京城勝覧を巡る 第十五日 江州東坂本にゆく道

 江戸時代の儒学者、貝原益軒が記した京ガイドツアー本「京城勝覧」に沿ったウォーキングは、びわ湖への道の2回が残っています。
 桜も咲いたことだしと、第十五日を歩きました。
 益軒は白川から山中を越えて坂本を目指します。帰途に小関越から山科に戻りますが、わたしは逆に山科からスタートしました。
 びわ湖疏水の桜は、まだ咲き始めでした。

 【2022/03/30 10:20】
 JR山科から歩き始めました。

 びわ湖疏水が流れていた散策路まで上がりました。疏水は、ずい分と高いところを流れています。

 東山自然緑地ウォーキング・ジョギングコースとして整備されています。

 四宮船溜は疏水を行き交う船が交差するよう広げられていました。開削当初の疏水は、歩いてきた道を流れていましたが、昭和になって諸羽トンネルのバイパスルートができました。

 日当たりの良い桜は満開です。

 一燈園の桜も見事です。

 春の山のうしろから烟が出だした
 自由律俳句の尾崎放哉もここで一時期、過ごしました。
 

 びわ湖第一疏水の第一トンネルの出口です。ポータル(抗口)の扁額には明治の元勲、山縣有朋の書で「廓其有容(かくとしてそれかたちあり)」とあります。

 15年も前に扁額を見て回ったことがあります。琵琶湖疏水の洞門石額  

 湖西道路の高架をくぐったところに立派な寺がありました。この横から小関越は始まります。

 疏水の第一坑門です。ここの50m直下を疏水は流れています。
 トンネルをつくるときに、中間近くのここに垂直抗を掘り、両端に向けて掘り進んだのです。

 汗ばむ陽気となりました。

 【11:13】
 小関越にはお地蔵さんが祀られていました。

 長等公園に向けて下ります。紅梅でしょうか。見事です。

 三橋節子美術館までやってきました。
 「湖の伝説」(梅原猛)のモデルとなった夭折の日本画家、三橋の「花折峠」などが展示されています。

 まだこのブログを始める前の2004年に歩いてびわ湖一周をしたときにやって来ています。
 その時に、「湖の伝説」を読んで20年と書いてます。それからさらに20年です。

 長等創作展示室 三橋節子美術館
 大津氏小関町1-1
 077-523-5101

 三井寺の前の長等神社です。
 ところが、三井寺に桜が咲き誇っている様子はうかがえません。またの機会ということで、門前を素通りしました。

 疏水の第一トンネルの入り口です。

 蹴上まで遊覧船が運航しているようです。桜の下を流れ下るのは素晴らしいでしょう。

 取水口付近の桜は、まだまばらです。

 京阪石坂線の三井寺です。ここから坂本までワープしました。

 坂本で昼飯を食べて、表参道を歩きました。

 京城勝覧のこの日の目的地、日吉大社までやってきました。ところが、ここもまだ桜には早かったようです。ほとんど人気のない淋しさに、わたしもUターンしました。

 【13:59】
 びわ湖へと続く参道を下り、JR比叡山坂本から帰途につきました。