ユキモチソウが見たくて、高槻市郊外の「神峰山の森自然園」まで車を走らせました。ポンポン山登山の起点のひとつ、神峯山寺(かぶさんじ)の仁王門を通り過ぎたすぐの斜面にいろんな野草が咲いています。
今年の春の花は、いずれも早くに開花したようです。「ユキモチソウはもう終わったかな」と、入り口辺りを清掃していた係員さん。遊歩道をひと巡りしてくると、「ありましたか? あそこならまだ咲いていたはず」と、遊歩道から外れた場所に連れていってくれました。ありました。
雪のような、柔らかい餅のような付属体があるので、ユキモチソウ(雪餅草)と呼びます。初めて見ました。マシュマロのようでもありますが、食べたらたいへん、有毒です。
ユキモチソウはサトイモ科テンナンショウ属の多年草です。世界的に見ても日本の三重、奈良、四国の限られた地域に自生するだけだそうです。
付属体から甘い匂いを発して虫を呼びこんで、花粉の授精をさせるのだそうです。
こちらは、同じサトイモ科テンナンショウ属のムサシアブミでしょうか。仏炎苞と呼ばれる花の形が、武蔵の国でつくられた鐙(あぶみ)に似ていることから武蔵鐙と呼ばれるようになったそうです。
花の先端から長い弦のようなものが伸びているのはウラシマソウでしょう。名前の起源は、浦島太郎が持っている釣り竿の釣り糸に見たてたからといわれます。
いずれも絶妙なネーミングです。
ヒメシャガです。シャガよりは小ぶりで、紫色が鮮やかです。
ミヤマヨメナは春に咲く野菊です。園芸種がミヤコワスレ(都忘れ)です。
タツナミソウです。同じ向きに花を咲かせる姿が波頭の文様を思わせることから、立浪草となりました。
ニッコウキスゲが早くも咲いていました。辺りには、蕾がいっぱいありました。
日本最初毘沙門天 根本山 神峯山寺 寶塔院
高槻市原3301-1
072-688-0788