奈良 日本一の山城「高取城」の晩秋

 晩秋の1日、いつもの山仲間と奈良・高取山(583.6m)に登りました。標高はそれほど高くなく、その名も知りませんでした。
 山頂には「日本3大山城」のひとつと言われる高取城の石垣が残っていて、最後の紅葉、黄葉に包まれていました。麓の城下町を歩くのも楽しく、猿石や五百羅漢、壷阪寺と見どころもいっぱいのハイキングとなりました。
 大手門の前で5人そろって記念撮影しました。

 山腹にある宗泉寺に参りました。高取藩主だった植村家の菩提寺で歴代藩主の墓がありました。

 苔むした城壁に紅葉がコントラストを描いてました。生憎の曇り空でした。太陽光が当たっていれば、もっと美しかったのでしょう。

 西国三十三番札所の壷阪寺に向けて下山しました。


 【2018/11/26 09:41】
 近鉄・吉野線の壺阪山がスタートでした。
 阪急・水無瀬から天下茶屋行き準急で乗り換えなしで動物園前まで行き、地下鉄で1駅の天王寺へ。近鉄・阿部野橋から急行でやって来ました。

 高取町のメーンストリート、土佐街道は趣のある道でした。

 陀羅尼介を扱う漢方薬局です。万病薬で効かない病気がないようです。

 節分の名残のイワシが干からびて残っていました。こんな軒先では、ネコの餌食にもならないのでしょう。

 街の駅とカフェ「noco noco」です。帰り道にここのテラスでビールをいただきました。

 司馬遼太郎の「街道をゆく」の抜粋が張られていました。

 無料休憩所の「夢創館」でパンフレットをいただき、「日本100名城」のスタンプを押しました。

 寄り道ばかりで、コースタイムよりゆっくりでした。

 「金剛力」は高取町の地酒です。力士立ちと呼ばれる金剛力士のような勇ましい立ち姿も描かれていました。
 「利き酒、できないかな」とOさんは気になる様子でした。

 十字路に石標が立っていました。「右」の下の文字は読めずに通り過ぎました。
 壷阪寺からの帰途、この右の道からこの十字路に出てきました。

 長屋門をそのまま残す武家屋敷です。

 「十五丁」と刻まれた町石が立ってました。どこから、あるいはどこまで15丁なのかはわかりませんでした。

 南天が赤い実をつけていました。

 立派な家老の屋敷を通り過ぎました。

 向こうに高取山に連なる尾根が見えてきました。
 立ち話していた奥さんに聞いてみると、「もうちょっと右です。でもお城はありませんよ」と返ってきました。

 高取城をCGで再現した看板がありました。

 この大きな花は?
 さっそく教えていただきました。「皇帝ダリア」といいます。高さが3~4メートルにも達し、皇帝と呼ばれるのにふさわしい大きな花をつけるそうです。

 道路から離れて点在する民家の集合ポストです。

 水車が回っていました。

 【10:41】
 道草をしながらゆっくりと歩いて上子島沢砂防公園までやって来ました。一面の桜が葉を落としていました。春にやってくれば、すごい光景になっているのでしょう。

 寄り道した立派な宗泉寺です。

 登り道が始まりました。昔は大手筋と呼ばれてもっと広く、馬や駕籠も行き交ったそうです。

 「七曲り」の次は「一升坂」でした。築城の際に、石を運ぶ人夫に急坂の割り増し手当として一升加増したのがいわれだそうです。

 横道を入ったところにあった岩屋不動です。不動、文殊、役の子角の3体の石像が並んでいました。

 「猿石」に出くわました。二ノ門を出て城下町に下る大手筋と明日香方面につながる岡田門の分岐点でした。
 築城の際に石垣に転用するため明日香から運ばれたという説もあるそうです。 

 【12:03】
 国見櫓跡から明日香を見下ろしました。二上山の特徴のある山並みが霞んでいました。

 畝傍、耳成、香具山の大和三山も眼下でした。

 大木がそびえていました。

 松ノ門までやってきました。広い場内です。往時はあちこちに武家屋敷があったのです。(Oさん撮影)

 大手門があったあたりです。

 二ノ丸です。もう少し早ければ、紅葉の絨毯だったのでしょう。

 本丸跡へと続きます。

 天守閣の模型が鎮座していました。

 【12:29】
 高取城の本丸跡です。高取山の山頂でもあり。3等三角点がありました。

 本丸跡で昼飯にしました。
 本日のわたしは、日清の「ハヤシメシ デミグラス」でした。Fさんはモンベルのリゾットで、どちらも熱湯を注ぐと完成でした。

 5分間、待ちました。なかなかのお味です。温かいのがいいです。

 いつもの甘いカフェラテを飲み、デザートの果物もいただきました。

 本丸跡の南側からは、かすかに大峯や大台の山々が臨めました。

 方位盤には、富士山や札幌、沖縄までの方位が刻まれていました。

 【13」56】
 壷阪寺に向けて下山しました。

 五百羅漢が、自然の岩に彫り込まれていました。

 【14:22】
 壷阪寺が見えるところまで下ってきました。

 西国巡礼の札所です。かつて、折り畳み自転車を輪行して参ったことがありました。
 

 見上げると、立派な観音像がそびえていました。

 【15:06】
 高取町の城下に戻ってきました。

 「壷坂霊験記」のお里・沢市の墓がありました。

 【15:32】
 カフェ「noco noco」まで来て、急きょ、ここをゴールとしました。テラスに陣取り、「お疲れさま!」のビールで乾杯しました。

 【16:36】
 ゆっくりとおしゃべりして、4時37分発の阿部野橋行きに間に合うように近鉄・壺阪山に戻って来ました。
 ホームに入ってきたのはなんと近鉄の観光特急「青のシンフォニー」でした。これは乗ってみたい電車でしたが、全席指定で満席でした。

 諦めきれずに後ろ姿を見送りました。

 次の急行に乗車、行きと同じ経路で帰宅したのは午後7時前でした。