熊野・小辺路も熊野本宮大社まで15キロほどを残すだけとなりました。最終日(4日目)は、久しぶりに太陽が顔を出しました。
十津川温泉を出発すると、急坂を登った先に果無(はてなし)集落があります。「にっぽんの里百選」に選ばれている、古道沿いのかわいい集落です。そこを抜けると「世界遺産」の石碑がありました。向こうは、前日までに歩いてきた山々です。
わたしのカメラも復帰して、きょうの行程はすべて私が撮影したカットです。
本宮大社まであと2キロほどの三軒茶屋跡です。ここで中辺路(なかへち)と合流します。昨年、歩いた見覚えのある道です。
小辺路は高野山まで約78キロとあります。ゴール間近です。
「民宿松乃家」の部屋から眺める果無峠です。きょうは晴れそうです。
結局はつかることがなかった民宿屋上の露天風呂です。
まずは朝食です。たっぷりと食べて元気に出発です。
前日の雨の道で、大きなマメを作った同行者は、歩き始めがつらそうです。
【2015/11/10 07:40】
正面の山の左側に雲がかかっているあたりが果無峠です。そこを越えていきます。
果無峠の登山口道標です。
赤い橋の向こうが十津川温泉です。
古道の石畳を登ります。
果無集落まで登ってきました。雲が低く残ってます。
民家の縁側に記念スタンプが置かれていました。
【08:31】
世界遺産の石碑前を通過します。
古道に沿って西国札所巡りを模した地蔵が並んでいます。これは30番観音像です。
峠道では、この地蔵の番数が減っていくのが楽しみでした。
【09:12】
天水田です。昔はこんな山奥の土地も耕されていたのです。
木立の中の観音堂です。3体の観音像が安置されています。
すぐ前に水場があり、おいしい水で喉を潤います。
気持ちの良い峠道です。
落ち葉の上を進みます。
奥深い熊野の山々が連なります。
【10:29】
果無峠(1114m)に着きました。もうこれで登りはありません。
【11:09】
下り道は、まさに果てしなく続きます。三十丁石まで下ってきました。
やっと展望が開け、眼下に熊野川が見下ろせます。
だいぶ下ってきました。熊野川が蛇行しています。
【12:30】
やっと山道は終わり、八木尾のバス停まで下りました。
【12:57】
昼飯を食べるつもりでいた「道の駅 熊野古道ほんぐう」です。ところが、先を歩いているはずの同行者の姿がありません。おかしいなと携帯電話してみると、途中で道を誤り遠回りしてました。やがて合流しましたが、昼飯は本宮で食べることにして、歩き続けました。
【13:24】
中辺路と合流します。小辺路とは違って中辺路を歩く人は多いです。三軒茶屋跡には、茶屋風の休憩所・トイレが設けられています。
「右 こうや 左 きみい寺」と刻まれています。
【13:58】
ついに熊野本宮大社の鳥居が見えてきました。手前が中辺路最後の九十九王子、祓殿王子です。
到着です。黒いポストにとまった八咫烏(やたがらす)が出迎えてくれます。
熊野本宮大社に参拝。門前のそば屋「おとなし茶屋」でゴールの乾杯です。
冷たいそばがうまいです。
門前に「熊野古道・サンティアゴ巡礼の道 姉妹道提携」の記念碑が建っていました。熊野古道は歩き切ったので、次はサンティアゴ巡礼の道の「フランスの道」を、フランス側から歩きたいです。
本宮大社前から3時15分発の龍神バス紀伊田辺行に乗りました。
紀伊田辺まではバスで2時間ほど。缶ビールとちくわ天を買って乗り込んだ「特急くろしお」で新大阪まで。快速に乗り換えて自宅に着いたのは午後8時半でした。