京都人の密かな愉しみ その11 「柳の水」を飲む

 きょうも気持ちの良い天気でした。ふらりと京都に出かけました。
 吉川英治の「新・平家物語」に登場する名水「柳の水」を探しました。「京都人~」では、夏の味覚編でNHK京都放送局勤務当時の井上あさひアナウンサーが訪ねています。
 阪急・烏丸から北に歩き六角通で左折、3本目が西洞院です。ここを右折したところに「馬場染工業」と看板のかかったビルがあります。通りに面して「柳の水」の表示があり、蛇口から名水が流れ出ています。ビルの内部に入れてもらうと、その井戸があります。
 「柳の水は、地下約90メートルまで掘られており、一度も枯れることなく今もなお染色や飲料水用として利用されています」と、いただいたパンフレットに書かれています。

 観光客にも優しい心配りです。

 蛇口をひねると、冷たい水が出てきます。ひと口、いただきました。爽やかな水です。

 この絵を見て、ピーンときました。「崇徳院と水守だ!」と。

 帰宅後に「新・平家物語」を調べました。
 崇徳上皇の水番から町医者となった阿倍麻鳥(架空の人物)は、源平の盛衰を描く物語を通じて登場します。崇徳院を慕って讃岐にも行きます。長い物語は、年老いた麻鳥が「もともと、わしは、柳の水の水守でもして、一生をおわろうとしたものを…」と、永年連れ添った蓬子に語りかけるシーンで終わります。

 この辺りには平安時代には崇徳上皇の仙洞御所があり、室町時代には茶道の祖・村田珠光が住み、茶人・千利休が「柳の水」を茶の湯に使いました。江戸時代には、織田信長の二男・信雄の屋敷となり、後に肥後加藤家(加藤清正)、紀州徳川家の京屋敷となったそうです。

 「京の黒染屋 馬場染工業」は、1870(明治3)年の創業です。
 
 京都市中京区西洞院通三条下ル柳水町75
 075-221-4759 

 「柳水町」と書かれた古い住居表示がありました。

 この後、西洞院から三条を東に東に歩きました。

 途中、昼飯を食べて祇園まで歩きました。八坂神社の境内にある祇園神水です。
 「京都人~」では、オムニバスドラマ「真名井の女」で、井戸掘り会社(八神鑿泉工業)の跡取りが、会社の女性事務員に入れて貰ったお茶の水を、「祇園神水では」といいます。 

 八坂神社は観光客の姿は少なく、これまでになくガラーンとしていました。

天王山 メスティンでつくる「山パスタ」

 久しぶりに天王山に登りました。というか、「歩いて昼飯」と「自分でつくる」、「パスタが好き」を合体させたようなものです。
 メスティンは、近ごろ人気のソロ・キャンパーご用達の飯盒のような調理器具です。これを使ってパスタをつくってみたかったのです。
 ケッチャプで味付けした、昔、喫茶店で食べたナポリタンのようにできました。こんなシーンで食べてれば、文句なしにおいしいです。

 缶ビールの空き缶でつくったアルコール・ストーブで調理しました。これならもってくるのも軽いです。

 途中の山道にキノコがいっぱい生えてました。食べられるものなら、パスタにいれたかったです。でもキノコの知識がありません。

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京都 双ヶ岡・成就山・衣笠山を「登頂」

 京都市街の北西部。双ヶ岡(ならびがおか)から仁和寺の裏山の成就山、さらに東の衣笠山と「未踏」の3つのピークを歩きました。一番高い衣笠山で標高201mですから「登頂」というにはおこがましいですが、コロナ肥りの身にはよい運動になりました。
 双ヶ岡は、徒然草の吉田兼好が晩年を過ごした地です。そこから「仁和寺にある法師」の仁和寺を見おろしました。後ろが成就山です。

 嵐電の御室仁和寺駅です。観光シーズンのはずですが、ガラーンとしています。

 成就山には四国88ヵ所お遍路のミニ版があります。山の中に88ヵ所のお堂が点在します。
 44番西林寺が最高地点の成就山です。

 衣笠山のあと、五山送り火の左大文字がある大文字山に登るつもりでした。でも、予想以上に時間がかかり、腹も空いたので「くら寿司 金閣寺店」に直行。ここをゴールとしました。

