗な夜空に吸い込まれていきました。

音舞台5

 チケットを引き替えた後、時間があったので門前の茶店でソフトクリームを買いました。宇治茶の産地です。抹茶がたっぷりとかかっています。「スイーツの横綱・大乃国も食べたソフトクリーム」だそうです。

音舞台7

 音舞台は、郵送とネットで申し込みました。そのうちのどれかが当選しました。無料ですから、少々座席が悪くても、文句はいえません。夕立が降ったばかりだったので、ビニール製の雨具までくれました。
 10月5日の深夜0:30からMBSで放映されます。それを見て、舞台の画像を確認します。

草津音楽祭~2 最高のパフォーマンス「ブランデンブルク5番」

草津音楽祭1

 草津音楽祭のために建設された「草津音楽の森コンサートホール」です。6角形をしています。開演前には、正面の窓が開いてます。

草津音楽祭2

 ワイドスクリーンのような窓の向こうには、雄大な浅間山が見えます。自然を取り入れた、すばらしい環境です。

草津音楽祭3

 22日のプログラムは「バッハとその息子たち」でした。
 息子のW.F.Bach、J.C.Bach、C.P.E.Bach、弟子のJ.L.Krebs、それに大バッハと、いろなな曲が並びました。アントニー・シビリ(ケルン音大教授)のピアノや、前日に続いてインデアミューレのオーボエ(シェレンベルガーの方は客席に)が登場。バッハ「フルート協奏曲ニ長調」には、ウィーン・フィルの首席奏者、ヴォルフガング・シュルツが、渋い音色を響かせました。
 圧巻は、最後の「ブランデンブルク協奏曲第5番ニ長調BWV.1050」でした。ヴァイオリンは18歳でベルリン・フィルのコンサートマスターたなったサシコ・カヴリロフ、フルートはシュルツ、イ・ソリスティ・ディ・ペルージャも加わりましたが、そんなそうそうたるメンバーをみんな食ってしまったのが、チェンバロのクラウディオ・ブリツィ(ステージ中央)でした。
 それまでも派手な動きで指揮者のいない演奏をリードしていました。第3楽章のカデンツァ(独奏演奏)に入ると、面目躍如。乗りにのってヴァリエーションを変化させ、チェンバロという古楽器を前に踊りださんばかりの演奏。ジャズのようなインプロビゼーション(即興演奏)ではないとは思いますが、そのパフォーマンスに演奏途中でも拍手したくなるほどでした。こんなに楽しいパフォーマンスはじめてでした。クラシックの楽しみが、ぐっと広がりました。 

草津音楽祭4

 1階は有料の入場客、2階はアカデミーの参加者で満席でした。

草津音楽祭5

 この日もサインをもらいました。左側で、上がシュルツ、下がブリツィです。

草津音楽祭6

 音楽祭のチケットは、ネットで予約しました。1枚たったの4000円です。2人で2日、計16000円です。秋のベルリン・フィルのチケットは、1枚でこの2倍もしました。大満足の2日間でした。

草津音楽祭7

 コンサートホールは、草津温泉の高台にあります。

草津音楽祭~1 2つのオーボエとペルージャに酔う

草津音楽祭1

 「草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティヴァル」という正式名称通り、若い音楽家を育てるアカデミーと、その講師陣の音楽家が演奏するコンサートで構成されています。今年で29回目という歴史をもっています。「18世紀の音楽~バロックからクラシックへ」が、2週間にわたって繰り広げられるプログラムのテーマです。
 高原のリゾートで夏に開かれるスイス・ヴェルビエ音楽祭とよく似ています。
 ザルツブルク、プラハの春、サイトウキネンin松本、ブレゲンツと
このところ毎年、音楽祭に出かけています。ことしは、ヴェルビエへの夢は叶わず、草津音楽祭となりました。
 演奏会の開始を告げるアルペンホルンが、「草津音楽の森国際コンサートホール」の緑いっぱいの庭に響きます。

草津音楽祭2

 21日のプログラムは、「イタリアの18世紀~イ・ソリスティ・ディ・ペルージャを迎えて」です。
 最も期待していたのが、アルビノーニ「2つのオーボエのための協奏曲ヘ長調作品9-3」です。
 ハンスイェルク・シェレンベルガー(ステージ左)は、ベルリン・フィルの元首席オーボエ奏者です。
 トーマス・インディアミューレ(同右)は、ホリガーの弟子のソロ奏者で、カールスルーエ音楽大学(ドイツ)の教授です。
 こんなすごい奏者が並び、しかもあまり聞くことはできない「2つの~」を朗々と響かせます。息をのむばかりのすごい演奏でした。 

