堺のホールで音楽会でした。その前に軽く腹を満たしました。
創業は元禄8(1695)年。八代将軍吉宗のころという老舗そば屋です。そんなことより、わたしは勤めていた大阪・桜橋の新聞社の隣にあった「ちく満(ちくま)」のそばをもう一度、食べてみたかったのです。
「せいろそば」という名で、蒸しあげて湯気の立ったそばを、濃い目の醤油味の、しっかりとだしの効いた汁でいただきます。
この味です。腰はなく、ふにゃりとした麺が、喉を滑ります。
1.5斤の斤は、尺貫法の重さの単位で、1斤が160匁(600㌘)です。パスタの1人前が80㌘とすると、乾燥重量との差があるにしてもちょっと違いすぎるような気はします。それはともかく、1.5人分としてもペロリでした。
生卵を割り、薬味の葱とわさびをいれ、徳利に入った熱々の出汁を注ぎます。
せいろそばは、重ねて運ばれてきました。
仕上げにそば湯もいただきました。ちょっと濃い目の出汁がいい口直しになりました。
広い座敷です。
時間が中途半端だったのか、客はわたしたちだけでした。
メニューはいたってシンプル。正味はせいろそばだけです。
わたしは、桜橋の店(支店だったと思いますが、正確な関係はわかりません)で好きだった「鴨なんば」も食べてみたかったです。
店の裏が大きな蕎麦工場です。現在は改装工事中でした。
目の前が千利休の屋敷跡です。
ちく満
072-232-0093
堺市堺区宿院町西1-1-16