レコード・プレーヤーの再生 その1

 アナログ・レコードが、再び話題になってます。ソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)は先月、日本国内でのアナログ・レコードの自社生産を29年ぶりに再開すると発表しました。
 わが家には、「DENON DP-50M」というヤフオク(YAHOOオークション)で6年前にゲットしたプレーヤーが、トランジスタやコンデンサーをリペアーして健在です。とはいえ、もう少し良いのが欲しくなりました。ヤフオクをさまよって、いまさらながらの「レコード・プレーヤーの再生」です。

 ヤフオクでたったの1700円で落札したレコード・プレーヤーのキャビネットです。宅配便が1720円もかかってますが。
 で、届いたキャビネットは、当然ながら中古です。手前の左右に、化粧突板を突き破るほどのキズがありました。

 ラッカー・パテを盛って、乾燥後にペーパーで削りました。何とか表面の平滑は取り戻せました。突板の角を、ちょっと削りすぎました。
 この後、鉄道模型で使ったラッカー塗料のストックから、それらしいカラーを何色か筆塗りしました。

 まず、黒色の袴部分に240番のサンドペーパーをかけました。

 上面を新聞紙で養生したうえで塗装します。ホームセンターで買ってきた200円ほどの格安ラッカー・スプレーを吹き付けます。

400番のサンドペーパーで軽く表面を削り、3回ほどは塗り重ねました。

 上面と側面には、手持ちのセラック・ニスをはけ塗りしました。素人には難しい工程です。

 何度か塗っては、電動サンダーで表面を削る繰り返しでした。
 まだまだ不満はありますが、わたしの腕ではこの程度と、自らを納得させました。

 えぐれていたキズは、なんとか修復できたようです。ちょっと赤みがってますが、まあ良しとしましょう。

青春18 近畿の駅百選 尼崎、須磨浦公園、西神中央、ユニバーサルシティ

 近畿の駅百選は、2000年から03年までの4年間に国土交通省が選定した近畿地方の特徴ある100の鉄道駅です。その認定プレートが、多くの駅に残っています。
 『「近畿の駅百選」 この駅に降りた』で、わたしの足跡を残しています。久しくご無沙汰していますが、この夏の青春18きっぷで、智頭急行の平福駅を訪ねました。思いだして整理してみると、未踏は15駅でした。京都のように、何度も乗り降りしていても、認定プレートがみつからずに「未踏」となっている駅も含んでいます。
 青春18きっぷもあることだしと、その中の近くにある4駅にチャレンジ。予想に反してすべての駅で認定プレートをキャッチしました。

 まず向かったのはJR尼崎です。「UFOを思わせるドーム付きの空中回廊が特徴の三味線をイメージしたデザイン」というのが選定理由です。
 なるほど、UFOが不時着した感じです。ただし三味線はわかりませんでした。

 認定プレートは、みどりの窓口の壁の上にありました。

 近くに眠る近松門左衛門の「冥途の飛脚」のヒロイン、梅川をイメージした文楽人形の像が立っています。

 改札内に本屋からコンビニ、処方箋薬局の窓口まである駅です。

 【09:11】
 急に思い立ってJR島本をスタートしました。高槻からは快速になり、乗り換えなしで尼崎です。

 青春18きっぷの2回目のスタンプです。

 山陽電鉄の須磨浦公園です。
 「桜の名所として有名な須磨浦公園の隣接駅。駅舎はロープウエー乗り場と一体」ということで、2つの駅が並んでます。

 駅正面の壁に、額入りで保存されていました。

 山頂に向けてロープウエーが昇っていきました。

 国道2号の向こうにJR、そして海上に突き出した須磨海づり公園が見えます。子どもが小さかったころ、何回かアジやハゲを釣りにやってきたことがあります。

 【10:43】
 JR尼崎から新快速、各停と乗り継いで須磨で下車しました。

 山陽須磨で山陽電鉄の姫路行き各停に乗り換えました。ガラガラです。須磨浦公園は一駅でした。

 神戸市交通局の西神中央です。
 「ドーム型コンコース屋根にステンドグラスを配置。『太陽と緑』をテーマにしたヨーロピアンデザイン」という通り、モダンな街のモダンな駅です。

