旅の写真 10日間 vol.4 ゲント

 ベルギーの古都、ゲントでは遊覧船からレイエ川に沿って建ち並ぶ壮麗なギルドハウスや鐘楼などを眺めました。
 ガイドさんは「トラムに乗ってモスコーにも行けるんですよ」と、橋の上を横切るトラムを指さしてしゃれていました。

 トイレが借りたくて入ったマクドナルドの窓からも、こんな眺めです。
 向こうにそびえる聖バーフ大聖堂には15世紀フランドル絵画の最高傑作といわれるヤン・ファン・エイク作の「神秘の子羊」がありますが、ミサ中で見ることはできませんでした。16世紀につくられた本格的なカリヨン(複数の釣り鐘からなる楽器)もあったようです。

 カリヨンの音を間近に聞いたのは、アントワープのノートルダム大聖堂でした。「フランダースの犬」のネロが憧れたルーベンスの3つの祭壇画が飾られていました。
 細い路地を縫うようにかわいいトラムも走っていました。

 馬車のパレードにはデン・ハーグで出会いました。アムステルダムから列車で1時間ほどのところです。
 その日は、年に1度の国王のパレードが行われていて、町は大混雑でした。おかげで、わざわざやって来たマウリッツハイス美術館は臨時休館でした。 

 フェルメールの名画「真珠の首飾りの少女」は、東京まで旅してきたときに出会ってました。もう一度、ゆっくりと会いたかったのです。

 フェルメールの絵画は37枚しか残っておらず、それが世界中に散らばっています。
 アムステルダム国立美術館にはそのうちの4点が、さりげなく並んでいました。フラッシュをたかなければ、カメラ撮影もOKでした。

 ウィーンの美術史美術館には「絵画芸術」が、あまたの作品の一つとして飾られています。
 「世界一きれい」といわれる美術館内のカフェでゆったりとしました。

 ベルリンの国立絵画館には2作品が所蔵されています。ところがお目当ての「真珠の首飾り」は見当たりませんでした。館員に尋ねると「東京に行っているわ」。

 ドレスデンのアルテマイスター絵画館は、ラファエロの「システィーナのマドンナ」で有名です。フェルメールの初期の作品「取り持ち女」はその後、大阪にもやってきました。

 絵画館の隣にはゼンパーオーパー(旧ドレスデン国立歌劇場)があります。ここでメンデルスゾーンのヴァイオリン・コンチェルト(メンコン)を聴きました。
 窓からは王宮やフラウエン教会(聖母教会)がよく見えました。黄色いトラムも風景に溶け込んでいました。