イギリス人の道・フェロールから歩く!?

【 paso a paso 3 2023/06/08 】

 サンティアゴ巡礼路は、ヨーロッパの各地からサンティアゴ・デ・コンポステーラに向けて通じていました。現代の巡礼路もたくさんあります。このうち最も短いのがイギリス人の道です。
 スタート地点のフェロールは、大西洋に面した古都です。そこからから、ちょっとだけ歩いてみました。

 フェロールの港に、カミーノ巡礼路のスタート地点を示す碑が立っています。

 サンティアゴの巡礼事務所がコンポステーラ(巡礼証明書)を発行した数とスタート地点の統計(2019年)です。

 1位はフランス人の道のサリアです。100km超(コンポステーラ授与の条件)あり、人気があります。わたしも2013年の巡礼で歩きました。
 2位はフランス人の道のサンジャン・ピエ・ド・ポーです。800kmほどもあり、30数日かかります。16年の巡礼で歩きました。
 3位はポルトガルの道のポルトです。今回の巡礼のスタート地点でした。
 4位のトゥイは、ポルトガルの道スペインの南端です。今回の巡礼で通りました。
 フェロールは5位です。

 それぞれの道の概要は、下のHPが詳しいです。このイギリス人の道の画像もお借りしています。

スペイン巡礼11コースの概要

 カフェのテントの横にあって、あまり目立ちません。探すのに苦労しました。

 まずは冷たいビールで休憩です。

 向こうの壁にホタテ貝のマークがありました。

  石畳みにも埋め込まれています。

 矢印は続きます。

 教会に向かって。

 立派な教会でした。

 バラ窓から入り込む光線に見とれます。

 ここからサンティアゴまで112kmほどです。

 巡礼路は右折して海岸通りへと下っていきます。ここまでとしました。

 昼飯を食べるレストランを探しましたが、見つかりません。
 通りのカフェで休憩しました。

 ハンバーガ-です。これなら間違いないでしょう。

 野菜たっぷりで、おいしくいただきました。

 renfeのフェロール駅に向かいました。

 ALVIA(特急)でサンティアゴ・デ・コンポステーラに戻りました。

 この日の朝食は、ア・コルーニャのカフェでいただきました。
 パン屋でもあるようで、いろんな焼きたてパンが並んでいました。

 オステル近くのバス停です。ここにフェロール行きのバスも止まるはずでした。しばらく待ちましたが、どれに乗ればいいのかわかりませんでした。

 バスセーターに行くことにしました。

 かなり歩いてrenfeの駅近くのバスセンターまでやってきました。

 フェロール行きのバスがやってきました。

 料金は4.6€でした。

 1時間半ほどバスに揺られてフェロールに到着しました。

壇流クッキングの「イカのスペイン風」としましたが~

【 paso a paso 3 2023/06/07 】

 壇一雄の「壇流クッキング」に出てくる「イカのスペイン風」でしょうか。ア・コルーニャでそう書いてます。
 文庫本を読み返しました。「肝も炭も一緒にブツブツとブッタ切ればよいのである。」
 それはよいのですが、イカが小さいのでちょっと違う料理のようです。
 チピロンという地元産のイカのグリルでした。

 檀センセイがブッタ切りとおっしゃるほどに、イカは大きくはありません。ゲソ(下脚)が、コリコリとうまいです。

 メニューです。上はスペイン語、下は英語です。2行目が頼んだ料理です。
 「チピロンのニンニク炒め フライドポテト添え」と読めます。
 チピロンを調べると、カンタブリア海で一本釣りされる小型のイカのことでした。ホタルイカとも訳されています。
 ア・コルーニャはカンタブリア海の西端にある漁港です。地元で水揚げされたイカだったようです。ガリシア料理でよく使われるそうです。 

 エストレーリャ・ガリシアはスペインではマオーと並ぶ2大ビールメーカーです。ア・コルーニャに工場があります。

 読み直した文庫本です。
 まあ、スペインで食べたイカ料理ですから、「イカのスペイン風」でも間違っていないでしょう。

 この日は、朝から小雨が降ってました。オステル近くの教会です。

 教会の前のカフェで雨宿りをしながら朝食です。

 珍しく食パンのトーストです。

 バターとジャムをたっぷりとつけていただきました。

 静かな教会にはいってみました。思いのほか立派でした。

 海岸通りに並ぶ白い窓枠のビル群です。夜はイルミネーションがきれいそうです。

ア・コルーニャですしを味わう

【 paso a paso 3 2023/06/06 】

 サンティアゴ巡礼路のひとつ、イギリス人の道の起点となるア・コルーニャに行ってみました。スペインの北西端にある大西洋岸の町です。
 「すしがおいしかったよ」と、この日、オブラドイロ広場で知り合ったSさんが話してました。
 そのすしを味わいました。

