京都人の密かな愉しみ その6 「Bar Forest Down」は名曲喫茶?

 「京都人の密かな愉しみ BLUE」(NHK-BS)で、修業中の若者5人が集う「御所南」にあるという「Bar Forest Down」を訪ねました。
 京都市役所のちょっと北西、御幸町二条を下がったところにあるカフェ「MOLE」がロケ地になっています。昼間に見ると、店の様子がわからないほどうっそうとした木々に覆われていますが、まちがいなくここです。木々の向こうから店のほのかな明かりがこぼれてくるシーンを覚えています。

 店内の様子は、番組とは違っていました。ゆったいりとしたソファーに腰かけてメニューを開けました。「玄米カレー」がメーンで、自家製パンのサンドウィッチ、それに飲み物と並んでいました。
 「キーママタルカレー」(700円)です。柔らかく炊いた玄米に、スパイシーなカレーがのってました。

 やさしくて、安心して食べられるカレーです。

 サラダがついています。ハートランドビールも忘れませんでした。

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グランドピアノが帰ってきた

 奥さまのグランドピアノが、4カ月に及んだオーバーホールを終えて、わが家に帰ってきました。
 久しぶりに部屋に響いたピアノの調べです。代用のアップライトとはまるで違う音でした。

 搬出の時は、ピアノ運送業者の2人が、わりとスムーズに作業を終えました。さすがにプロだと感心したものです。
 今回も同じ運送業者でしたが、梱包がしっかりとしており、木製のパレットに縛り付けられていました。エレベーターの奥にあるストレッチャー用のスペースを使っても入りませんでした。
 出せたのに入らないという非常事態でした。運送業者は、急きょ、応援を呼んで3人で再トライしました。

 エレベータの中で90度、回転させる技を使って、なんとか収まりました。

 マンションの4階まで上がると、再び90度、回転させて台車の上に載せました。

 再び立ち往生でした。ドアが狭くて入れません。蝶番からドアを外してすり抜けました。

 廊下で直角ターンです。

 やっと部屋に収まりました。
 3本の脚をつけて梱包が解かれました。

 以前とは位置を変えましたが、予定した向きに収まりました。

 ハンマーも弦もピッカピカです。

 グランドピアノのオーバーホール

京都・北山 進々堂北山店の「南インドのヴィンダルーカレーパン」

 京都・北山の京都コンサートホールで音楽会でした。
 その前の昼飯でした。地下鉄・北山から上がったところにある「進々堂北山店」のベーカリーショップでパンを買い、2階のイートインスペースでゆっくりといただきました。
 「南インドのヴィンダルーカレーパン」(216円)です。17種類のスパイスやワインビネガー、ニンニクなどが入った自家製カレーです。かぶりついたときは甘いかなと感じましたが、じっくりと辛さがやってきました。
 ハムチーズやメロンパンも、きっちりと焼けていて食べ応えがありました。

 1階のレストランの前には行列ができていました。こちらはゆったりとしたスペースに、客はまばらでした。
 窓の外は、北山通の街路樹。その先は京都府立植物園です。

 この暑さでは、北山通を歩いている人もまばらでした。

 進々堂北山店
 京都市北区上賀茂岩ヶ垣内町93
 075-724-3377

 ころ合いを見はからって会場へ向かいました。
 京都府立総合資料館にはロープが張られて、雑草が茂ってました。京都府立京都学・歴彩館という施設が南側にできて、こちらは閉鎖されていました。
 わたしが高校生だったころの夏休みは、ここの学習室に通って受験勉強をしたものです。歩いて10分ほどのところに住んでいました。

 京都コンサートホールのアンサンブルホールムラタの窓から見た比叡山です。五山の送り火の妙法のうちの「妙」がよく見えました。

 北西の窓からは資料館越しに舟形が臨めました。あまり高くない山肌にあるので、下部まで全容が見える場所は限られています。

 「Kyoto Summer Festival 世界の音楽めぐりシリーズ」という音楽会でした。中国琵琶や尺八という生では初めて聞いた楽器から始まって、ピアノ、バイオリン、コントラバスの演奏でした。

 終演後、ロビーでにこやかなコントラバス奏者の森園康一さんにあいさつしました。奥さまの高校の同級生でした。
 左は、バイオリンの辻井淳さん。チェンバロを弾いていた井幡万友美さんは、FBのお友だちです。

金沢蓄音器舘 ドリス・デイを聴く

 金沢では兼六園はともかく、ここだけは訪ねようと思っていた「金沢蓄音器舘」です。3階建てのフロアーに各時代の蓄音器がずらりと展示されています。

 現役で音を奏でる10台の効き比べ演奏がありました。
 クラシックからジャズ、三橋美智也までアナログの音に聞き惚れました。
 先日、亡くなったドリス・デイのSPも聴きました。これほどつややかな声をしていたのかと感動しました。

