季節外れのクリンソウ咲く「水声の道」をポンポン山へ

 秋晴れの好天でした。急に思い立ってポンポン山に登りました。ほぼ1年ぶりです。
 昨年の台風で大きな被害を被っています。南東側の斜面の被害が甚大で、わたしが好きな「水声の道」も倒木の山で通行不能になってました。
 ところが、ネットで調べていると最近、この道を歩いている人がいました。倒木の下を潜り抜けるのを覚悟して、わたしも歩きました。
 想像以上にすごい倒木に絶句する個所もありました。でも、最低限の歩行には支障ありませんでした。

 季節外れのクリンソウが1輪、荒れた谷に健気に咲いています。

 地元・島本町の最高峰、釈迦岳で食べた昼飯です。「焼肉のお弁当」は、肉よりも野菜たっぷりですが、文句はありません。


 【2019/10/16 09:37 】
 JR高槻から川久保行きの市営バスに乗り、終点です。
 平日ですが、数人のハイカーと一緒に下車しました。ところが、ほとんどが本山寺の方に上がる道を進んでいきました。

 掲示板に「通行不能」の注意書きが掲示されています。ちょっと気になりましたが、何度も歩いているというおじさんが、「大丈夫ですよ。倒木を潜れば、歩けます」と教えてくれたので、安心しました。

 スマホアプリのYAMAPをONみするのを忘れていました。あわてて操作しました。
 こちらの通行止は常設で、ここから車は入れません。もう少し行くと、台風被害による通行止の表示もありました。

 川久保林道は、生い茂る樹木に覆われた薄暗いルートです。ところが倒木のせいで、この辺りは上空が明るくなってました。

 林道にも倒木が現れました。しばらくは、こんな状態が続きました。
 倒木は道をふさいでいますが、ちょっとかがめば人が通れるくらいには整備されています。

 あちこちに太い切り株が転がっていました。こんな作業のおかげで、通行が可能になりました。ありがたいことです。

 水量は多いです。こちらは数日前の台風の影響でしょう。

 【10:29】
 倒木をくぐる個所はありましたが、順調に水声の道と大杉との分岐までやって来ました。

 あまり見たくない、悲しい風景です。

 【10:39】
 いよいよ水声の道です。ルートがどんなになっているのか、気がかりです。

 古いままの丸太の橋を渡ります。真新しい釘が打ち込まれていて、補修の跡がわかります。

 谷は荒れてますが、ルートは予想以上に以前のままです。
 谷筋にはクリンソウを保護しているブロックがいくつかありました。そのうちの1カ所に、なんと季節外れの花が1輪、咲いていました。

 倒木がありますが、休憩ベンチも健在です。

 対岸のクリンソウ保護地は、そのまま残っています。クリンソウは減ってますが、真ん中の1株は元気そうです。これなら来シーズンも花を咲かせてくれるでしょう。

 冷たい水が流れ出るのも以前のままです。

 尾根筋に出ました。ここまでくれば、あとは大丈夫です。

 【11:22】
 ポンポン山に着きました。
 2時間、かかっていません。上々のペースです。

 南東方向です。手前の尾根の向こうが、わが町です。はるか生駒連山がかすんでいます。

 電線が邪魔をしてますが、京都市内から比叡山が見渡せます。

 頂上のケルンに立てかけらた表示をみて?? ポンポン山って678.8mだったかなと。

 振り返ると見慣れた看板です。こちらは一気通貫の678.9mです。
 頂上で足踏みすると「ポンポン」と音がするのでポンポン山、とも言われます。みんなが踏みつけすぎて10センチ低くなったのでしょうか。

 気になったので、自宅に帰って調べました。
 左上は、古い昭文社のエリアマップ「京都西山」(1993年版)です。678.9とあります。
 右上は、国土地理院の25、000分の1「京都西南部」(2002年発行)です。こちらは20センチも低くて678.7です。
 下は、きょうのわたしのYAMAPの軌跡です。地図は最新の国土地理院版が使われています。こちらは678.8で、現在はこれが正解なんでしょう。

 わたしが学生時代に登った剱岳も、当時は堂々とした3000㍍峰(3003m、国土地理院50,000分の1「立山」、1967年発行)でした。今は2999mしかありません。
 標高の変化はよくあることです。昔は「点の記」そのままに三角測量によってましたが、今はGPSなどを駆使して量られています。

 気温は15度。ぐっと涼しくなりました。

 昼食にするには早いので、早々に縦走路を下山しました。途中から釈迦岳に向かいました。

 【12:00】
 釈迦岳に着きました。ポンポン山からのルートは、以前と同じでした。

 昼飯は、JR高槻のコンコースにある「Pantry」で買ってきました。隣のコンビニよりは、ちょっと贅沢をしました。「国産和牛 焼肉お弁当」(702円)です。

 張り込んだだけのことはあります。味のある肉です。ご飯の量もほどほどです。

 南に続く稜線は、途中の大杉までは行けそうですが、その先の東側、島本町の大沢に下るルートが今も通行不能です。こちらに行っても、わが家には帰れないので指示に従って善峯寺を目指します。

 思いのほか急坂でしたが、道はきれいなままでした。

 西山古道と合流します。右に行くと、クリンソウの群生地がある京青の森です。

 西国札所の善峯寺まで下ってきました。

 【13:03】
 阪急バス停にゴールです。缶ビールでもと期待していた茶店は休みです。
 阪急東向日から電車に乗り換えて、水無瀬の自宅に帰り着いのは2時過ぎです。「裏山」とはいいませんが、やはり地元の山はアクセスがラクチンです。