西山古道から天王山、大山崎山荘美術館へ

 天下分け目の天王山の麓にあるアサヒビール大山崎山荘美術館に行きました。といっても、いつもの山仲間と一緒です。京都西山の善峯寺から西山古道を柳谷観音へ。さらに天王山を越えて10キロ超も歩いての美術館への道のりです。
 あちこちで今年の紅葉を堪能することができました。

 西国第二十番札所の善峯寺です。平安時代中期に創建された由緒ある寺です。標高300㍍ほどの山の中腹にあります。京都市内を見下ろすように立つ立派な山門が赤や黄色の紅葉に映えてます。

 柳谷観音(楊谷寺)も、眼病平癒の祈願所として平安時代より眼病に悩む人々に信仰されてきました。こちらの紅葉も見事でした。

 大山崎山荘美術館のテラスでゆっくりとしました。すでに日射しはなくなってましたが、目の下が赤く染まっていました。


 【2019/11/21 10:10】
 JR向日町で待ち合わせて、阪急バスで善峯寺までやって来ました。ちょっと早く並んだので、なんとか座れましたがバスはすし詰め状態に。これほど込んだのは初めてです。団体バスもやってきて、この人の多さは何事かと思わせます。

 参道の急坂を登ると、紅葉が待ってました。

 釈迦岳の方角を眺めます。見事なグラデュエーションです。

 西山古道に入ると、静かな山道になりました。
 西山古道は善峯寺から柳谷観音、さらに麓の光明寺の西山三山を結ぶ古くからの巡礼道です。

 展望所から眺める善峯寺です。多くの伽藍が点在するのがよくわかります。

 よく整備された山道を気持ちよく歩きます。

 京青の森に近づくと、台風でなぎ倒された倒木の山でした。

 京青の森の三差路にあるクリンソウの群生地です。元気そうな株がこれから越年します。

 【11:25】
 大沢から登ってきた林道、釈迦岳から下ってきた登山道との十字路です。これから進む西山古道にゲートがあり、何やら張り紙が。通行止めかと思ったら、「通行可能」と書かれてました。人騒がせな!!

 右手にはベニーカントリークラブの芝生が広がっています。池に流れ込む小川の上は、見事な紅葉です。

 急坂を一気に谷間まで下りました。

 柳谷観音までやって来ました。こちらの紅葉も素敵です。

 紅葉にレンズを向けている姿を、M子さんに写されました。

 それにしても赤いです。

 【12:24】
 柳谷観音に着きました。入山料(300円)を納めて境内に入りました。

 手水鉢をいっぱいの菊や柚子が覆ってます。

 休憩所を借りて昼食にしまいた。
 わたしの昼飯は、水無瀬の自宅近くの「CoCo BAKERY」で買ってきた「グラコロバーガー」と「ポテサラベーコン」です。2つで367円と、リーズナブルです。熱湯を注ぐだけの即席スープも、いい味でした。温かいものにホットするシーズンです。

 M子さん恒例のデザートは、柚子ジャムを焼き込んだケーキです。丸く砂糖で縁取りされているのがおしゃれです。

 空海(弘法大師)ゆかりの独鈷水(おこうずい)が、眼病平癒の水とされています。

 天王山への道を進みます。
 大雨の影響か、元の登山道は大きくえぐられています。

 【14:28】
 天王山の山頂です。昔と比べれば視界も開けてますが、あまりパッとしないことに変わりありません。

 せめては「天下分け目」の幟を広げます。

 【15:03】
 一気に急坂を下って大山崎山荘美術館に到着です。遠回りしましたが、ここが当初の目的地でした。

 紅葉が映える池に一条の光が差し込みます。

 木造3階建ての栖霞楼(白雲楼)です。山荘を立てた加賀正太郎が、この塔に登って山荘を設計したそうです。

 大山崎山荘美術館では「東山魁夷のスケッチ 欧州の古き町にて」が展示されています。
 ドイツやオーストリアの行ったことがある街角のスケッチもあって、惹きつけられました。

 ベランダで眼下の紅葉と三川合流を眺めつつ乾杯しました。これも楽しみに歩いてきました。

 お付き合い、お疲れさまでした。

 先ほどまで、向こうのベランダでくつろいでいました。

 美術館を出ると、JR山崎までの無料送迎バスがすぐにやって来ました。山道なら歩きますが、ビールをいただいた後でもあり、あっさりと車上となりました。