日本食が恋しくて 「日本橋」で親子丼

 旅も10日を過ぎて、さすがに日本食が恋しくなります。ウィーンでは「天満屋」という日本食レストランでお世話になってましたが、閉店してもうありません。「雲海」は高級すぎてお呼びではないですが、手ごろな「日本橋」という店がオペラ座近くにあります。
 待望の「親子丼」です。おお、うまい。日本と同じ味です。温かい豆腐の味噌汁もこれがなくてはいけません。思い出して七味も振りかけました。
 ボリュームだけは現地仕様で、食べきれないくらいです。

 小鉢はサケです。

 奥さまは「日本橋うどんセット」です。こちらには好物のいなりがついてます。1個、いただきました。

 醤油の味から離れられないニッポン人です。
 このほっこりとした満腹感は、やはり日本食です。

 お茶も有料です。

 メニューは、高級会席からすき焼き、寿司までいろいろ。このページが庶民価格です。

 テーブルでいただきました。横には和室もあり、7時を過ぎるとスーツ姿の日本人ビジネスマン風が次々とやってきました。現地駐在員が接待に使っているのでしょう。

 オペラ座近くのリンクのちょと外側にあります。隣は有名な日本人向けの土産屋です。向こうにシュテファン大聖堂の尖塔も見えます。

 Japanisches Restaurant NihonBashi
 Kärntner Str. 44, 1010 Wien

ウィーン アパートメントホテルでご飯にほっこり

 ウィーンにやってきました。1週間ほど滞在します。
 奥さまが友達に薦めてもらったアパートメントホテルにチェックインしました。調理設備も整った長期滞在者用の広々としたホテルです。
 さっそく電子レンジを使って、持ってきた「サトウのご飯」を温めます。塩昆布もちょっとケチケチしながら振りかけます。フリーズドライの味噌汁もあって、最高の夕食です。

 KLMでアムステルダムまで隣の席だった、イタリアの斜塔で有名なピサの研究施設に戻るという京大卒の数学者の若ものとは、合唱から料理まであれこれと話がはずみ、退屈しませんでした。その話からさっそく実践したのが、生ハム巻きです。「生ハムって、ちょっと塩気があって、日本のノリみたいなものですよ。白米、炊いて、これで包めばサイコーですよ」
 なるほど、うまい!

 窓の下はリンクです。昔の城壁を取り除いた後に造られた環状道路です。まだトラムも走ってきません。

 午前4時のシュテファン大聖堂です。4回目の再会です。

二度寝して、ぐっすりと休みました。午前7時のウィーンです。
 シュテファン大聖堂から王宮までが見渡せます。

 映画「第三の男」で有名なプラーターの観覧車も見えます。

 ホテル最上階(9階)の大きな部屋です。ただしシャワーしかないのが難点です。バスタブのある部屋に代えてもらうことになっています。この眺めも、今日限りです。

金沢の夜 カミーノ仲間との再会と満腹

 スペインのサンティアゴ巡礼路800キロを独り歩いたのは、3年も前のことです。その時、同じ道を歩いていた「リタイア3人組」のひとり、Kさんが実家のある金沢のひがし茶屋街に近い祖母宅をリニューアルして始めた「カフェくわじま」を訪ねました。
 なつかしカミーノの思い出で盛り上がりました。
 「くわじまスペシャル」ともいうべき手料理の数々でもてなしていただきました。
 金沢では「ガンド」と呼ぶ、ブリの幼魚の分厚い刺身です。石川、富山地方では「コゾクラ(ツバイソ)→フクラギ→ガンド→ブリ」と成長すそうです。関西ではメジロ、関東ではワラサです。脂がたっぷりとのっていました。

 バイ貝は、昼に訪れた近江町市場にたくさん並んでいました。

 シコシコといい味です。

 ノドグロは、日本海を代表する人気の魚になったようです。

 これがこの日のコースメニューです。カフェは午後は休業して、これだけを独りで用意してくださいました。

 ドジョウの蒲焼きからメギスのフライ、えびすと呼ぶ卵を寒天で固めたデザートまで、もう満腹です。
 途中で、わたしのカメラがバッテリー切れして、以後はスマホで撮影しました。いくつかの料理は撮り忘れていました。