草津音楽祭7

 あまりのすばらしさに、思わずミーハーしてしまいました。パンフレットに2人の奏者のサインをもらいました。

草津音楽祭3

 イ・ソリスティ・ディ・ペルージャのことは、なにも知りませんでした。正直にいうと、あま期待してませんでした。でも、その清らかな音色が響いた瞬間から、虜になりました。
 イ・ムジチ合奏団で知られるピーナ・カルミレッリの愛弟子パオラ・フランチェスキーニを中心に、古楽器の演奏で有名なペルージャ音楽院の教授らによって結成されています。

草津音楽祭4

 アンコールはボッケリーニの「マドリードの夜警隊の行進」から終曲の「マドリードの帰営ラッパ」でした。はじめて聴く曲でした。弱音で遠くから聞こえてきた隊列が、目の前を通過して、去っていきます。最後は帰営して、消え入るように終わります。

草津音楽祭5

 会場でCDを購入して、旅行中はカーステレオでずっと聴いていました。

草津音楽祭6

 すばらしい音楽会に満足して席を立つと、後部の席に中曽根康弘元首相が座ってました。ここは群馬県なんだと実感しました。ステッキを突いてましたが、シャキと背を伸ばした元気そうな姿でした。
  

シドニー・ピアノ・コンクールの北村朋幹をパソコンで聴く

北村朋幹

 The Sydney International Piano Competition of Australia がいま、シドニーで開かれています。4次までの予選を勝ち抜いた6人の決勝進出者のひとりが、日本の北村朋幹くんです。まだ17歳。愛知県の高校2年生です。
 その本選(5次)が、「ABC Classic FM」で放送されました。モーツァルトのピアノ協奏曲17番を弾いた北村くんの演奏を、ライブで聴きました。今夜、登場した3人の中では、最高の演奏だったと思います。8月1日にベートーベンのピアノ協奏曲4番を弾きます。翌2日の発表が楽しみです。
 2002年のチャイコフスキーで優勝した上原彩子も、このコンクールで優勝して、チャイコフスキーに進みました。北村くんも同じ道を歩みそうです。
 驚きですが、そんなライブが、わが家で聴ける時代です。ネットで中継されてるんです。ABCは、日本の朝日放送ではなく、オーストラリアの放送局です。リビングのステレオの前にあるノートパソコンで接続して、音声はステレオアンプにつなぎました。結構な音で鳴ってくれます。こんなのは初体験です。またもパソコンの世界が広がりました。2日には、ライブでコンクールの結果を知ることができます。ちょっとなまった(なまってなくても)英語のヒアリングというハードルは高いですが。
 写真は、3月に東京・上野の東京文化会館でのリサイタル終了後の北村くんです。浜松国際ピアノ・コンクールで聞き惚れて、「追っかけ」の気配になってきた女房と一緒に行ったその友人の撮影です。

クラシックから演歌まで 楊雪元テノールリサイタル

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 ジャズの翌日は、声楽のリサイタルです。楊雪元さん。京都市立芸大大学院を修了した中国出身の盲目のテノールです。
 なにも知らずに出かけました。プログラムを開いたら、マーラーの「大地の歌」でした。大好きな曲です。その第1、3、5楽章です。ピアノ伴奏(武知朋子さんは、すてきな美人!)ですので、オーケストラのような音の広がりやうねりは望むべくもありません。緊張のためか、声も最初はちょっと緊張気味でした。
 「Dunkel ist das Leben,ist der Tod.(生も暗く、死もまた暗し)」。そんな重々しいリフレインではじまりましたが、シューマンの「詩人の恋」、山田耕筰の数々、そしてアンコールまでくると、ノッてきて、「ライブは得意です」という通りに舌好調。ブラボーと拍手の渦に、「千の風」から「北国の春」までいってしまいました。
 京都府民ホール・アルティは、8割以上の入り。その反応からも大成功だったのでしょう。スター誕生の瞬間に立ち会えたようなうれしい気分でした。
 「みなさんに支えられて」ということで、プログラムのサブタイトルは「謝謝大家(感謝をこめて)」です。記念に1枚、パチリとやってしまいました。拍手に応える楊さんと、支える武知さんです。

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帰り道の楽しみ コンサート@ヒルトンプラザ

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 帰り道です。梅田のヒルトンプラザ5階にあるJ書店に立ち寄りました。エスカレーターで降りてくると、フルートの調べです。
 「スプリングコンサート in アトリウム」が毎夜、開かれています。たった30分のミニコンサートですが、ちょっと立ち止まって聞くにはちょうど良いです。

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 きょうの演奏は、フルートが川瀬礼実子さん、ピアノが田中絵理さんでした。アトリウムは最上階まで吹き抜けの空間です。気持ちよく響きます。