 ラッパがひと際大きな蓄音器です。英国製で、特徴的なラッパはロンドンの電話帳を溶かして作られているそうです。

 エジソンが発明した、蝋管式の蓄音器です。

 SPもズラリと並んでいました。

 自動ピアノの演奏もありました。

 蓄音器店を営んでいた初代館長の八日市屋浩志氏が、昭和50年代に無造作に捨てられている蓄音器を見つけ、「直せばまだ鳴る」と収集をはじめたのがきっかけ。蓄音器540台、SPレコード2万枚ものコレクションとなり、金沢市が譲り受けて2001年に金沢蓄音器館として開館したそうです。

 金沢蓄音器舘
 金沢市尾張町2-11-21 
 076-232-3066

グランドピアノのオーバーホール

 奥さまのグランドピアノが、オーバーホールを受けるために運び出されました。
 定期的な調律は受けてきたピアノですが、購入から40年近くが過ぎ、さすがに老朽化してきたそうです。それでも昭和のピアノは使われている木材もしっかりしていて、リニューアルが可能ということでした。

 ピアノ工房に運ぶために、ピアノ運送専門の業者がやって来ました。脚をはずし、ラップで覆って準備が進められました。 

 重さが350kgほどあるピアノです。蓋と脚を外したとはいえ、それほど軽くはなっていないでしょう。それをたった2人でかつぎぎ揚げようというのです。

 廊下を2度、直角にターンして玄関を出ます。台車をかませているとはいえ、慣れたものです。壁などには一度もぶつけずに、そろりと移動しました。

 わが家はマンションの4階です。エレベーターは、左の1基が、ストレッチャーが収容できるよう広くなります。そこに収まりました。

 あとは簡単にリフターで4トントラックに積み込まれました。

 ピアノがなくなった部屋では、さっそく防音の補強工事が始まりました。
 しばらくは、レンタルのアップライトがはいり、グランドが戻ってくるのは3カ月後だそうです。

兵庫芸文 大阪バッハの「マタイ受難曲」を聴く

 J.S.バッハの「マタイ受難曲」を聴きました。クリスチャンでもないのに、復活祭の四旬節のこの時期にこの大曲を聴くのが恒例となってしまいました。このブログで調べてみると、ちょうど10回目でした。
 大阪バッハ合唱団の合唱で、奥さまもソプラノで歌ってました。指揮は、マタイが初演されたドイツ・ライプツィヒのニコライ教会の現在の音楽監督、ユルゲン・ヴォルフでした。
 テンポに緩急があり、ドラマチックな棒でした。イエスが十字架にかかって昇天する限りなく美しいコラール。息を詰めて最後の音を効いた終曲。どれも素晴らしい瞬間でした。
 阪急・西宮北口にある兵庫県立芸術文化センターの大ホールでした。そこが満席に近い状態でした。

 3時間を切る演奏でした。これまでになくスピードアップされていました。
 それでも息抜きは必要です。休憩時間に、ちょっと「白」で間を取りました。

 外に出ると雨が降ったのか、芸文の外は濡れていました。

 すぐ近くにある阪急西宮ガーデンズにオープンしたばかりの日本初上陸という大型スポーツ用品店「デカトロン西宮店」に寄ってみました。登山用品もウエアを中心にリーズナブルな商品が並んでいました。折角なので、フリースのベストを買って帰りました。

 これまでに聴いたマタイ受難曲

TANNOY再会(6) スピーカー・スタンドの製作

 中古で手に入れたTANNOY ⅢLZをリビングに設置するために、スピーカー・スタンドを作りました。これでスピーカーの軸が、ソファーに座ったわたしの耳と同じ高さになりました。
 素人のDIYは、なかなかたいへんです。合板は、購入したホームセンターでカットしてもらいました。組み立てはまずまずでしたが、最後の塗装で失敗。予想以上に濃い色となったうえ、塗装膜が厚くなりすぎたのか、まだらです。音響的には、ほぼ満足できたので、出来栄えの総合評価は55点としておきます。

 サブロク(90×180センチ)の12ミリ厚の合板2枚を購入。設計図を示しながらカットしてもらいました。
 ホームセンター「コーナン」のアプリをスマホにインストールしています。それを見せると10カットまで無料になります。それ以上は1カットで20円です。
 大きな木を切るときは、これに限ります。とはいえ±0.5ミリくらいの誤差は出てくるので、箱にするときは、この微妙な誤差も気になります。

 片側で14枚の大きさに切り分けてもらいました。

 サンダーにジグソー、ドリルと電動工具のオールスターで工作にかかりました。

 まず中央の柱状の部分を接着剤と木ネジで接合しました。
 この空間には必要なら、砂利か石でも詰めて、質量を増やすことを想定しています。

 上下に天板と底板をつけて、格好がついてきました。

 合板の木口には、木口用の突板のテープを張りました。
 通販サイトを見ていると、DIYの材料が何でも手に入ります。

 ベランダでワトコオイルという亜麻仁油系のオイルを塗りました。「エボニー」というカラーを選びましたが、ちょっと濃すぎました。
 刷毛塗りしましたが、何度か塗り重ねていくうちに塗膜が厚くなりすぎました。これは失敗でした。

