伊勢参り その4 山の辺の道・北ルートを円照寺まで

 梅雨が明けたらガンガン照りでした。お伊勢参りの4回目は、奈良市街から南を目指しました。
 大阪・玉造を出発した伊勢本街道と合流しましたが、本街道はJR万葉まほろば線とほぼ平行にまっすぐ変化のない道を南下します。
 わたしはちょっと外れて山の辺の道・北ルートを歩きました。天理からの南ルートほどには見どころはありませんが、東海自然歩道でもある静かな道でした。
 ゴールは、ちょっと短いですが天理との中間点となる円照寺でした。山の中にたたずむ趣のある寺でした。

 山の辺の道はよく整備されていました。あちこちに句碑がありました。
 「かるかたのたかまとやまをたかみかも いてくるつきのおそくてるらむ」(大伴坂上郎女)

 夏空が広がりました。向こうが生駒山系です。

 昼飯は近鉄奈良に戻って食べました。
 ギンギンに冷えた生ビールといただきました。

 【2021/07/19 09:17】
 午前中で切り上げようと、ちょっと早めにやってきました。
 近鉄奈良から歩き始めました。

 三条通です。生駒の暗峠を越えて、伊勢本街道が通じています。

 南円堂の参道前に、奈良県里程元標が立っています。

 猿沢池を回り込み、興福寺の五重塔を振り返ります。

 高畑の辺りを東に歩きます。街路樹は涼しげですが、早くも汗が滴ります。

 新薬師寺への参道に入ったところで、山の辺の道の道標と初めて出会いました。

 【09:52】
 十二神将で有名な新薬師寺です。門前で拝んでおきました。

 【10:00】
 白毫寺(びゃくごうじ)の前まできました。花の25カ寺で、五色椿で有名です。
 寺は山の中腹だったはずです。素通りしました。
 花の寺十八番 五色椿散る「白毫寺」

 山の辺の道は、農道のようなところを横切っていきます。獣除けのフェンスを何度も抜けました。
 ここの獣とは、鹿です。

 地図で見ていると、ルートは複雑そうでした。
 実際には、道標があちこちにあって、地図なしでも歩けました。

 ひっそりとした八坂神社です。

 竹林を抜けていきます。直射日光から逃れて、ほっとしました。

 青田がまぶしいです。

 この歌の解説はこんな具合。
「奈良の大路は楽に歩ける けれど、この山道は通ってゆくんもが大変でした」
 いやはや、奈良時代の中臣宅守さんと同感です。

 崇道(すどう)天皇陵です。
 桓武天皇の同母弟の早良親王は、藤原種継暗殺事件に連座して淡路へ流される途中に没した。その後、都に疫病が流行り、その怨霊(おんりょう)をおそれて追号されました。

 ため池から振り返ります。

 円照寺は、後水尾天皇の皇女、梅宮文智女王が開いた尼寺で、別名は「山村御殿」。中宮寺、法華寺と並ぶ三門跡寺院です。残念ながら拝観はできません。

 参道の途中にから山の辺の道は続いています。
 でもきょうは、ちょっと早いですがここまでとしました。この暑さの下を、無理をして歩く必要はありません。

 門前にバス停がありました。20分に1本のバスは行ったところでした。

 もう少し歩くと、山の辺の道の天理へと続くルートを示す道標がありました。
 次回は、ここから歩きます。

 【11:23】
 奈良交通バスの終点、山村町です。風に吹かれながらバスを待ちました。
 乗ったときは一人でしたが、やがて下校の高校生や小学生が乗り込んできて、いっぱいになりました。

 近鉄奈良に戻ってきて、東向商店街の「天丼まきの」で昼飯にしました。
 ギンギンに冷えた生ビールです。あー、うまい!

 「新お昼の天丼せっと」(1,210円)です。
 冷奴にイカの塩辛、なすの煮物、みそ汁がついてます。

 豪華天丼です。エビ、イカ、キスの三種に野菜です。ボリューム満点です。

 うどんの丸亀製麺と同じグループのチェーン店でした。

 天丼まきの 奈良東向店
 0742-23-5600
 奈良市東向中町17-1

 8キロ、2時間でした。このペースでは伊勢は遠いです。