食べた、飲んだ~サンティアゴ巡礼42食

 わたしの2回目のサンティアゴ巡礼。フランス人の道を45日かけて旅した「食」の記憶を、42枚の写真でまとめました。


 プロローグ1日目=2016/8/23
 バルセロナの夜。ホテル近くのバルでピンチョスをつまんだ。

 プロ2日目=8/24
 スタート前夜のサン・ジャン・ピエ・ド・ポー。昼食にパンプローナでステーキ定食を食べていたので、簡単にカルボナーラとビール。

 1日目=8/25
 ピレネーを越えた日。サン・ジャンのスペイン門を抜けたところのパン屋で、昼飯のためにクロワッサンと果物を買った。桃かと思ってかぶりついた。ちょっと違ったが、乾いたノドにうまかった。
 夕食はロンセスバージェスの修道院アルベルゲで予約。パスタと魚料理。

 2日目=8/26
 ズブリのアルベルゲで初めての巡礼定食。サラダ、スープ、ポークリブとあと1品。ワインもついて13eur。

 3日目=8/27
 前夜の食事代には朝食も含まれていた。パンとコーヒー、ジュース、ケーキやヨーグルト、シリアルもある豪華版。
 この日はアルガ川に沿ってブルラーダまで。暑い1日だった。途中で飲んだオレンジジュース、到着して飲んだビールが最高。

 4日目=8/28
 パンプローナで休養のはずがシスール・メノールまで。昼飯はトマト・スパゲティとビール、パンまでついて6eur。
 夕食は10eurの巡礼定食。ワイン込みだが、「白」はなかった。

 5日目=8/29
 ぺルドン峠を越えてプエンタ・ラ・レイナへ。
 夕食は簡単にタパスで。カウンターでコレとアレと指さすだけ。

 6日目=8/30
 エステージャの広場のバルで巡礼定食。レンズ豆のスープに、マグロステーキ(?)。デザート、もちろんワインもついて15eurはお値打ち。

 7日目=8/31
 ロス・アルコスまでやけくそに続いて道。
 到着ビールと生ハムのボガティージョが楽しみ。この組み合わせが最もポピュラーな昼ご飯。夕食はお決まりの巡礼定食。

 8日目=9/01
 ログローニョといえばピンチョス。なかでもシャンピリオン(マッシュルーム)のピンチョスとリオハ・ワインで最高の贅沢。これで1.8eur(約200円)。あとはバルのはしご。

 9日目=9/02
 ナヘラまでも30キロ。干上がった後のサングリア。周りのおっちゃんもみんな飲んでいた。独りなのに、どういうわけかストローが2本。ビミョー!

 10日目=9/03
 サント・ドミンゴ・デ・カルサダに到着。よく冷えたガスパチョで一息いれた。
 夜は巡礼定食もちょっと飽きて単品のローストビーフ、9eur。ビールも飲んでいるので、あまりお得な選択ではない。
 

 11日目=9/04
 ベロラードのにぎやかなバルで昼飯。隣の坊やがおいしそうに食べていたので、「あれ、ちょうだい」。エビのフライだった。ビールはスペイン産のMahou(マオー)。
 夕食はアルベルゲでみんなでテーブルを囲むコミュニティー・ディナー。ワインがついていなかったので頼むと、ボトルで5eur。飲み切れないので、前に座っていたプサンのLくんにサービスした。

 12日目=9/05
 オカの山を越えてサン・ファン・オルテガまで。修道院アルベルゲは、ソパ・デ・アホ(ニンニク・スープ)をふるまってくれることで有名。ちょっと期待したが、空振りに終わった。

 13日目=9/06
 久しぶりの大都会、ブルゴスへ。1日の休養を予定していたので、のんびりと夕食に。
 ブルゴス名物のモルシーリャが評判の店に。豚の腸に血液や米なんかを詰め込んだソーセージ。うまかった。

 14日目=9/07
 停滞のつもりが、時間を持て余してタルダホスまで歩いてしまった。
 ホテル兼アルベルゲの巡礼定食(10eur)に添えられていたフライドポテトが、ちょっと細くてカリッと上がっていて、この旅で最高。

 15日目=9/08
 メセタを越えて先を行ったはずの日本人仲間とカストロヘリスで合流。みんなで自炊した。
 S氏が炊いてくれた銀シャリが、懐かしい味だった。

 16日目=9/09
 運河沿いの巡礼路をフロミスタへ。ちょっと遅くなった昼飯は3人の豪華版だったので、夕食は簡単にカップラーメンと缶ビール。
 味の素フーズ関連会社の製品で、スープはコンソメの素の味だった。

 17日目=9/10
 カリオン・デ・ロス・コンデスで、独りではなかなか頼みにくいメニューに初挑戦。パエージャだ。おいしかったが、これくらいなら自分で作れるかも。

 18日目=9/11
 テラディージョス・デ・ロス・テンプラリオスのアルベルゲには、こぎれいな食堂があった。10eurの巡礼定食ででてきたソパ・デ・アホが絶品スープだった。
 2品目も、プリメロからスパゲティ・ボロネーゼを選んだ。こういう選択も可能。

 19日目=9/12
 ベルシノス・デル・レアル・カミーノに1つしかないレストランは、7時を回っても開く気配がなかった。しびれを切らして、スーパーメルカド、といっても町の何でも屋といった風情の店でレトルトのペンネ・ボロネーゼと缶ビールを買ってアルベルゲに戻った。
 パッケージをみれば万国共通の絵で、電子レンジでチンをする調理法が描かれていた。

 20日目=9/13
 雨を避けて早めにチェック・インしたレリエゴスのアルベルゲ。巡礼定食のスープには顆粒状のパスタが沈んでいた。わたしは、これまでお目にかかったことがなかったが、レオンのスーパーには並んでいた。