 底板の四隅には、直径8ミリのボルト、ナット類で高さを調節できる脚をつけました。
 フローリングは微妙に傾いていて、袋ナットの締め方を調節してぐらつかないように固定しました。

 見栄えはイマイチですが、肝心の音はなかなかのものです。機会をみて、再塗装しましょう。
 早速、大好きなLPでロストロポービッチの奏でるチェロに聞きほれました。

神戸聖愛教会 「深淵なるバロックの響き」

 新神戸近くにある神戸聖愛教会で昨夜、「深淵なるバロックの響き」を聴きました。
 「サクバットを中心に17世紀初期のドイツ、オーストリアの響きを」とサブタイトルがついていました。サクバットというのはトロンボーンの原型となった金管楽器です。フランス語で、「押したり、引いたり」と言うのが語源らしいです。
 演奏終了後のバス・サクバットを手にした栗原洋介さんです。身長190センチを超える長身です。低音を出すときに腕を伸ばすと、管の長さは2メートルを越えそうです。

 こちらはちょっと小さなテノール・サクバットです。人の声に近い、木管のような優しい響きでした。

 カウンターテナーの青木洋也さん、リコーダーの高橋明日香さん、それにバイオリン、オルガンが加わりました。カウンターテナーとサクバットの3重奏はまるで三重唱。これにリコーダーが加わって四重唱、さらにバイオリン、オルガンと増えても、それぞれからテキスト(歌詞)が聞こえてくるかのようでした。

 プログラムは、17世紀の知らない作曲家の作品ばかりでした。

 当日券を買おうとしたら、前に並んでいたご婦人が「どうぞ」と余っていた招待券を1枚くださいました。ありがたく頂戴しました。

 久しぶりの土砂降りの中、車で出かけました。行きは、ちょっと道を間違えたりしましたが、帰りは雨上がりの高速を一直線で45分ほどでした。

 神戸聖愛教会
 神戸市中央区生田町1-1-27

TANNOY再会(5) エンブレムに紅をさす

 たかがエンブレム。されどエンブレムー。
 TANNOYという6文字は、わたしにとって永年の憧れでした。ⅢLZの右上には、斜めを向いたエンブレムが輝いています。ところが、寄る年波には逆らえず、色あせて(写真左下)いました。ここはピカリと金色に光ってもらわなくては困ります。紅をさして(再塗装して)、昔の容色に蘇らせました。 

 ドライバーを差し込んで、慎重にエンブレムを持ち上げました。
 エンブレムはプラスチック製で、文字の部分を塗装しているだけの、予想外にチャチなシロモノでした。
 重曹の液に漬けて油分を取り除きました。
 表面をサンドペーパーでこすり、平らにしました。 

 ホビー用の水性エナメル、パールゴールドを、平筆で塗りしました。

 余計に塗料が着いた部分は、ヤスリでこまかく修正しました。

 サランネットは、掃除機で掃除しました。

 サランネットをはめ込んだ枠をボックスから取り外して作業すれば完璧ですが、今回はとりつけたまま応急的な掃除にとどめました。
 重曹液をスプレーで散布して、汚れが浮き上がるのを待ちました。

 水洗いしてよく搾った雑巾で丹念にたたくようにして汚れを吸い取りました。
 期待したほどの清掃効果はありませんでしたが、とりあえずは完了としました。後日、ボックスの塗装とともに、再挑戦しましょう。

TANNOY再会(4) トレブルコントロールのレストア

 初恋のTANNOY ⅢLZと戯れているのが、格好の息抜きとなります。
 取り外した裏ブタには、アンプから出力された音声信号をつなぐ赤黒のターミナルと2つのツマミがついています。ツマミを動かすことで、トレブルコントロールといって、高音部分の出方を調節することができます。
 ボックスの内側に着いている箱を開けると、ツマミとつながっているロータリースイッチがあります。ここが接触不良を起こして、トラブルの原因となることが多いのです。

 1接点4回路と2接点5回路のロータリースイッチがついてます。どちらも接点の構造は堅牢そうです。
 分解は、1つのスイッチの周囲に4か所あるツメをラジオペンチで曲げるました。 

 ツメが外れると、パラりと接点部分が開きました。
 案の定、接点部分が黒ずんで汚れてました。下側に残っている接点と接していた部分には線を引いたような跡が残っていました。

 綿棒で丁寧に掃除しました。でもあまり効果がないので、電動ルーターに柔らかい金属ブラシをつけて研磨しました。 

 見事にピッカピカになりました。
 当然、4個のスイッチすべてをきれいにしました。

 ケーブルをつなぐターミナルも、輝きを失っていました。

 ケースから取り外して、これもルーターで磨きました。処理済みの右の2個は、ピカリと元の輝きを取り戻しました。

 スイッチのツマミも取り外し、塩素水につけてきれいにしました。

 すべてを組み付けて、初恋の君は洗顔完了となり、元の美しさを取り戻しました。

 付属のデータシートです。