 「定礎 昭和62年3月」というプレートが埋め込まれた柱の上にありました。

 地下鉄西神山手線の終点です。

 南口には広いバスターミナルがあります。ちょうどJR明石駅前行きのバスがやってきたので、飛び乗りました。

 【13:42】
 JR明石駅前の魚の棚で一杯やって、良い気分で上り新快速に乗りました。

 まだ早いのでと大阪で下車。環状線内回りに乗り換えました。3枚扉の新型です。

 USJの玄関口、JRユニバーサルシティです。
 「帆船をデザインした斬新的なデザイン」だそうですが、それらしい風景には撮影できませんでした。

 にぎやかな案内の片隅にありました。

 駅を出ると、そこはけばけばしいUSJの世界です。

 カメラを構えてジェットコースターが滑り降りてくるのを待ちました。でも暑さに負けて退散しました。

 【16:09】
 JR島本に戻ってきました。
 本日のJR運賃の合計は2570円。青春18きっぷの使用で、1回分より200円だけトクという計算です。
 まあ、このきっぷを買っていなかったら、こんな旅もしなかったでしょうから、どちらがトクかは微妙です。ま、消化試合ですかね。

青春18 姫路 「姫路の地酒と姫路おでん本舗 」のほろ酔いセット

 青春18きっぷの旅は姫路(正確には上郡)から先で岡山~津山~佐用とループを作って姫路まで戻ってきました。ちょっと疲れたので、駅そばでも食べるかと隣のホームの新快速を横目に途中下車しました。 
 改札を出てコンコースを歩くと「播州うまいもの処」というフードコートがありました。なんとなく入ってみると、名物の姫路おでんが。「ほろ酔いセット」(700円)という手ごろなメニューにひかれました。姫路おでん3個に生ビールの組み合わせです。
 姫路おでんは、生姜醤油で食べるご当地おでんです。わたしはこぶ出汁で食べるからしたっぷりの大阪おでんの方が好きですが、これはこれでさっぱりといただけます。揚げ物は、かんべいレンコン棒だったのでしょうか。 

 うまそうな地酒も並んでました。

 姫路の地酒と姫路おでん本舗
 079-284-6677
 姫路市駅前町188-1 ピオレ姫路おみやげ館

 【14:25】
 平福の町を半時間ほど散策して、次の列車で帰途につきました。ああ暑かった。

 帰りの列車はロングシートでしたが、風鈴列車でした。
 佐用で下車して、連絡している姫新線に乗り換えるつもりでした。ところが途中の播磨新宮で乗り換えに1時間ほどの待ち時間があることが判明。そのまま智頭急行の上郡まで乗りました。

 【15:06】
 上郡でJR山陽線の相生行きに乗り換えました。相生でさらに姫路行へと乗り換えが続きました。
 幸いなことに、この日の全ルートを通じて座席を確保することができました。

 【16:06】
 姫路でちょっと一服して、野洲行きの新快速に乗りました。あとは三宮、大阪と止まるのを眠っているだけでした。

 【17:34】
 高槻着です。昇降式の安全策が設置されていますが、普通の乗り換えはホームが変わって、ちょっと面倒です。

 【17:42】
 JR島本に帰ってきました。12時間近くが経過していました。
 青春18きっぷで、目いっぱい遊んだ一日でした。まだ4回分、残ってます。

青春18 近畿の駅百選 旅籠のような智頭急行・平福

 津山から姫新線に乗り佐用まで。ここで智頭急行に乗り換えて一駅の平福に行きました。青春18きっぷでは智頭急行に乗れませんが、それでも向かったのは、平福が「近畿の駅百選」に選ばれているからです。
 平福は、姫路と鳥取を結ぶ因幡街道沿いに栄えた宿場町です。駅は、平成6年(1994)の智頭線開業とともにできた比較的新しいものですが、無人駅ながら立派な旅籠を模した駅舎が目を引きます。
 ホームでは、乗ってきた左の下り智頭行きと、右の上り上郡行きが交差しました。 

 ありました。お目当ての認定書は柱の上です。

 2003年の発行です。よくぞ残っていたものです。
 8年ほど前に「近畿の駅百選」の各駅を巡りました。『「近畿の駅百選」 この駅に降りた』に記録が残ってます。あと10数駅が未踏で残ってました。平福も、わざわざ訪ねるには、あまりに遠隔地で不便でした。

