スペインのサンティアゴ巡礼路800キロを独り歩いたのは、3年も前のことです。その時、同じ道を歩いていた「リタイア3人組」のひとり、Kさんが実家のある金沢のひがし茶屋街に近い祖母宅をリニューアルして始めた「カフェくわじま」を訪ねました。
なつかしカミーノの思い出で盛り上がりました。
「くわじまスペシャル」ともいうべき手料理の数々でもてなしていただきました。
金沢では「ガンド」と呼ぶ、ブリの幼魚の分厚い刺身です。石川、富山地方では「コゾクラ(ツバイソ)→フクラギ→ガンド→ブリ」と成長すそうです。関西ではメジロ、関東ではワラサです。脂がたっぷりとのっていました。

バイ貝は、昼に訪れた近江町市場にたくさん並んでいました。

シコシコといい味です。

ノドグロは、日本海を代表する人気の魚になったようです。

これがこの日のコースメニューです。カフェは午後は休業して、これだけを独りで用意してくださいました。

ドジョウの蒲焼きからメギスのフライ、えびすと呼ぶ卵を寒天で固めたデザートまで、もう満腹です。
途中で、わたしのカメラがバッテリー切れして、以後はスマホで撮影しました。いくつかの料理は撮り忘れていました。

6月2日のことです。クルマで金沢に向かい、昼前に到着しました。予約していたホテルの駐車場に車を預けて、近江町市場や主計町などをブラブラしました。
東山にあるカフェくわじまは、FaceBookで開設以来、おなじみになっているたたずまいでした。

「人生の楽園」というテレビ番組にも登場しました。
リタイア後の男の生き方のモデルでのようで、真似はできませんが、うらやましくもあります。

カミーノの看板がかかっています。
似顔絵を描くのがうまく、歓迎の絵が出てました。わが奥さまは想像で描かれていて、「ちょっと髪の毛が長いですね!」。

古い民家がきれいに残っています。
「花嫁のれん」は、おねえさんのものです。嫁入りするときは、加賀友禅のこの暖簾をくぐって家を出たそうです。

少し前まで米国人夫婦がコーヒーを飲んでいた居間でくつろぎました。

蓄音機が飾られていました。

わたしはコミックのことはわかりません。つげ義春って、マニアにはたまらないようです。

おじいさんの古時計が、ちょっと遅れた時を刻んでいました。

iPodでサラサラと似顔絵を描くのがお上手です。
スペイン以来、二度目の似顔を描いてもらいました。

ああ、もう一度、サンティアゴ巡礼を旅したい。そんな思いを強くした、ビールもワインもおいしい夜でした。
カフェ くわじま
金沢市東山1-21-3