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 阪急で通勤していたときは、帰り道に3つの楽しみがありました。
 地下鉄御堂筋線の梅田をおりて、改札口の目の前に「ヨドバシ梅田」があります。パソコンにカメラに鉄道模型となんでもあります。電車の待ち時間をみてはいるのは「紀伊国屋書店」です。改札口の横には「成城石井」があって、ここで買うバーボンは、わたしが知る範囲ではどこよりも安いです。
 JRにかえて、そんな楽しみが吹っ飛びました。朝の10分以上の短縮は助かります。帰りも、どこにも寄らず(寄るところもなく)、7時台前半に自宅のドアを開けるなんて、これまでなかったことです。

ボーデン湖畔の「トスカ」

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 BodenSee(ボーデン湖)の湖畔の町、Bregenz(ブレゲンツ)です。湖上の舞台で演じられる Bregenz Festspiel(ブレゲンツ音楽祭)がなかったら、ここに来ることはなかったでしょう。

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 「TOSCA」の文字が見えます。

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 湖上の舞台です。「トスカ」では大きな眼球がデザインされています。バックの壁は、サッカーコートほどの大きさで、これが油圧ポンプで静かに倒れます。

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 開演は日没後の、なんと午後9時です。日本では考えられません。 

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 開演前に、白ワインを飲んで、体を温めました。
 プレッツェルの形をした、大きなパンも食べました。このパンは、ちょうどわたしの前で売り切れてしまいました。前に並んでいたお嬢さんが、上手な日本語で「同じのものが欲しいのですか?」と聞いてくれ、いそがしく立ち回る売り子に「もうないのか」と交渉してくれました。おかげで、別の箱から出てきたパンです。あちこちで親切を感じました。ありがとう。

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 やっと夕闇が迫ってきました。遊覧船でやってくる観客もいます。

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 甲子園球場の内野席のような客席です。ずっと上まで人でいっぱいです。

トスカ7

 じわり、じわりと寒さも襲ってきます。妻は、「格好なんて気にしてられない」と、山用のレインウエア上下を着込んでます。
 周りの客も、毛布を準備したりと、怠りがありませんでした。

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 興奮のカーテンコールです。カーテンははありませんが、プッチーニの歌劇「トスカ」にすっかり酔った夜でした。

驚がくのブレゲンツ音楽祭

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 「スイス2007夏」のメーン、ブレゲンツ音楽祭を楽しみました。
 プッチーニの歌劇「トスカ」が演じられる部隊です。ネットでは、何度も見てましたが、やっとその現物と対面しました。
 驚きと感動の連続でした。ゾクゾクとするような2時間でした。

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 ボーデン湖上に浮かぶ舞台です。午後9時から始まります。写真はその直前です。天気はもちました。でも寒かったです。女房は、フリースに山用のレイウンウエア上下を着て見てました。

ブレゲンツとルツェルン

ブレゲンツ音楽祭

 「ブレゲンツ音楽祭」(Bregenzer Festspiele)です。オーストリアに西の端、スイス、ドイツと接するボーデン湖(Boden see)岸の町、ブレゲンツで毎夏、行われる音楽祭です。湖上に作った舞台で、今夏はプッチーニの歌劇「トスカ」が演じられています。(写真は公式HPより)

ルツェルン

 3年前の夏、念願かなって「ザルツブルク音楽祭」でウィーン・フィルハーモニーを楽しみました。勢いづいた翌年は、「プラハの春 音楽祭」でバッハのヨハネ受難曲に感動しました。昨年は、何度もチャレンジしながら手にはいらなかった「サイトウ・キネン・フェスティバル in 松本」のチケットをゲット。小沢征爾と内田光子に酔いました。
 で、今年です。春から行動を開始しました。ターゲットはスイスの「ルツェルン音楽祭」でした。まだスイスにいけるかどうかもわかりませんでしたが、ネット予約が始まってしまいました。ままよ! と、2席予約をいれると、「受け付けました」との返事。一気に、その気になって、過去2回、世話になったWEB利用の個人旅行代理業者に航空券やホテルを頼みました。
 ところが、1カ月ほどして問い合わせたら、「オーバーブッキングでチケットはありません」との返事。これまでもネット予約で何度もチケットを確保してきましたが、これほど不親切な音楽祭はありません(怒りを込めて、声を大にしておきます)。
 そんな音楽祭も、商売には熱心なようで、名簿に登録されていたのでしょう。冬の「ピアノ・フェスティバル」の案内をきょう、送ってきました。
 

ブレゲンツ・チケット

 「ブレゲンツ音楽祭」のチケットです。幸い、ルツェルン音楽祭で予定していた同じ日が、ブレゲンツの最終日でした。スイスのチューリッヒから国境を越えますが、国鉄で1時間半ほどのところにあります。
 チケットの日付は19日(日)です。
 というわけで、来週は夏休みをとって、スイスへ旅立ちます。

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 「スイス 2007 夏」というカテゴリーを作りました。土曜日には出発です。そして、向こうでも「きょうの昼食」を更新できればと思っています。