(9) 賤ケ岳-菅浦 (03/10/05)
(水無瀬-JR山崎-長浜-木ノ本-)近江山梨子-飯浦-藤ガ崎-塩津神社-塩津浜-月出-月出展望所-つつじ平野営場-須賀神社-菅浦(-JR永原-近江今津-水無瀬)
距離=約15キロ、総歩数=29,200歩
8:25
山崎-木ノ本間のJR運賃は1890円。琵琶湖周歩の旅では最高額となる。
山崎駅の自動券売機には運賃表示がなく、初めて駅員に行先を告げて購入する。「旅に出る」という気分だ。
10:20
新快速が長浜に着くと、観光客がドッツと降りてしまった。ものすごい数だ。みんなが「黒壁」を訪れるのだ。
近江今津行きに乗り換える。特急寝台車を改造した車両で座席が大きく、ベッドの名残が窓の上にある。交・直流の両区間を走るため、こんなヘンな車両が走っているのか…。
10:21
長浜の次は、全国で「虎」がつく駅はここだけという虎姫。
「阪神V」の記念入場券が話題になっている。途中下車したかったが、ダイヤをみればとても無理。
10:31
JR木ノ本駅の袴線橋から賤ケ岳(中央)を眺める。いい天気だ。
10:50
湖国バスに乗って賤ケ岳トンネルを抜けると、前回の終点「近江山梨子」。
バスはきょうの目的地の「菅浦」行き。たったひとりの乗客を降ろす運転手は「どこを歩くんですか?」と聞く。「はい、一日かけて後を追います」
10:50
あの岬の先端に菅浦はある。その先に竹生島が浮かんでいる。
前回から2週間もたっていないが、すっかり秋の空になっている。
11:04
飯浦の奥琵琶湖ドライブイン。竹生島から観光船が戻ってくる。
ドライブに、ツーリングに最高の季節だ。バイクもズラリと並んでいる。
11:09
藤ガ崎から振り返る。中央の海岸沿いに賤ケ岳トンネルの出口が見えている。その左上が賤ケ岳の山頂。
大きな琵琶湖だが、このあたりでは対岸の様子がよく見える。
11:25
西浅井町(にしあざいちょう)に入る。大津市、草津市、守山市…。いくつめの市・町だろうか?
11:29
道路脇のいつもの看板。遂に左回りに歩いてきた瀬田唐橋からの距離(写真右)が、これから歩く距離(同左)を上回る。旅も半ばを過ぎる。
11:40
湖畔の道をショートカットして塩津神社に着く。
11:45
琵琶湖の最北端まで来た。
「味鎌の塩津を指して漕ぐ船の名は告りてしお逢わざらめやも」(万葉集)
塩津浜は古来から湖上交通の要地で、京畿と北国を結ぶ旅人や物資の集積地としてにぎわったという。
12:14
日本全国、どこにでもありそうなコンビニだが、今回のコースではJR木ノ本駅からJR永原駅まで、駅前を含めてついにひとつもお目にかからなかった。
国道沿いに1軒だけあったラーメン店で焼きそば定食を食べる。
12:16
ムシロに干された大豆。秋の陽をいっぱいに浴びて、乾燥した鞘から「プチッ、プチッ」とマメが音を立てて飛び出している。
一粒ちょうだいして口に入れてみる。お天道さんの恵みを十分にすったマメは、それだけで甘さが感じられる。
12:37
クルマはほとんど走ってこない湖岸の道を、月出の集落を目指す。
道端に続く彼岸花は、さすがに色あせている。
12:53
里の秋-。
柿がたわわに実をつけている。
12:55
月出の集落から一気のに上り坂になる。
振り返ると、秋桜が風に揺れている。
13:12
月出展望所から見下ろす琵琶湖。
湖岸を右手から歩いてきた。賤ケ岳の向こうには伊吹山が。
13:23
奥琵琶湖パークウェーと平行して「近江湖辺の道」は続いている。
アップダウンの連続で、歩き応えがある。
14:39
「クマ出没、注意!」の看板があちこちにある。
ちょっと気にして歩いていると、お地蔵さんを祀る小さな祠に出合う。
15:14
急坂を下りると突然、きれいに掃き清められた須賀神社の参道に出る。
15:19
菅浦の浜。
ここも古くから琵琶湖の水運を担う漁村だった。
15:29
大きな銀杏の木が目印になっている「菅浦」の停留所から、木ノ本行きのバスに乗り込む。
1台の同じバスが片道1時間をかけて、日に何往復かするという。
15:47
バスは次回のコースを下見させてくれるように走りJR永原駅へ。
予定通りのゴールとなったが、ログハウス風の駅舎の中にも、あたりを見渡しても、缶ビールは売っていない、ああ…。