またも京都一周トレイル その4 比叡山・横川のキタヤマオウレン

 「またも京都一周トレイル」の4回目は、比叡山から大原まで12キロほどを歩きました。
 トレイルは奥比叡の横高山、水井山を越えて行きます。でもきょうは、トレイルを外れて横川中堂、元三大師堂へ向かう元三大師道を進みました。
 きょう5日は啓蟄でした。草花も芽吹いてきます。
 横川あたりにスプリング・エフェメラル(春の妖精)のキタヤマオウレンが咲き始めているはずでした。
 米粒のようなつぼみが膨らんで、直径5ミリほどの白い可憐な花が開いていました。さらに歩を進めると、1センチほどに大きく開いたのも。カメラを構えるのも忙しながら、大満足でした。

 キタヤマオウレン(北山黄連)はキンポウゲ科オウレン属の常緑の多年草です。バイカオウレン(梅花黄連)の近縁と考えられてますが、2011年に新種として発表されたました。本州の日本海側(岐阜県、福井県、滋賀県、京都府)の山地の林内に生えていて、比叡山はその南限のようです。

 バイカオウレンとの違いは、先端が黄色い花弁舷部の形状だそうです。
 キタヤマオウレンの花弁舷部は、やや縦長の楕円形で、花の中心方向が開口したひしゃくのような形状となっています。バイカオウレンは、ほぼ円形でそうです。

 妹の生長を待っているお姉ちゃんといったところでしょうか。

 こちらはツインズです。

 あちこちにつぼみが。

 一斉に咲いたら、あたりが白くなるのでしょう。


 【2023/03/05】
 坂本ケーブルの麓の駅、ケーブル坂本です。きょうは運転しています。

 切符売り場で、なんと「浅茅生(あさじお)」を売ってました。大津の銘酒です。1カップを昼飯用に買ってしまいました。

 ケーブル延暦寺まで登ってきました。きょうは視界がイマイチで、びわ湖大橋すら確認するのがたいへんです。

 【09:45】
 ケーブル延暦寺をスタートしました。

 根本中道を横目にします。

 京都一周トレイルの道標「北山6」です。10日前にここをゴールとしたときは、真っ白い雪の中でした。

 今はトレイルの北山コースとして知られていますが、元三大師道という参詣道です。

 お地蔵さんがズラリと並んでいます。足早のおじさんに追い抜かされました。

 ひときわそびえる杉の巨木が見えてきました。

 玉体杉です。
 ここは比叡山の千日回峰行のルートです。行者は、ここでだけ腰かけることができます。

 目の前に京都市街が広がります。真ん中が御所(京都御苑)です。

 トレイルはここからまっすぐ横高山への登りとなります。

 わたしは右の元三大師道へ進みます。

 横川を前に、山道の表情が変わってきました。そろそろキタヤマオウレンとのご対面かと、辺りに目を凝らしてゆっくりと歩きました。

 見つけました。

 【11:55】
 ゆっくりと歩を進めながらカメラを撮り続けて、横川中堂までやって来ました。
 このルートは、わたしが中学生だった時にワンダーフォーゲル部の仲間と歩いたことがありました。

 朱塗りが美しい横川中堂です。
 中堂から鐘楼に通じる参道の脇にも、キタヤマオウレンがたくさん咲いていました。

 石仏の脇、木の根っこに白い点のように見えるのがキタヤマオウレンの花です。

 元三大師堂に参りました。まだ雪が残っていました。

 ここはおみくじの発祥地だそうです。

 奥比叡ドライブウェーを走るバス(運休中)の停留所のベンチを借りて昼飯にしました。
 JR比叡山坂本の駅近くのコンビニで買ってきました。

 「塩麹仕立ての焼さば御飯」です。素材がわかるこんなのが一番です。

 山専ボトルから湯を注いだ豚汁です。具もたっぷりでした。

 ワンカップの浅茅生を取り出しました。でも清酒は飲みつけていません。これからの山道が千鳥足となったらたいへんなので、ここは自重しました。

 仰木峠までのルートは京都一周ではなく、比叡比良トレイルの一部です。

 谷底まで急降下です。東海自然歩道でもあり、しっかりと整備された跡は残ってます。それでも階段の落差が激しかったです。

 登り返しも急で疲れました。

 水井山を越えてきた一周トレイルと合流しました。
 わたしは左の階段ルートから降りてきました。水井山は右です。

 仰木峠に到着です。
 大原と滋賀の仰木を結ぶ昔からの道です。

 気持ちよい樹林帯を下ります。

 京都一周トレイルは、ここから左折して急坂を大原の戸寺に下ります。
 きょうは直進して東海自然歩道を下りました。

 大原の里に下りてきました。

 【14:25】
 野村別れできょうのゴールとしました。
 京都バスに国際会議場まで、地下鉄、阪急と乗り継いで帰宅しました。