 剣豪・宮本武蔵の誕生の地にも近く、初の決闘場があります。

 緑の稲穂が揺れる向こうで、のんびりと停車する下り列車です。

 「スーパーはくと」が通り過ぎました。

 下り列車も、やっと発車しました。

 平福は水運の要衝としても栄えました。千種川に沿って高瀬舟が瀬戸内から上ってきたのです。

 山の上には利神城の本丸跡が見えます。

 立派な陣屋門も残っています。

 道の駅がありました。名物の「しかのコロッケ」や野菜なども売ってました。わたしは、とりあえず冷たいソフトクリームにかじりつきました。

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青春18 「津山まなびの鉄道館」の扇型機関車庫

 「青春18きっぷ」で岡山・津山まで行ったのは、ホルモンうどんが食べたいこともありましたが、こちらを訪ねたかったのです。
 「津山まなびの鉄道館」は、わが国に現存する扇型機関車庫のなかで2番目の規模を誇る「旧津山扇型機関車庫」をメーン施設にしています。
 正面の「DE501」は、日本最大2000馬力を誇る液体式ディーゼル機関車です。ところが投入予定路線が急速に電化され、1両しか製造されなかった「遅れてきたDL」です。

 懐かしい気動車3兄弟。左のキハ181は特急「はまかぜ」や「やくも」に乗りました。キハ28や58は、夏の信州へと運んでくれた「ちくま3号」でもお世話になりました。

 回転式の機関車庫には、やはりSLが似合います。

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青春18 津山 「いっぱい茶屋 東宝」のホルモンうどん

 「青春18きっぷ」の夏シーズンが、きょう20日から使用開始となりました。久しぶりに買ったきっぷでさっそく遠出しました。最初の目的地の岡山・津山には11時ちょっと前に着きました。まっすぐに向かったのが駅前の「いっぱい茶屋 東宝」です。B-1グランプリで準優勝の経歴をもつ津山名物のホルモン焼きうどんの店です。
 もちろん頼んだのは「ホルモンうどん」(800円)です。

 コリコリとしたホルモンです。いろんな部位が混ざってますが、臭みもなく、甘くて食べ進みます。

 暑い1日でした。なにはともあれこちらを飲みながら、カウンター越しに調理を拝見しました。

 11時の開店を待ちかねて店内に入った5人分です。全員が同じものを注文しています。
 ホルモンが焼けると、キャベツともやしをドサリ。
 うどんも混ぜて焼いていきます。
 「うちは味噌で味付けしてるんです」と、目の前の兄ちゃん。5人分が一気に完成しました。 

 いっぱい茶屋 東宝
 0868-22-2938
 岡山県津山市南町1-30

 「津山ホルモンうどん研究会」が町おこしも兼ねて活動しています。この地図には、協力19点が紹介されています。

今夜の一献 立杭・丹窓窯の小皿でいただく冷奴

 兵庫・篠山の立杭にある丹窓窯の小皿のデビューでした。
 冷奴をいただきました。ミョウガをトッピングしただけです。
 濃い色あいの皿に、奴の白が映えます。

 青みがかったのと、茶色っぽいのとの2枚です。
 スリップウェアという、ストライプが升にひっかかれたようなバーナード・リーチ直伝の特徴ある意匠です。

 魚そうめんは、京都の夏に欠かせない味です。ひやりとした食感がたまりません。

 この夜のメーンは豚肉でした。

 京都・北野のとようけ屋のソフト豆腐です。絹ごしよりは堅く、木綿よりは柔らかい、京都ならではの豆腐です。
 京かまぼこの茨木屋は、明治2年創業の老舗です。

 急に思い立って訪れた丹窓窯です。娘のお気に入りです。

 美術品のような、しゃっきっとしたデザインが目を引く大皿が並んでいます。

 小皿なら、手が出ます。

 古い写真がかかってました。
 丹窓窯を訪れた「民藝運動」の柳宗悦、そしてかのバーナード・リーチ、右端は河井寛次郎です。丹窓窯の7代目、市野茂良さんは、英国のリーチ工房で修業されました。

