JR木津に学研都市線から入線してくる列車です。折り返し塚口行きとなった区間快速に乗りました。これで大阪近郊区間の「全線踏破」となりました。
大阪近郊区間の路線図を見ていて、赤線の学研都市線・木津-津田間は乗ったことがないことに気づきました。「乗り鉄」としては、全線踏破のために乗り潰す必要がある区間でした。
JRの乗車運賃の計算で、「都市近郊区間内のみをご利用になる場合の特例」というのがあります。鉄道マニアの間では「大回り乗車」と呼ばれます。実際に乗車した経路にかかわらず、最も安くなる経路で計算した運賃で乗車できます。ただし重複乗車や途中下車はできません。
自宅最寄りの島本からお隣の高槻までの乗車券を買って、高槻とは逆の京都方面の電車に乗り込みました。
厳密には青色の2区間がなお未踏ですが、この盲腸線は大回りでは乗車できません。「青春18きっぷ」の機会にします。
草津線と関西線が交わる柘植で乗り換えました。三重県です。ホームでは伊賀か甲賀かの忍者が案内してくれました。
関西線の車内で食べた駅弁です。これも楽しみでした。
【2020/10/30 09:38】
島本から出発します。
赤い矢印のように回ってきます。
乗車券は高槻まで160円です。
最初の電車は米原行き普通です。
島本の駅北側には田んぼが広がっていましたが、遂に開発の手が入りました。
京都で下車しました。ホームからは出られません。駅コンコースの駅弁売り場で昼飯を買いました。ここを逃したら、終盤の新大阪まで食べ物を買うことができません。
右の2つが「南洋軒」の駅弁でした。「京風だし巻きと牛すき重」(1080円)にしました。ケースが細いので、ザックに入れて担ぎやすかったからです。
京都線上りホームに戻ると、120分遅れという草津行きが止まっていました。飛び乗りました。
車内はガラガラです。これならマスクもいらないくらいです。
草津で草津線に乗り換えです。
忍者でラッピングした「忍びトレイン」が入ってきました。
貴生川です。たくさん乗っていた高校生がどっと降りていきました。
隣には近江鉄道が止まっています。反対側には信楽高原鉄道もいました。
草津線の終点、柘植までやって来ました。線路は張り巡らされていますが、ガラーンとしています。
関西線は、キハ120系の気動車が1両でワンマン運転しています。
伊賀上野では、隣のホームに伊賀鉄道がとまっています。
クロスシートに独りだったので、駅弁を開けました。
京都で買った駅弁ですが、南洋軒は草津駅の駅弁業者です。それが草津では構内に売店がなくて買えません。
131年の伝統を誇る南洋軒の創業者は、旅行斡旋業の日本旅行会(現在の日本旅行)も創業して高野山参拝、伊勢神宮参拝を企画し実行しました。日本初の企画旅行と旅行業の発祥といわれています。
南洋軒
0120-377-040
草津市追分1-1-33
列車は木津川の上流を軽快に走ります。まだ紅葉には早いです。
加茂からは、隣のホームにとまっている大和路快速に乗り換えました。
一駅で木津です。
学研都市線にはクロスシートの列車は走っていません。
祝園辺りで、向こうを近鉄特急が通り過ぎました。
単線区間は続きます。
ちょっとうつらうつらしていると、放出に着きました。向かいのおおさか東線の新大阪行きに乗り換えました。
新大阪もコンコースもガラーンとしています。
最後の電車は米原行き快速でした。
高槻で下車しました。乗車券は、何事もなかったように改札口に吸い込まれました。
5時間6分の、時間はたっぷりとある年金受給者の懐にも優しい旅でした。
これまでのJR大回りの旅