 21日目=9/14
 レオンに着いた。大聖堂の前は寒風が吹いていた。温まろうとカフェに入り頼んだのはホットチョコレートとチュロスのセット、3.1eur。甘いチョコレートがうれしかった。
 雨の夜は、ハモン(生ハム)で1パイ、ソーセージらしきので白を1パイ、締めは大失敗のラーメン。

 22日目=9/15
 レオンでのんびりとした1日。ゆっくりと寝て、オステルで込みの朝食。パンとコーヒーだけだったが、気さくなお母ちゃんのサーブで満足。
 夕食の巡礼定食は見事にハズレだった。観光客の多い大都会ではこんなこともある。

 23日目=9/16
 午前6~7時ごろに歩き始め、最初に開いていたバルで朝食をとるのが日課。コーヒーとクロワッサンで2~3eur。フォークがお決まりのように突き刺さっていた。
 夕食はリタイア3人組で巡礼定食を囲んだ。それぞれが違った一品を頼み、シェアした。

 24日目=9/17
 アストルガへの道。ドナティーボ(寄付)の休憩所があった。よく冷えたスイカを1切れいただいた。
 夕食は広場のバルで巡礼定食。

 25日目=9/18
 ファンセバオンはアルベルゲ数軒とオスタル1軒があるだけ。それでも巡礼者が増えて、廃村が復活した。
 アルベルゲのコミュニティーディナーは、ご飯の上に煮込んだ野菜が盛られていた。

 26日目=9/19
 鉄の十字架を越えてポンフェラーダへ。1房いただいたブドウが甘かった。久しぶりにバスタブ付き風呂に入りたくて、ホテル泊。
 昼飯は、海鮮サラダに到着ビール。

 27日目=9/20
 ペレへの小さなアルベルゲ泊。村唯一のレストランは同じ経営で、クレデンシャル(巡礼証明書)にスタンプを押してくれた姉ちゃんがサービスしてくれた。
 焼き鳥2本に付け合わせといった感じ。ワインのデキャンターは陶器。

 28日目=9/21
 オ・セブレイロの峠道を、痛い足をひきづって登った。
 近くのバルに一番乗りして、巡礼定食は10eur。メーンはボイルドハムに赤ピーマン。 

 29日目=9/22
 トリアカステーラのアルベルゲの隣がスーパーメルカド。レトルトのパスタとオイルサーディンなんかを買ってきてお手軽に済ませた。
 どちらもトマト味だったので、ペンネの上にサーディンをばさり。これがなかなかいけた。

 30日=9/23
 あと100キロほどのサリアまでやってきた。ここからは2度目となる。
 前回と同じバルで巡礼定食。イカリングは日本と同じ味。

 31日目=9/24
 左足が痛くて歩けず、休養日とした。
 夕刻、K氏と出会い、一緒に駅前のホテルレストランへ。目の前でそぎ切りしてくれたイベリコ豚のハモンが、これまでで一番おいしかった。

 32日目=9/25
 足は相変わらず痛かったが、ポルトマリンまで歩けて自信を回復。昼飯は、好物のアーリオ・オーリオ・ペペロンチーノ。オイル系パスタは珍しい。
 夕食は、よく顔を合わせていたコリアンくんが「一緒に食べますか」と誘ってくれた。インスタントラーメンとチャーハンがおもしろい組み合わせだった。

 33日目=9/26
 オムレツの具のようなものがパン生地に包まれて焼かれていた。おいしそうだたので、「それちょうだい」。
 パラス・デ・レイでの夕食は、前回、一番おいしかったおしゃれなバルで巡礼定食。
 

 34日目=9/27
 プルポで有名なメリデ。昼前だったが、通り過ぎることはできなかった。
 タコが柔らかい。白ワインは湯のみで飲む。ドブロクの雰囲気か。コリアンくんらも通りかかったので、呼び込んで乾杯。

 35日目=9/28
 聖地までもう少しのペドロウザまで。昼飯はハンバーガーにドイツ・ビール。ちょっと都会っぽくなってきた。
 夕食のバルもしゃれたインテリアだった。

 36日目=9/29
 最後の休憩はラバコージャのバル。シードラ(アップルワイン)を頼んだ。
 歓喜の丘に立った。あれがサンティアゴだ!

 37日目=9/30
 サンティアゴ・デ・コンポステーラに到着した。
 ロンセスバリャス以来、何度か出会ったリタイア3人組とあきさんとで祝杯をあげ、タパスを満喫した。


 エピローグ1日目=10/01
 最西端の地、フィステーラ、ムシアを巡るバスツアーに参加した。
 フィステーラ近くで食べた魚介の盛り合わせで、巡礼完遂の満足感も最高潮に。これで2人前、ワイン1本付きで合わせて40eurと、ちょと信じがたい安さ。

 エピ2日目=10/02
 大聖堂の横にあるパラドール(国営5つ星ホテル)は、1日3食各10人に無料で食事をふるまってくれる。朝食のパンはおいしかったが、あとはコーヒーだけ。スープくらいほしかった。
 最後の夜もタパスをつついた。

 エピ3日目=10/03
 LCCでバルセロナに飛んだ。サンジョセップ市場でまたも魚介盛り合わせ。やはりおいしかったが、お代はフィステーラの2倍ほどしてびっくり。ここは観光地だった。

 おいしいものを食べ、飲んだ40日間だった。それでも量はしれていた。よくあれだけでもったもんもだと思うほど少食でもあった。旅から帰ると、体重が3キロほど減っていた。摂取カロリーよりも消費カロリーが多かったことが証明された。

(2017/01/30)