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京都人の密かな愉しみ その10 鴨川沿いを歩く~3つの名水

 久しぶりに京都の町を歩きました。阪急で河原町までやって来たのは、半年ぶりです。
 とりたててアテはなく、「京都人の密かな愉しみ」(NHK-BSで2015年から17年まで不定期に5作が放送されたテレビドラマ・ドキュメンタリー番組)のロケ地を鴨川に沿って思いつくままに巡りました。
 さて、この気持ちよさそうなベンチは、どんなシーンだったでしょうか?

 京都は、盆地の下を豊かな伏流水が北から南へと流れています。ドラマでもあちこちの名水(神水)が紹介されました。
 阪急・河原町から歩き始めて、ほとんど観光客がいない朝の新京極を上ります。すぐの右手にあるのが錦天満宮です。この境内の「錦の水」が番組でも紹介されました。ただし老舗和菓子屋の若女将、沢藤三八子(常盤貴子)は登場しません。 

 「銅駝(どうだ)の水」です。夷川を河原町から東に入った銅駝会館の前にその蛇口はあります。
 名水に登録されているわけではない防火用水です。それでもおいしいと汲みに来るファンが絶えないそうです。
 番組でも、「珈琲夢譚」のマスターが自転車で水を汲みに来るシーンで登場します。

 「染井の水」は日本3名水(醒ヶ井、県井、染井)のひとつです。御所の東に接する梨木神社にあります。
 番組では洛志社大学のエドワード・ヒースロー教授(団時朗)が、「この水で割る日本のシングルモルトは最高だ」とうなります。

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京都・下鴨 「うどんや ぼの」の京きつねおろしぶっかけ

 コロナ以来、半年ぶりくらいに京都の町を歩きました。下鴨神社までやってきて「うどんや ぼの」に入りました。カウンターは5人掛けを3人に減らしたようで、お隣さんとの距離も十分です。
 「京きつねおろしぶっかけ」(940円)に「定食」(280円)をプラスしました。
 「茹でたてをいただいてもらいますので、8分お待ち願えますか?」と尋ねられました。もちろん、待たせていただきました。
 氷水で締めたうどんです。モチモチとしてますが、つるりと喉越しもしなやかです。
 京揚げを甘く煮たのがたっぷりと載っています。

 好物の玉子かけごはんをセレクトしました。とり五目ごはんとか小エビの塩天ごはんといったのもあります。

 下鴨本通りに面してます。イチョウがギンナンを落としているところもありました。
 京都の街路樹といえば、昔はプラタナスが多かったという記憶があります。今は減っているそうです。

 うどんや ぼの
 075-202-5165
 京都市左京区下鴨松ノ木町59

今夜の一献 今年初の栗ご飯

 秋の味覚がおいしいシーズンです。今年初めての栗です。大好物の栗ご飯をいただきました。
 近くのスーパーで買ったクリは京都産と記されています。ということはたぶん丹波栗でしょう。甘くておいしいです。
 朝から、皮をむくのを手伝いました。

 今夜の食卓です。珍しく夕食でご飯をいただき、お代わりまでしました。

 メーンはアジの刺身です。よく脂がのっています。スダチをしぼっていただきました。

 ブリ大根は昨夜の残りです。ダイコンにうま味がしみ込んでいます。

 栗ご飯となると、ビールはちょっとあいません。常温の赤を開けました。
 ボルドー産です。まろやかでほっこりとします。

京都・大原野 満開のフジバカマと飛来するアサギマダラ

 京都・大原野のフジバカマ園に、秋の七草のフジバカマが咲き乱れています。蜜を求めてアサギマダラなどの蝶が飛来します。そんな光景を撮影しようと大きなカメラを手にしたおじさんらが群がってきていました。

 浅葱色(あさぎいろ)は、蓼藍(たであい)で染めた明るい青緑色のことだそうです。平安時代にはその名が見られる古くからの伝統色です。その色が斑になっているからアサギマダラです。

