プロローグがあったから、エピローグもあります。カミーノの旅は終わったが、スペインの旅はもう少し続いた。
この日は、サンティアゴ・デ・コンポステーラからさらに西へ100kmほど。大西洋に面した地の果て、フィステーラ、ムシアへのバスツアーに加わって、青い海を見た。
「西方浄土」は仏教の世界だが、キリスト教徒は海の向こうに何を見たのか。
フィステーラに立つ「0.0km」のモホン。ここがサンティアゴ巡礼のスタート地点でもある。
巡礼で親しくなったリタイア3人組も、新たな人生の出発点に立った。
ああ、腹いっぱい。昼飯には最高の海鮮とワインを味わった。
大聖堂が朝日に燃えていた。
ツアーバスの待ち合わせ場所近くのカフェで朝食。
ツアーバスは、大型のハイデッカーだった。予約制だがほぼ満員。
午前9時30分出発、午後6時30分帰着という1日ツアーで料金は35€。
まずはムシアへ。「マリアさまの地 ムシア」
舟の聖母教会の名のごとく、内部は帆船やら漁船、軍艦まで模型の舟がいっぱいつりさげられていた。安全な航行を祈願した名残なのか。
次に向ったのがフィステーラ。「最西端の地 フィステーラ」
ここで巡礼者は、旅で汚れた衣服を燃やしすのが習わしだった。現在は禁止されていた。
わたしも、はるか大西洋の彼方を眺めた。
シトロエンが止まっていた。日本には輸入されていない「C2」がカップルで。
フィステーラ近くの漁港で昼食。同じ道を歩いてきたK氏とカンパーイ!
「地の果てで腹いっぱい 極上の魚介」
エビや貝が満載。
これで2人前40€。驚くことにフルボトルのワインが1本ついてきた。
滝がそのまま海にそそいでいた。
アイスクリームをかじった。
伝統のレース編みを実演していた。
針をとめて、複雑な模様を編む。
オレオとよばれる高床式の倉庫。これが最長のもの。
ネズミ返しがついている。
良い天気だった。スペイン北西の海岸なのに、まるで気分は地中海。
巡礼の旅のしめくくりは、もう自分の足では歩かない、他人任せのお気楽な1日だった。