 まずは赤ワインです。
 お通しの枝豆が、ホンマモノでした。まるで日本で食べるのと変わりがありません。期待が膨らみました。

 醤油を注いで待ちました。

 出てきました。エビ、ウナギ、サーモンなど「Nigiri Tradicional」の4貫です。

 ワサビをたっぷりとつけていただきました。

 鉄火巻きです。

 こちらもホンモノのお味です。

 さすがにあがりはありませでした。
 向こうの夫婦を写してあげ、わたしも写してもらいました。

 QRコードを読み取ったメニュです。「時価」なんて表現はありません。

 あまり量はたべてませんが、これで2800円は満足でした。

 Sibuya Urban Sushi Bar A Coruña です。
 すぐ近くのオステルからコインランドリーに洗濯に行くときに、前を通りました。

 サンティアゴで泊まった大聖堂近くのオステルの横にも、本店?がありました。

 サンティアゴでの朝食です。いつもの3点セットです。

 あたり前のトーストにジャム・アンド・バターです。

 午前中は、オブラドイロ広場で時間をつぶしました。
 巡礼路のあちこちのルートを歩いておられるSさんと知り合い、話し込みました。

 アラメダ公園に立つ「2人のマリア」のカラフルな像にごあいさつです。この街では有名な実在の姉妹でした。

 木陰から眺める大聖堂です。ファザードが立派です・

 緑の公園は、憩いの場になっています。

 まだ昼前ですが、Sさんと最後はビールです。

 ア・コルーニャまでのrenfe・AVANTの指定席乗車券です。

 ホームで到着を待ちました。改札では、空港のように手荷物のX線検査もあります。

 きれいな車内です。

 半時間ほどでア・コルーニャに着きました。

 洗濯ものがたまっていました。オステルでコインランドリーを教えてもらいました。

 カフェでビールを買ってきて、のんびりと洗濯が終わるのを待ちました。

 思いのほか寒くて、いつも着ている長そでシャツもきれいになりました。

 夕食後に訪れた広場です。小雨が降ってきて、すぐに退散しました。

 オステルに戻る歓楽街は、平日だというのに大にぎわいでした。

もはや「巡礼者」ではありません

【 paso a paso 3 2023/06/05 】

 もはや巡礼者ではりませんでした。大西洋岸のムシアからサンティアゴ・デ・コンポステーラに路線バスで戻りました。
 乗り換えのため途中下車したセーの海岸です。フィステーラに向かう巡礼路を歩いている人がいました。うらやましくもありました。
 フィィステーラへの巡礼路は、2度のチャンスがありながらも、自分の足で歩くことはありませんでした。

 ムシアの朝です。相変わらず天気はパッとしませんでした。肌寒いくらいでした。
 鼻かぜをひいたようで、水洟がポタポタと出てきました。鼻炎ではありません。日本を離れて以来、鼻炎とは無縁で、常用している鼻炎薬も飲んでませんでした。

 アルベルゲでバスの時刻表を教えてくれました。
 サンティアゴに戻るバスは1日に3本しかありません。3時台のバスに乗ることにしました。

 さっそくネットでバスを予約しました。後に解約しました。

 時間はたっぷりとあります。アルベルゲにザックを預けて朝食に出かけました。
 この日のパンは、ボガティージョの上にトマトペーストをのせて焼いてありました。ポピュラーな食べ方です。

 ムシアの町で3時までの時間を持て余していました。時刻表を見て、とりあえず午前の便でフィステーラに行き、そこからサンティアゴに戻ることにしました。
 11時過ぎにバス停に行くと、すぐに時刻表にはないセー行きのバスがやって来ました。セーはフィステーラの手前の町で、ムシアとの分岐点になります。飛び乗りました。
 ムシアのバス停は町の中心部にありました。ところがバス停には発着の時刻表がありません。QRコードが張られていたので、そこからネットで調べろということのようでした。バス会社がいくつも乗り入れていて、どこを調べたらいいのか? 初めての旅行者には不親切でした。

 半時間ほどでセーのバスターミナルに着きました。

 海岸まで歩いてみました。ここがフィステーラに向かう巡礼路でした。

 バスターミナルに戻ると、これまた時刻表では調べられなかったセー発サンティアゴ行きのバスがあることがわかりました。ガラガラのバスで午後2時過ぎにはサンティアゴに着きました。

