熊野古道・中辺路の巡礼2日目は、高原から熊瀬川王子まで20キロほどを歩きました。
ルートの前半は山道を。木々の間にたたずむ牛馬童子像や、地蔵など見どころもあります。
3時間ほど樹林帯を歩いて、中間地点の近露(ちかつゆ)の集落に向けて下りました。
継桜王子は、石段を上った先の杉の大木にいだかれています。
【2020/03/24 08:01】
8時前に「霧の郷 たかはら」を出発しました。
中間地点の近露までは9キロほど、ずっと山の中です。「歩いて4時間、何もないので気を付けて」と注意書きが掲示されていました。
石が敷かれた古道を進みます。
愛嬌のある木株です。
道標は500㍍ごとに現れます。古道の雰囲気がよくわかります。
木の根の道も現れます。雰囲気はいいですが、歩きにくいです。
【08:31】
快調に歩いて、この日最初の王子、大門王子です。
次は十丈王子です。十丈峠にあり、江戸時代までは付近に茶屋もあったそうです。
「14」が十丈王子近く。一気に進んで「25」は牛馬童子像の辺りです。快調にすっ飛ばしてきました。
「21」付近にあった大坂本王子です。急な坂があるため大坂だそうです。
【10:27】
牛馬童子像に近い牛馬童子口までやってきました。古道とバス路線の国道が接近している地点です。
日帰りバスツアーで歩いたときは、ここが中継地点でした。
牛馬の2頭の背にまたがった僧服姿の石像です。
近露の里に下りてくると、ピンクの木蓮が満開です。
【11:05】
熊野街道の要所だった近露王子です。
「野長瀬家の枝垂桜」は地元では有名な桜のようです。写真を撮りに来ている人もいました。
さて昼飯です。ここを逃したら食いはぐれます。古道沿いには、期待していた食堂や弁当を売っている店はありません。かなりの回り道になりますが、国道沿いに「古道歩きの里ちかつゆ」があることを思いだしました。ツアーで何度もお世話になっていました。
その中にある「A・COOP」でコンビニ弁当を買いました。暖かい太陽が降り注ぐテーブルでいただきました。
たけのこ飯がうまかったです。
【11:53】
40分ほどの休憩となり、午後の部のスタートです。こからは多くは舗装された道が続きます。
遠くに「乙女の寝顔」と呼ばれる半作嶺(はんさみね、894m)が臨めます。
左の頂上直下が崩れた狼乢山(おおかみだわさん、927m)がこの後、ずっと右手にそびえていました。
比曾原王子は、古道から山道をちょっと分け入ったところにあります。わざわざ立ち寄りましたが、石碑があるだけです。
山桜が満開です。
茅葺の「とがの木茶屋」が見えてきました。
【12:42】
継桜王子までやってきました。石段の両側には杉の巨木が立ち並んでいます。
上部が平らなこの岩は「安倍晴明腰かけ岩」です。清明も熊野詣をしていたのです。
どこまで歩こうかと考えながら進みます。中川王子です。
ほとんど車がやってこない道に、立派な「新高尾トンネル」が現れました。
【13:32】
小広王子までやってきました。
すぐ先の小広峠まで行けば14:10発のバスに乗ることができます。もう十分に歩いてきたので、その夜の宿の湯の峰温泉に向かう誘惑と闘いました。
結論は、翌日の行程を楽にするため、先を進むことにしました。
熊瀬川王子を通り過ぎます。この辺りの王子にはスタンプがありません。
熊瀬川王子から岩上王子を通っていく古道は、平成23年の台風で道が崩れ、それ以来通行止めです。
谷筋の古道から離れて、山肌を巻いていくう回路ができています。
ここを2日目のゴールとして、そのまま国道に向かいました。
【14:31】
う回路から600mほどで国道沿いの道湯川バス停までやってきました。
わかっていたこととはいえ、次のバスまで1時間40分の待ち時間です。何もない草の上に横になり、のんびりと空を眺めていました。
【16:41】
バスに半時間ほど乗り、湯の峰温泉にやってきました。