 6月2日のことです。クルマで金沢に向かい、昼前に到着しました。予約していたホテルの駐車場に車を預けて、近江町市場や主計町などをブラブラしました。
 東山にあるカフェくわじまは、FaceBookで開設以来、おなじみになっているたたずまいでした。

 「人生の楽園」というテレビ番組にも登場しました。
 リタイア後の男の生き方のモデルでのようで、真似はできませんが、うらやましくもあります。

 カミーノの看板がかかっています。
 似顔絵を描くのがうまく、歓迎の絵が出てました。わが奥さまは想像で描かれていて、「ちょっと髪の毛が長いですね!」。

 古い民家がきれいに残っています。
 「花嫁のれん」は、おねえさんのものです。嫁入りするときは、加賀友禅のこの暖簾をくぐって家を出たそうです。

 少し前まで米国人夫婦がコーヒーを飲んでいた居間でくつろぎました。

 蓄音機が飾られていました。

 わたしはコミックのことはわかりません。つげ義春って、マニアにはたまらないようです。

 おじいさんの古時計が、ちょっと遅れた時を刻んでいました。

 iPodでサラサラと似顔絵を描くのがお上手です。
 スペイン以来、二度目の似顔を描いてもらいました。

 ああ、もう一度、サンティアゴ巡礼を旅したい。そんな思いを強くした、ビールもワインもおいしい夜でした。

 カフェ くわじま
 金沢市東山1-21-3

自分でつくる ローストビーフ~2019

 大晦日恒例のローストビーフをつくりました。重箱に入れるのを待たずに、早々にいただきました。
 ことしも好物のパスタやいろんな料理をつくってきました。締めの一品も、上々の出来でした。

 包丁を入れる緊張の一瞬でした。いい色に仕上がっていて、ひと安心でした。

 低温調理によるローストビーフのレシピの覚書です。
 生協で宅配されてきた牛肉ブロックです。
 重さは529gでした。この重量の93%は491gです。これが熱を加える時間の目安となります。
 全面にオリーブオイルを塗りました。
 オーブンは120度の低温で焼きます。片面を18分焼いて、ひっくり返してさらに18分焼きました。重量を量ると502gでした。まだ焼き足りないので、2分ずつ追加すると、493gになりました。これでOKでした。
 表面に塩、胡椒をしました。
 フライパンで全面に軽く焼き色を付けました。 
 アルミフォイルに包んで完成でした。 

 大晦日パーティーは、2人の孫娘を中心に娘、息子夫婦ら8人で囲みました。
 鴨鍋の鍋奉行は娘婿で、ネギは焼いてくださいと適切な指示がありました。

 みんなでにぎやかに食べれば、おいしくないはずがありません。

 仕上げは蕎麦を入れて、早くも晦日蕎麦でした。

 今年も『「どたぐつ」をはいて・・・』にお付き合いくださり、ありがとうございました。

播州赤穂 「一粋」の穴重と、「ル・ポン国際音楽祭」

 ベルリン・フィルハーモニーのコンサート・マスターでバイオリニストの樫本大進が音楽監督をつとめる「ル・ポン国際音楽祭2018 赤穂・姫路」のオープニング・コンサートを聴きに、播州赤穂まで出かけました。
 その前に食べた夕飯です。赤穂義士(浪士?)で有名な赤穂城のすぐ近くにある「一粋」です。午後5時の開店を待って飛び込みました。「当店一押し」という「特撰 穴重」(1480円)です。
 焼きアナゴが表面を覆っています。焼く前に蒸してもあるのか、柔らかいです。ご飯にはタレがしみ込んでいますが、アナゴは白焼きに近いような感じです。山椒も効いてます。ワサビを載せると、これまたグッとアナゴの味が引き立ちました。

 暑い1日でした。赤穂城の辺りをちょっと散歩すると、汗をかくほどでした。音楽会の前でしたが、良く冷えたのがたまりませんでした。肉とコンニャクをピリ辛に煮たのが、付け出しで出てきました。アナゴが焼けるのをゆっくりと待ちました。