 予約していたセミナリオ・メノールの個室にザックを置き、大聖堂近くのフランコ通りのカフェで、ちょっと遅い昼飯でした。

 無難な選択でナポリタンです。ボロネーゼだったかもしれません。

 マオーは忘れません。

 メニューに2つの価格があるのは、店内と屋外のテラス席の料金です。もちろん、テラス席の方が高いです。こんなの初めてみました。

 テラス席で客がくつろいでいます。

 オブラドイロ広場に行って、脚を投げ出してボ-ッとしていました。

ムシアの潮騒 (再)

【 paso a paso 3 2023/06/04-03 】

ムシアの岬は、天候がイマイチでした。青い太平洋が広がったいれば、もっと素晴らしかったのでしょう。

 フィステーラのオステルです。朝食が込みでした。セルフです。

 リンゴをむいていただきました。

 宿泊者は、他に1組だけだったようです。

 キッチンも自由に使えます。

 浜辺に降りました。

 ホタテ貝を探しましたが、見つかりません。これはちょっと違います。

 巡礼者が、ここでホタテ貝を拾ってみやげにしました。それが巡礼のシンボルになりました。

 みんなホタテ貝を探していました。

 ムシア行きのバスに乗りました。

 ムシアの潮騒に書いています。

ムシアのカフェ飯 2連チャン

【 paso a paso 3 2023/06/04-02 】

 ムシアに着きました。アルベルゲにザックを置いて、さっそく昼飯に出ました。
 海辺のカフェです。クロケットを頼みました。コロッケですね。

 ホワイトソースにハムかなにかがはいってます。安心していただける味です。
 コロッケなら、ウスターソースをタラーリってところですが、それはなしです。

 ヴィーノ・ブランコ(白ワイン)をいただきました。ポルトガルで白に慣れた名残です。スペインは赤が優勢です。

 お通しはパエージャでした。これもうまかったです。

 このQRコードにスマホをかざすと、メニューが出てきます。

 これで1400円ほどです。

 こんなシチュエーションで食べました。
 「亀」って、なんのつもりなんでしょうかね。

 カモメが飛び回っています。クルマの上は、白い糞で汚れているのが多いです。

 さて、夕食です。レストランを捜し歩きましたが、開いている店がありません。
 歩き疲れて、昼と同じカフェです。メニューも決まらず、困ったときの目玉焼きです。こちらでは、堂々とした一品のようです。

 待ちかねたように小鳥が寄ってきて、ご主人より先に皿のポテトをくわえまし。

 向こうに飛んで行って、ゆっくりと食べています。

 どこで食べても目玉焼きです。

 完食しました。テーブルに残ったポテトを、小鳥が掃除にやってきました。

 前の海に青空が広がっていました。サンセットに期待が膨らみました。

大西洋に沈む ムシアのサンセット (再)

【 paso a paso 3 2023/06/04 】

 ムシアにやってきました。
 キリスト教の布教が思うにまかせなかった聖ヤコブ(サンティアゴ)を励ますために、聖母マリアが舟に乗って現れたという地です。
 ここで念願の大西洋に沈む夕陽と対面しました。光の帯がわたしのいる岸辺までつながりそうでした。ここを進めば、西方浄土へと行けたのでしょうか。何度でもこの画像を見返してしまいます。

 午後8時を回ってから、アルベルゲを出て岸辺に向かいました、

 光の帯が延びてきました。

 カモメも見とれます。

 一斉に飛び立ちました。

 太陽の下部が欠け始めました。

 はるか彼方には、雲がたなびいていたのでしょうか。ちょっと霞み始めました。

 大西洋に落ちる瞬間は確認できませんでした。

 薄っすらと、薄っすらと、その光は消えていきました。

 静かになった海辺です。

フィステーラ岬は雲の中

【 paso a paso 3 2023/06/03-02 】

 「地の果て」という意味のスペイン語がフィステーラ(Fisterra)です。紀元前から中世初期まではフィステーラ岬が「世界の果て」だと考えられていました。
 サンティアゴ・デ・コンポステーラまでの巡礼を果たした人にとっては、さらに足を延ばす第2の終着地となっています。
 わたしは、もはやそこまで歩き続けれる気力はなく、路線バスで訪れました。