 長距離を飛ぶことで知られるチョウです。マーキングの調査で、台湾にまで飛んで行っていることが確認されています。

 飛んでいる姿を写すのは、素人には難しいです。

 フジバカマは藤袴とも書き、紫色の小花かぎっしりと咲きます。環境省の準絶滅危惧種に指定されています。
 平成10年に大原野でその原種が発見されました。これからは、オミナエシ(女郎花)などの希少植物も育てたいといことです。

 イシガケチョウっという珍しいチョウも休んでいました。かわいそうに片側の翅が損傷しています。
 翅表に石崖(石垣)のような模様があります。

 ツマグロヒョウモンが美しい翅を広げています。

 翅の表と裏では文様が違います。

 オスがメスを追っているようです。

 向こうから見られていると思ったら、案山子でした。

 向こうの山は、カタクリの花が咲く小塩山です。

 「産経新聞」(9月30日朝刊)に掲載されていました。

自分でつくる トマトとケチャップ味のパスタ

 「先にお昼ごはん食べてください!」と、出かけている奥さまからLINEが入りました。
 となると、一番簡単なパスタしか手持ちカードはありません。冷蔵庫を探索して、ソーセージを1本、見つけました。これで決まりです。
 トマトを入れたので、ケチャップも追加してナポリタン風です。でも汁気があってあっさりとしています。 

 ピーマンとマッシュルームも刻みました。
 パスタは、2.2mmと太いのに、表面に溝があって、ゆで時間は6分ですみます。

亀岡 「喫茶とベーグルのお店 ネコタ」のデミグラスソースのオムライス

 亀岡の穴太寺から湯ノ花温泉の方にちょっと走って「喫茶とベーグルのお店 ネコタ」にやってきました。幹線道路から離れた集落の民家を改造してこの春にオープンしたそうです。
 「デミグラスソースのオムライス」(920円)に「メンチカツ」(250円)をトッピングしてもらいました。
 ミルクかクリームでもでも入っているのか、ふんわりと柔らかいタマゴです。ケッチャプライスも柔らかめですが、しっかりとした味です。さすがにプロの手になります。

 トッピングしたメンチカツは揚げたてでカリッとしています。

 奥さまが頼んだのは「ケチャップソースのオムライス」です。真っ赤なケチャップソースと、焦げ目なしの黄色いタマゴ、それにパセリとのコントラストが鮮やかです。器も素敵です。

 涼しくなったとはいえ日差しを浴びてヒガンバナを撮影していると、ちょっと汗ばむほどでした。アイスコーヒーがうまかったです。

 アンティーク家具が並ぶ、間接照明の落ち着いた店です。

 お目当てのベーグルは、すでに完売していました。残念!!

 メニューはシンプル。食事はオムライスとパスタくらいです。

 行ったときは満席。ちょっと待たされました。亀岡のマダムらのおしゃべりスポットにもなっているようです。

 喫茶とベーグルのお店 ネコタ
 0771-20-6682
 亀岡市東本梅町松熊ソトハ21

亀岡・穴太寺 彼岸花の里の秋

 亀岡にある穴太寺の辺りを散歩しました。「あのうじ」とも「あなおじ」とも読む西国第21番札所です。
 例年ならこのシーズン、西国巡礼のツアー・バスもどんどんやって来てにぎわいますが、今は「彼岸花の里」がお目当てのカメラを持ったご同類がいるだけでした。
 道祖神やお地蔵さんが集められていました。向こうは愛宕山です。

 真っ赤なヒガンバナ(曼殊沙華)があふれるようにレンズを向けましたが・・・。

 コスモスはこれからのようです。

 参る人がほとんどいない穴太寺です。
 西国巡礼で朱印をいただき、20番札所の善峯寺から穴太善峯巡礼古道を歩いてきたこともあります。

 秋の七草の桔梗が清々しいです。

 黄色い花も咲いていました。

 ちょっと離れた千歳車塚古墳の辺りにも行ってみました。これからといった感じで、畦が赤く染まるような光景は見られませんでした。