 昼は、丼物、夜は居酒屋メニューが中心のようでした。

 一粋
 0791-45-2488
 兵庫県赤穂市加里屋南2-8

 目の前が赤穂城でした。

 赤穂市文化会館ハーモニーホールが会場でした。地方都市によくある多目的ホールかと思っていると、クラシック向けのコンサートホールでした。
 座席は最後尾と最悪でしたが、小さな楽器の音がきれいに響いてきました。

 赤穂市に小さいときに暮らしたことがある樫本の「気軽に楽しめる、演奏者と聴衆の距離の近い演奏会を」という提案で2012年に始まった音楽祭です。
 この日のチケットもたったの1000円と低料金ということもあって大人気でした。
 発売当日に、自宅近くのコンビニの端末でチケットぴあにアクセスして待機。スマホの時計とにらめっこして、発売開始と同時に購入ボタンを押しました。購入はできましたが、最後尾でした。すぐにもう一度、購入手続きをしてみましたが、売り切れになっていました。
 姫路城二の丸や書写山圓教寺の特設会場でも開かれます。

 この日の演奏では、ドヴィエンヌという知らない作曲家の「バス―ン四重奏曲」が素晴らしかったです。バス―ンという、あまりソロで聴く機会がない低くて丸い響きと、樫本の繊細なバイオリンの掛け合いに引き込まれました。
 樫本のバイオリンを生の音で聴くのは、ベルリンでのベルリン・フィルのシンフォニー、京都・バロックザールでのベルリン八重奏団に次いででした。
 ドビュッシーの「ピアノ三重奏曲」などプログラムも繊細なメロディーのものが多く、研ぎ澄まされた高音が爽やかでした。そのためか、ステージに立つ姿も遠目ながら、これまでになくスマートになったようにも見えました。

信州・安曇野 「オーベルジュ メイヤの樹」のディナーと地ワイン

 「宿泊できるフレンチ料理店」という「オーベルジュ メイヤの樹」に泊まりました(16日)。常念岳から大天井岳、燕岳までの雄大なアルプスのスカイラインや、安曇野の田園風景が見下ろせる池田町の高台にあります。
 オーナーシェフの望月和弘さんこだわりのディナーをいただきました。

 飲み物は、地元・池田町にあるスイス村ワイナリーのシャルドネです。すっきりとした辛口です。
 おいしかったので翌日、野菜スーパーで見つけ、1本買って帰りました。

 窓の向こうに常念岳が臨めるテーブルでした。隣の部屋にもう一組がいるだけの、静かな夜でした。

 オードブルは、チーズやスモークした魚、生ハムに美しさと安全を求めた有機栽培の野菜が彩り豊かです。

 ニンジンの刻み方には感心しました。

 冷製スープです。トマトとインゲン、ニンニクです。

 パンにもこだわってます。ゴマパンとクルミとアンズが入ってました。

 魚料理はホウボウのソテー。肉料理は、ほろほろの柔らかさでした。

 マンゴーのムースとベリーのシャーベットです。
 デザートまで、シェフの時間と手間をかけた最高の料理をいただきました。

 ボトルも空いて、夜は更けました。

 窓の外には、安曇野の夜景が広がっていました。

 オーベルジュ メイヤの樹
 0261-62-6796
 長野県北安曇郡池田町中鵜3056-6

京都・麩屋町 「Osteria Sempre」のスパゲッティーニしらすのシチリア風ほか

 京都の大学病院での半年に1回の腫瘍マーカー検査でした。今回も問題なくひと安心でしたが、これまでになく待たされました。午後イチの予約が、終わったときには4時半を回ってました。昼飯は食べ損ねました。
 河原町三条まで戻ってきて、ちょっと用件を済ませたら、もう早い夕飯の時間になってました。通りがかりで見つけた「舞鶴産の魚」の案内につられてはいったイタリアンの「Osteria Sempre (オステリア センプレ)」です。
 「スパゲッティーニしらすのシチリア風」です。程よい塩味のしらすが、細いパスタに絡みます。