 サンティアゴのrenfeの駅の裏に移転してきたバス・ステーションです。

 まずは併設のきれいなカフェで朝食です。パンがまだきてません。

 フィステーラ行きのバスがやってきました。アナウンスの類は一切ありません。
 乗合の路線バスですが、ハイデッカーの豪華仕様です。

 料金は7.15€でした。

 2時間以上かかってフィステーラに到着です。

 予約していた町はずれのオステルにチェックインしました。

 昼飯を食べたあと、岬に向かいました。片道で4キロ以上ありました。

 フィステーラの港のレストラン街です。帰りは、ここで食べました。

 静かな浜辺です。この辺りでは青空も見えていたのですが、見る見るガスが出てきました。

 ちょっと肌寒いようでしたが、海に入っている人もいました。

 多くの人が歩いていました。
 マイカーや観光バスはこの先まで通行可能でした。でも歩くしかありませんでした。

 0キロのモホンまでやって来ました。

 灯台がガスに霞みます。

 見覚えがある柱でした。
 前回は、右の写真のようにヘンな日本語が書かれていました。

 青い大西洋が広がるはずですが、何も見えませんでした。

 足元を見下ろすと、わずかに波が打ち寄せていることを確認できただけです。

 辺りを見渡しました。

 この天候では、夕陽なんてとても見れるような状況ではありません。早々に退散しました。

大西洋の岬、フィステーラで食べる

【 paso a paso 3 2023/06/03 】

 サンティアゴ・デ・コンポステーラからさらに西へ90kmほど歩くと、大西洋に突き当たります。先端の岬の町がフィステーラです。
 わたしはさらに4日もかけて歩く気力が失せて、路線バスという安易な方法を選択しました。
 大西洋に沈む夕日を見て、おいしい海鮮が食べたかったのです。

 ナッハス(マテ貝)にホタテ、エビにアサリとムール貝といっぱいです。

 この新鮮さがたまりません。

 ビールも進みます。

 これで2500円ほど。大満足の夕食でした。

 こちらは2016年にフランス人の道を歩いた後、Kさんと一緒に食べた海鮮です。同じ店でした。
 もう一度、これが食べたかったのです。こちらの方が一段と豪華ですが。

 44€(2人分)と書かれている料理だたのでしょう。あまり価格も変わらずに健在でした。

 フィステーラの港に面した広場の店でいただきました。

 フィステーラの中心部からはちょっと離れたオステルに泊まりました。その近くにあったレストランで昼飯を食べました。パエージャ(パエリア)です。

 エビやイカなんかに混ざってナッハスが入っていました。

 いくつ食べてもうまいです。

  パエージャが自慢の店のようでした。

お薦めは 神学校アルベルゲの個室

【 paso a paso 3 2023/06/02-02 】

 サンティアゴ・デ・コンポステーラには、合わせて4泊しました。そのうち3泊がコチラでした。セミナリオ・メノールです。神学校だった立派な建物が、サンティアゴで最大規模のアルベルゲとなっています。
 キリスト教3大聖地とされる地です。訪れるのは巡礼者ばかりでなく、観光客も詰めかけます。国営五つ星のパラドールやもっと高級ホテルからピンキリです。
 で、キリのこちらの個室が、わたしが薦めるナンバー・ワンです。

 大聖堂から下ってきて、もう一度、丘を登ったところにあります。

 男女同室のドミトリーが173ベッド、個室が81もあります。この日はそれでも「満室」の表示が出ていました。

 レセプションで受付を済ませ、階段を上がります。
 部屋は2、3階にあります。

 この日は個室が確保できずにドミトリーです。
 それでもむき出しの2段ベッドがずらりと並んでいる公営アルベルゲと比べると、格段にゆったりとしています。
 平ベッドの間隔は広く、それぞれに鍵付きのロッカーがあります。電源プラグもあります。スマホなどの充電には、これが欠かせません。
 トイレやシャワーは共同です。 

 これで19€です。チェックイン時にベッド番号まで指定されます。

 別の日は個室でした。
 小さな簡素な部屋ですが、これで十分です。トイレやシャワーは共同です。

 窓を開ければ、すがすがしいです。

 これで22€。ドミトリーと3€しか違いません。
 予約で個室が取れれば、こちらがお薦めです。価格は、シーズン、曜日によって変動するようです。

 地下には、広い食堂と売店があります。
 ここに行けば、数少ない日本人と会えるチャンスも高いです。

 玄関を出ると、大聖堂を眺めることができます。

 セミナリオ・メノールには、日本語のHPもあり、そこから宿泊予約をすることもできます。
 前回の巡礼でも泊まりました。昔と比べると、ちょっと商業主義に走りすぎているといった声も聞こえます。それも時代の流れでしょう。