 先代夫人で当代窯元の市野茂子さんが、気さくに説明してくださいました。ご自身もリーチ工房で学んでおられます。

 登り窯があります。火を入れると48時間、つきっきりだそうです。

 窯の内部です。釉薬がこびりついて光っています。

 丹窓窯
 兵庫県篠山市今田町上立杭327
 079-597-2057

京都・北山 「コーヒーハウス ナカガワ」の自家特製カレー

 京都・北山の京都コンサートホールでバッハの「マタイ受難曲」を聴きました。その前に昼飯です。
 北山通から2筋上がり東に入ったところにある「コーヒーハウス ナカガワ」です。昔風の喫茶店の面影ですが、カレーがおいしいことでも人気です。
 ご飯、もちろんそれに合わせたカレーの量がすごく、「普通」で500グラム盛りです。「小で、よその店の普通くらいあります」というママの説明に、「小」(270グラム、700円)にしました。
 ひと口目。甘さが口に広がります。タマネギをたっぷりと炒めているのでしょう。油断していると、次にカレーらしい香りとともに辛さが襲ってきました。うまいです。

 福神漬けとラッキョウでひと段落です。

 ちょっと少なかったかなというくらいで満足して、ついてきたチョコレートを口に放り込みます。その甘さが、焼け付いた喉を絶妙に潤してくれます。
 セットのコーヒー(250円)も頼みました。

 1時半をすぎて、ガランとした店内です。昔はどこにもあったような喫茶店です。

 隣の兄ちゃんは、大きな丸皿からこぼれんばかりの「大」をペロリと平らげてました。

 写っていませんが、正面のもう少し左が比叡山です。先月、亡くなった誕生日が同じだった同級生宅のすぐ近くです。

 コーヒーハウス ナカザワ
 075-724-9192
 京都市左京区下鴨南芝町20-2

 京都コンサートホールで京都シティーフィル合唱団の「マタイ受難曲」を聴きました。100人を超す大合唱団のダイナミックなコーラスでした。

 この春からだけでバッハの受難曲は4回目です。マタイは3時間半ほどの大曲ですが、時間を忘れて聴き入ってしまいました。

 これまでに聴いたマタイ受難曲

阪急・十三 「阪急そば若菜 十三店」の天ぷらセットざる付き

 豊中のホールでの音楽会に向かいました。小腹を満たしておこうと途中の乗換駅、阪急・十三で宝塚・京都線ホームにある「阪急そば若菜 十三店」に入りました。「たぬき(きつねそば)」でも食べようと思っていましたが、今では駅ナカとは思えないメニュー構成です。関西私鉄の駅そば発祥の店ですが、もはや立ち食いではなく、椅子があります。
 「天ぷらセットざる付き」の「いかゲソ・玉子」(580円)を頼みました。いかゲソが品切れとかで、メニューにはない「ちくわ・玉子」となりました。
  駅そばと思えば、キリリと閉まった上出来の盛りです。


 
 ちくわ天もカラりと揚がってます。

 こちらの店の名物は、フライドポテトが入った「ポテそば」です。登場して話題になったころに食べたことがあります。


 
 阪急そば若菜 十三店
 06-6309-5818
 大阪市淀川区十三東2丁目12-1 阪急十三駅構内

 『メディチ家が愛した音楽』~イタリア・ルネサンスの響き~ (豊中市立文化芸術センター・小ホール)
 カウンターテナーの青木洋也、リュートの高本一郎、タンバリンの田島隆の奏でる楽しい響きでした。
 珍しく午後に鼻炎が出て、直前に特効薬を飲みました。おかげでハクションや、鼻ズルズルは解消しましたが、眠くて眠くて。前半は、不覚にも夢心地でした。
 青木さんの歌声は、重々しいバッハの宗教音楽なんかとは違って、明るくて変幻自在にノリノリ。リュートとタンバリンのジャズさながらのセッションという異色の組み合わせも息を飲ませるほどおもしろかったです。

JR島本を通過する「瑞風」

 高槻市内のジムに行こうとJR島本に向かうと、ホームの大阪より先端はカメラを構えた撮り鉄でいっぱいでした。「トワイライトエクスプレス瑞風」の通過を狙っているのでした。
 わたしもカメラを取り出しました。報道のヘリコプターが向こうの空から近づいてきて、やがてダークグリーンの瑞風がやってきました。
 「鉄人28号みたいだね」と、となりで眺めていたご老体が発しました。その通りです。

 通過する列車の屋根を見ていて、気動車であることに気づきました。山陰線の非電化区間を走るためなのでしょう。

 わたしにはあまり縁のない豪華列車は、天王山方面に向けて走り去りました。