 野菜は奈良・飛鳥産だそうです。
 「マッシュルームとトレビスのサラダ」から始めました。


 
 「カキとアオリイカと白ネギのフリット」です。
 2切れづつ盛られています。奥さまと2人でつつくのに都合がよかったです。

 カキがふわりと甘いです。

 フォーカチャも、おいしいオイルソースをぬぐっていただきました。

 まずはビール。続けてハウスワインの白と満足です。うれしいことにハッピー・アワーで1杯300円でした。

 もう少し食べたくて「豚ホルモンの軟骨のピリ辛トマト煮込み」です。柔らかく煮込まれて臭みなど感じさせないホルモンです。
 
 時間が早かったせいで、1枚杉の大きなカウンターに客はわれわれだけ。静かに、ゆっくりといただきました。

 Osteria Sempre (オステリア センプレ)
 075-223-0205
 京都市中京区麩屋町六角下ル坂井町458-2

鴨鍋と年越しそば

 大みそかは孫もいっしょに鴨鍋を囲みました。おいしいだし汁で、そのまま鴨南蛮にして、年越しそばです。いいお味です。

 鴨鍋はわが家ではめずらしいですが、あっさりとしてなかなかいけます。

 冷凍で届いた鴨鍋セットは、フランス産の鴨肉でした。

 大みそか恒例の、お節のための飾り包丁です。わたしの出番です。

 金時ニンジンとレンコンを刻みました。

 お煮しめになって、早くも重箱に収まりました。 

 ゆで卵のカットはイマイチでしたが、イクラを載せてカバーしました。残りのスペースには、恒例の「自分でつくる ローストビーフ」が入居予定です。

 重箱は、着々と準備が整っています。
 
 この1年間、ブログをご覧くださりありがとうございました。
 来年もお付き合い、よろしくお願いします。

名古屋・栄 「うな文」のひつまぶし

 名古屋の繁華街、栄です。コンサートを前に、ちょっと早い夕食にしました。名古屋飯といえば、味噌煮込みや味噌カツなんかもいいですが、やはりひつまぶしでしょう。あつた〇〇軒なんかが有名ですが、人気店はどこも行列らしいです。
 中日ビルの地下食堂街にある「うな文」にしました。ネットで調べたところ、価格も手ごろで、地元の人が普段使いできるような店のようでした。
 頼んだのはもちろん、「ひつまぶし」です。折角ですので「特」(2800円)です。ネットのクーポンがあったので400円引きでした。 

 流儀に従って、1杯目はそのまま、2杯目は薬味のネギとわさびをかけていただきます。
 ちょっと薄いウナギですが、気持ちよく焼けてます。甘めのたれをかぶってます。ふっくらとしたご飯とよく合います。

 3杯目はお茶漬けに。

 こってりとした脂分がとんで、これも箸が進みます。

 最後に、テーブルにあった山椒を振りかけました。これはこれで、やはりうまいです。

 一品料理も多く、一杯やるにもよさそうな店でした。この夜はコンサートを控えていたので、アルコール抜きでした。

 うな文 中日ビル店
 052-261-8037
 名古屋市中区栄4-1-1 中日ビル B2F

「魔法の鍋帽子」でつくる パエリア

 「魔法の綿帽子」で作ったパエリアです。綿帽子は当然に、パエリアも奥さまの作です。
 わたしは、ワインのボトルを開けただけです。コルクではなく、安価なスクリューですが。

 米を炒めてないので、あっさりとしています。サフランとともに炊き込んで、鍋ごと綿帽子に入れて蒸らしたそうです。

 前夜のポトフの残りの具材を刻み、トマトジュースをいれただけという簡易ミネストローネです。でもおいしい。

 イタリアン・ワインです。アサヒビールの輸入で、1コインよりちょっとだけしました。といってもしれてます。
 あっさりとしています。スペインで毎晩飲んでいたワインとも似た飲み心地です。

 手作りの綿帽子です。型紙に従って布を切り、帽子に縫って、綿が入ってます。
 パエリアのレシピは、この本に掲載されています。
 これまでも、おでんの土鍋を毛布のようなものでくるんで保温してました。それが格好よくなりました。大きいので、どこに保管するかとお悩みのようです。